アムステルダムのミュージアムカードが使える美術・博物館の全41ミュージアムの中から、ガイドブックでも定番の美術館と、オランダの歴史が学べる博物館をまとめました。
アムステルダムで一度は訪れておきたいミュージアムです。
アムステルダムを代表するミュージアム15選
最近は歴史的価値がある絵を飾るだけの絵画展のような美術館は少ないように感じます。老若男女とわず、アートの知識がなくても楽しめるような創意工夫を凝らした展示方法やアプローチを試みたりと、展示を企画するキュレーターさんの腕前が素晴らしいミュージアムがたくさんあります。
アムステルダムのガイドブックでもお馴染みの美術館、そしてアムステルダムとオランダとヨーロッパの歴史を軸にした博物館、15のミュージアムのご紹介です。
各ミュージアムの見所もまとめてみましたので参考にしてみてください。
アート:国立美術館
アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)は、オランダ芸術と歴史の旅をコンセプトに数多くのコレクションを保有するオランダ最大級の美術館です。
レンブラントやフェルメールの名作から、ナポレオンが奥様のためにオーダーしたピアノ、日本の浮世絵や出島の模型なども展示されています。吹き抜け天井の図書館では1885年以降の美術館コレクションに関する書籍や文献が集まっています。
個人的には17〜18世紀の貴族の趣味コレクションだったドールハウスの展示がとても好きです。
エントランスのアトリウムでは斬新なアートが展示されることが多く、ギャラリートンネルと呼ばれる遊歩道からも覗くことができます。
アート:市立美術館
近代アートを楽しむならばアムステルダム市立美術館(Stedelijk Museum Amsterdam)です。ここは企画展に新進気鋭なアーティストが登場することが多いので、新しいアーティストを発掘するような面白さがあります。
またミュージアムショップには変わった雑貨やオシャレ小物などとラインナップが豊富!ショッピングも楽しめるミュージアムです。
アート:ハートミュージアム
旧エルミタージュ美術館(Hermitage Amsterdam)は、サンクトペテルブルク(ロシア)のエルミタージュ美術館の別館として2004年にオープンしました。
2023年にロシアとの提携を断ち、大英博物館やポンピドゥセンターとパートナーシップを結び、ハートミュージアム(H’art museum)へと美術館の名称も変更しています。
ハートミュージアムではパートナーシップの美術館の協力のもと、新しい展示を企画しています。今後の展覧会情報が楽しみな美術館です。
この投稿をInstagramで見る
春になると美術館の中庭はチューリップで飾られ、誰でもチューリップ鑑賞を楽しむことができます。
2022年3月からは同建物内にアムステルダム美術館が入居し、同日に2つの美術館を訪れることができるようになりました。
巨匠絵画:ゴッホ美術館
世界的に有名な画家ゴッホの自画像やひまわりを展示しているゴッホ美術館(Van Gogh Museum)は、ゴッホ没83年後の1973年にオープンし、2016年には過去最高の210万人が来場しています。
館内は撮影不可なのでゴッホ美術館でしか見ることのできない作品が多い貴重な美術館です。
代表作の「ひまわり」の名画。花瓶に何本の向日葵が生けてあるかご存知ですか?意外と少なく見積もってる方が多いです。実際に訪れて数えてみてください。
この投稿をInstagramで見る
2021年に新たに発見された、ゴッホが初期に描いたスケッチ画「Worn Out」(疲れ果てて)も展示に追加されました。疲れ果てたおじいさんと、疲れ果ててないおじいさんのスケッチも必見です。
巨匠絵画:レンブラントの家
赤い雨戸と緑のドアが素敵なレンブラントの家(Museum Het Rembrandthuis)にはオランダ黄金期の人気画家レンブラントが住んでいた豪邸住宅です。
後年にレンブラントが破産すして売りに出され、その後は荒廃してしまったそうですが、20世紀に修復され、以降は美術館となりました。
レンブラントの家ではレンブラント作品や趣味のコレクション、そして絵画技法を見ることができます。
歴史:アムステルダム博物館
2022年3月にエルミタージュ美術館の建物にお引っ越しをしたアムステルダム博物館(Amsterdam Museum)では、アムステルダムの起源から現在までを美術品をかいして発見することができます。
この投稿をInstagramで見る
一見マジメな博物館なのですが、様々な角度から作品を眺めることができたり、ぶっ飛んだ作品の企画展だったりする素敵なミュージアムです。
中庭のチューリップも合わせて鑑賞できる春の来場がおすすめです。
