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【オランダ】ロッテルダムでダッチデザイン建築巡り

オランダのデザイン
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近代都市ロッテルダム(Rotterdam)にはダッチデザインに富んだ様々な建物があり、国際的な建築都市です。

戦後の復興で様変わりしたロッテルダム。市街地の建物のほとんどが1950年以降に建てられている新しい建物の多い都市です。

オランダのデザイナーに共通するウィットに富んだデザインエッセンスは、ミニマム実験的革新的風変わり、そしてユーモラスな部分が特徴とされダッチデザインと呼ばれています。

1980年代以降ダッチデザインという言葉が普及し始め、1990年代に多くのオランダ人デザイナーの作品が国際的に高く評価されました。

ダッチデザインってなんだ?DDW・ダッチデザインウィークへ行こう
ウィットに富んだデザインエッセンス、ミニマム、実験的、革新的、風変わり、そしてユーモラスなコンセプチュアルデザイン=ダッチデザイン。とても簡単に言い換えると機能的で無駄がないのに斬新でオシャレっと言った感じです。

 

 

 

ロッテルダムの近代建築の見どころ

ロッテルダム観光といえば建築巡りが欠かせません。ロッテルダムで見るべき建築全11選をまとめました。観光の参考にしてみてください。

 

歩行者天国の発祥地のラインバーン商店街

歩行者天国の発祥地(かもしれない)のがラインバーン商店街(Lijnbaan)です。

古くよりこの辺りに商店街があったそうですが、戦争で爆撃をうけて全てがなくなってしまいました。戦後に復興し1953年10月9日に再び商店街がオープンしました。

オープン当時は世界初の歩行者天国歩行者専用の商店街と国際的に注目を集めました。

商店街のデザインはロッテルダムの建築事務所Broekbakemaです。Broekbakemaは戦後のロッテルダムの復興に大きく貢献し、今でもロッテルダムを中心にオランダ各地で多くのプロジュクトが進行中です。

ラインバーン商店街 概要
住所:de lijnbaan Rotterdam
URL:De Lijnbaan Rotterdam

 

 

戦後の経済復興拠点ビル・フロータンデルスヘバウ

ロッテルダム駅前にあるフロータンデルスヘバウ(Groothandelsgebouw)は空爆で失われたビジネススペースを取り戻し、ロッテルダムの経済を再び動かすために建設されたビルです。

戦後のロッテルダムで早々に復興されたフロータンデルスヘバウは革新的なプロジェクトとして注目されました。

巨大な建物は多くの企業にスペースを提供するだけでなく、各企業へのアクセスも配慮された建物全体に製品を運搬できるようなルートも取り込まれました。

建設途中でも様々な要望が取り入れられ、カフェやレストラン、会議室、パーティー会場、カンファレンスセンターなどと多用途のスペースも組み込まれました。

設計はH.A. Maaskant(故) と Ir. W. van Tijen(故)です。

H.A. Maaskantは戦後のロッテルダムの復興に大きく貢献しており、ユーロマストの設計にも携わっています。

フロータンデルスヘバウ 概要
住所:Stationsplein 45, 3013 AK Rotterdam
URL:Groothandelsgebouw

 

 

 

 

ロッテルダム中央駅

第二次世界大戦以前はロッテルダムには中央駅がなかったそうです。戦後の復興で初代ロッテルダム中央駅(Station Rotterdam Centraal)が1957年5月21日に開通しました。

建築家Sybold van Ravesteyn(故)が駅ビルを設計しました。初代駅舎は2007年に閉鎖され翌年解体されています。

その後に新駅舎が建設され現在のロッテルダム中央駅は2014年3月13日に開通しました。

大きな屋根が特徴的な駅舎はBenthem Crouwel ArchitectsMVSA ArchitectsWest 8による共同設計で、共同グループ名はTeam CSと名付けられています。

Benthem Crouwel Architektenは、スキポール空港やアムステルダム市立美術館など特徴的な建物の設計に広く携わっています。

ロッテルダム中央駅 概要
住所:Stationsplein 1, 3013 AJ Rotterdam
URL:Station Rotterdam Centraal

 

 

 

巨大マーケットホール・マルクトハル

マーケットの衛生面や保護を目的とした試みで計画されたマルクトハル(Markthal)は、アーチ状の建物部分が集合住宅となっており、その真下(アーチの中)が全てマーケットとなっています。

小売店やレストランも含めると100店舗以上のお店が連なり、雨風しのげる密度の高いマーケットには常に活気があり、店舗ごとの商品やディスプレイもクオリティーが高いです。

 

マルクトハルの設計はロッテルダムを拠点とするMVRDVです。

アーチ状の外観も目を惹くことながら、アーチ内部の一面に広がる絵画の美しさにも圧倒されます。

MVRDVは世界中で活躍する設計集団。東京・表参道の複合ビル”GYRE(ジャイル)”もMVRDVの設計です。

【ダッチデザイン】設計集団 MVRDVの建築を見に行こう
ロッテルダムを拠点として活躍する建築家集団MVRDV。建築好きならその名を知らない人はいません。今では世界中にMVRDVがデザインした建物がありますがMVRDVファンならぜひ見たい本場オランダのMVRDVデザイン建築をご紹介します。
マルクトハル 概要(2019年しらべ)
営業時間:10〜20時(金10〜21時、日12〜18時)
住所:Dominee Jan Scharpstraat 298, 3011 GZ Rotterdam
URL:MARKET HALL

 

 

奇怪な幾何学キュービックハウス

存在感が強烈なキュービックハウス(Kijk Kubus)は3階建ての住居です。1階玄関で、2階キッチン・リビング、3階水周りと寝室が2部屋あります。

キュービックハウスは見た目も然る事ながら、その立地にも驚きです。住居部分は黄色の四角い箱型の部分で、その下にある建物部分は陸橋、陸橋の下は交通量の多い道路が通っています。

外観同様、家の中の壁も斜めです。2階のキッチン・リビング部分は窓を覗くと道路や歩道、車や人姿が見え、街との連携が感じられます。逆に3階部分は空のみが見えるスカイルームです。

1984年完成したキュービックハウスは当時オランダで流行っていた、連続した小さな幾何学構造の建物を特徴とする構造主義の概念を大きく受けています。

設計者Piet Blom(故)は、住民や近隣住民、街ゆく人たちにとって居心地の良い住宅地を願ってデザインしています。

キュービックハウス 概要(2019年しらべ)
建物内見学:10〜18時
入場料:€3.00
住所:Overblaak 70, 3011 MH Rotterdam
URL:Kijk Kubus

 

 

 

 

宿泊できるタワー・ユーロマスト

<photo credit: Frans & all DSC02651.jpg via photopin (license)>

1960年に完成したユーロマスト(Euromast)は建築家H.A. Maaskant(故) により設計され、当時107mの高さでオランダ1位の高い建物でした。ですが1968年に別の建物に高さを抜かれてしまいました。

ロッテルダムのタワーとして威厳を取り戻すために1970年に高さ185mに増築されロッテルダムで一番高い建物の座を維持しています。

展望台からの眺めはロッテルダムを一望でき、天気の良い日はベルギーのアントワープまで見えるそうです。そしてユーロマストはホテルも完備されており、宿泊することもできます。

海抜より低い土地のオランダで、こんなに高いタワーが真っ直ぐ立っている事がまず驚きです。このタワーを垂直に維持するために、1,900トンのコンクリートブロックが基礎となっているまさに人工地盤です。

ユーロマスト 概要(2019年しらべ)
営業時間:10〜22時
入場料:€10.25
住所:Parkhaven 20, 3016 GM Rotterdam
URL:Euromast
ユーロマストツアー >>

 

 

 

 

エラスムス橋

ロッテルダムの北部と南部を繋ぐ主要な橋のエラスムス橋(Erasmusbrug)は1996年に開通しました。設計はBen van Berkel(UNStudioです。

全長802mあり、長さ284mの吊り橋部分は、139mの高さから40本の鋼鉄ワイヤーで吊られています。

エラスムス橋の下をボートで観光するクルーズツアーも人気です。

エラスムス橋 概要
住所:3011 BN Rotterdam
クルーズチケット >>

 

 

 

進化し続けるボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館

1935年にオープンしたボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館(Museum Boijmans Van Beuningen)はオランダ建築家Ad van der Steur設計の古典的な古い建物をベースに、その後に何度も改修・増築工事が行われており、その度に新しい要素が建物に加わっています。

1971年にAlexander Bodonにより増築された展示室は、既存の展示室とは異なった光を拡散する真っ白い壁、可動間仕切りを用いて展示内容によって壁を移動できるモダンな要素が取り込まれました。