歴史:公文書館
花市場から徒歩3分のところにあるアムステルダムの歴史的文献などを保管するアムステルダム公文書館(Stadsarchief Amsterdam)にはミュージアムカードがなくても入場できます。(企画展のみ有料またはミュージアムカードが必要です。)
この投稿をInstagramで見る
無料で見学できるエリアには宝物部屋と呼ばれる展示室があり、その入口には超ぶ厚いドアがついていました。
アムステルダムの歴史に関する展示の多くはオランダ語解説ですが、絵画や写真もあるので見て楽しめます。アムステルダムの街が出来上がるまでの動画は必見です。
ミュージアムショップの品揃えが良いのでミュージアムグッズのショッピングでも楽しめる穴場スポットです。
歴史建造物:旧教会
アムステルダムで最も古い教会の旧教会(De Oude Kerk)は、レンブラントさんが結婚式を挙げた教会です。
日曜日の朝はミサが催されますが、それ以外の時間は美術館としてオープンしています。
歴史建築物の中で斬新な展示やインスタレーションが催されることが多く、新しいモノと古いモノの双方を楽しめる美術館です。
歴史建造物:新教会
ダム広場の新教会(De Nieuwe Kerk)は歴代オランダ国王が戴冠式を行う王立教会です。イベントがない日は美術館としてオープンしています。
旧教会と同様に建物と作品のコントラストを楽しめる展示が多いです。
また新教会のステンドグラスも必見です。最も古いもので17世紀、最も新しいものが2005年に製作されたステンドグラスを見ることができます。同じステンドグラスでも時代によってデザインが全く違っていておもしろいです。
歴史建造物:王宮
かのナポレオンも一晩滞在した王宮(Koninklijk Paleis Amsterdam)は、1655年の建物と、1808年の王族インテリアが保存されている、とても美しく煌びやかな美術館です。
ナポレオンの弟ルイ・ボナパルトのために製作された家具や装飾品が展示されており、まさに王様のお宅拝見です。
ユダヤ史:アンネの家
戦争と差別の歴史をありのままに展示するアンネ・フランクの家(Anne Frank Huis)は、アムステルダムでベスト3に入る人気のミュージアムではないでしょうか。
アンネが家族たちと隠れ住んでいた建物がミュージアムとなっているので、館内が狭く入場人数に制限があります。そのため数週間前に予約が必須の美術館です。
日本語を含め多言語のオーディオガイドがあるので、より深くアンネの生き様とリアルな生活を見ることができます。事前にアンネとユダヤの背景を勉強してから訪れると理解と悲しみが2倍で見学できます。
ユダヤ史:国立ホロコースト
2024年3月10日にオープンした国立ホロコースト博物館(Nationaal Holocaustmuseum)は、オランダにおけるユダヤ人迫害の歴史を伝える最初で唯一の博物館で、第二次世界大戦で迫害を受けたユダヤ人に焦点をあてた展示をしています。
オランダではアンネ・フランクの話が有名ですが、アンネのように収容所へと送られ命を落としたユダヤ人がオランダだけでも10万人以上もいたそうです。
国立ホロコースト博物館では、オランダに住んでいたユダヤ人の戦前・戦中・戦後のそれぞれの瞬間にクローズアップされた話が多数展示されていました。
写真や映像の展示が多く、80年前の人がどのように生きていたのかを垣間見る事ができました。中には残忍な映像もありましたが、テレビや教科書では映されないリアルな光景でした。
ユダヤ史:レジスタンス博物館
レジスタンス博物館(Verzetsmuseum)では第二次世界大戦中のオランダ人の生活や街の様子を見て学ぶことができます。
ユダヤ史:ユダヤ歴史資料館
ユダヤ歴史資料館(Joods Museum)では、ユダヤの民族と宗教の歴史を知ることができます。
ユダヤ人がなぜオランダへと移り巣だか、オランダでどのように生活してきたかなど、1600年から現在までのユダヤ人の生活の様子などが展示されています。
ユダヤ史:シナゴーグ
スペインとポルトガルからオランダに逃れたユダヤ人によって1639年に設立されたポルトガルシナゴーグ(Portugese synagoge)。シナゴーグとはユダヤ教の礼拝堂のことです。
礼拝や冠婚葬祭などの催し物がない日は礼拝堂を見学することができます。また地下に展示室もありました。
※ハーフパンツやミニスカートでは入場ができないかもしれませんのでお気をつけください。
アムステルダムのミュージアムマップ
アムステルダムでミュージアムカードが使えるミュージアムの地図です。
本日ご紹介した定番の美術館と歴史の博物館は藍色で表示しています。
アムステルダムのミュージアムツアー