1990年代にはHubert-Jan Henketによりガラス張りのパビリオンが増築されました。既存建築と対照的なファサードはオフィスビルのようです。相反するものを用いることで、新しい在り方を象徴しています。

2003年のRobbrecht & Daemによる増築は斬新さを求めることではなく、度重なる増築部分も含めての全体の調和を図る増築が行われています。

 

 

そしてボイマンス美術館のお隣にはMVRDVの設計による巨大収納庫Depot Boijmansが2021年にオープンしました。

鏡張りの外観が特徴的な建物の中には15万点もの作品が保管されている巨大な収蔵庫となっています。

【ダッチデザイン】MVRDV設計の世界初・公開型収蔵庫 Depot
オランダを代表する設計集団MVRDVの最新建築Depot Boijmans(デポ・ボイマンス)がオープン!美術館ではなく美術館の収蔵庫を見学できる世界初の施設。大釜な見た目の外観とは異なり内部は騙し絵のような空間が広がっています。

 

*ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館は2028年まで改修工事に伴い閉館しています*

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館 概要
※改修工事中
住所:Museumpark 18, 3015 CX Rotterdam
URL:Museum Boijmans Van Beuningen

 

 

 

19世紀以降のオランダ建築が学べる建築博物館

建築やデザインに特化したオランダ建築協会・建築博物館(Het Nieuwe Instituut)では、模型や写真などを介して19世紀以降のオランダの著名な建築家の仕事を見ることができます。

建物のデザインはオランダで著名な建築家Jo Coenen

博物館でありながら、重要な収蔵庫でもあり、研究施設でもある複合用途の建物です。

オランダ建築協会博物館 概要(2019年しらべ)
営業時間:11〜17時(月曜休館)
入場料:€14.00
ミュージアムカード:入場無料
住所:Museumpark 25, 3015 CB Rotterdam
URL:Het Nieuwe Instituut

 

【ロッテルダム】HNI・建築研究センターのMVRDV建築展(2022年9月4日まで)
HNI(新研究センター)はデザインや建築の博物館であり、著名デザイナーのアーカイブを管理・保管する研究所にもなっている、ミュージアムカードも使える建築・デザインミュージアムです。ロッテルダムの建築巡りをする時にも立ち寄りたいスポットです。

 

 

 

モダニズム建築のソンネフェルト邸

ル・コルビジェの影響を深く受けたモダニズム建築の一つで、機能主義スタイルの作風の中で保存状態の良いソンネフェルト邸(Huis Sonneveld)は1933年の住宅です。

 

建物、インテリア、家具が調和し合い、互いに補い合うようなデザインをコンセプトにJohannes Andreas Brinkman(故)、Leendert van der Vlugt(故)が設計しています。

各部屋の大きな窓やバルコニーからは、(当時は)豊かな緑の景色を眺めることができ、また多くの光を室内に取り込めるように工夫されています。家具や照明器具などの多くもそのままの状態で保管されています。

ソネフェルト邸 美術館概要(2019年しらべ)
営業時間:11〜17時(月曜休館)
入場料:€14.00
ミュージアムカード:入場無料
住所:Jongkindstraat 12, 3015 CG Rotterdam
URL:Huis Sonneveld

 

 

近代都市で唯一の後期ゴシック様式の聖ローレンス教会


聖ローレンス教会(Grote of Sint-Laurenskerk)はロッテルダムに現存する唯一の後期ゴシック様式の中世デザインな教会です。

戦争により空爆の被害を受けましたが1952年ロッテルダムの市民により復元されました。

 

近代建築群のロッテルダム市街地に映える歴史ある教会です。

聖ローレンス教会 概要(2019年しらべ)
営業時間:11〜17時(日・月曜休館)
入館料:€2.00
住所:Grotekerkplein 27, 3011 GC Rotterdam
URL:Grote of Sint-Laurenskerk

 

 

ハリさん
ハリさん

ロッテルダムへと訪れた時はダッチデザインの建築巡りを堪能してみてください!

 

【オランダ】ロッテルダムの歴史と建築史
歴史があるのに近代的な建物しかないロッテルダム。第二次世界大戦により都市のほとんどが消し飛んだ過去があります。空爆の4日後から復興計画をスタートさせ猛スピードで変貌をとげた街並みはオランダで1番のモダンな都市となりました。