オランダに移住してから悩まされ続けてきました….
髪のダメージ
オランダ、ヨーロッパ、海外生活で、同じ悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
筆者は髪と頭皮の乾燥が一番の悩みで、特に花粉の季節は肌が過敏になるのか体調が悪いと皮膚炎になるので細心の注意を払っております。
様々なシャンプーを模索してきた実体験をもとに、成分も確認してみた結果、ついに見い出したシャンプーの良し悪しを発表してまいります!
目指せ、脱・乾燥 炎症 フケ 痒み!
自分にあったシャンプーを見つけてからは生活ストレスが減少して少しだけハッピー度数が上昇しました。
同じお悩みをお持ちの方にお役立ちいただけたら嬉しいです。
今日はオランダで購入できるシャンプーのアレコレをまとめたシャンプー講座総集編です。
オランダの水道水
シャンプーするのに必須のお水についても調べてみました。
オランダの水道水は飲用できますが硬水です。
硬水だから乾燥肌になるのかと思ったら、硬水が肌に悪いわけではありませんでした。
硬水はカルシウムやマグネシウムが多く含まれているので、利尿作用や便秘解消に効果がある良いお水です。
ただミネラル分が多いため、硬水に適した石けんを使用しないと泡立ちが悪く、石鹸カスが肌に残ってしまうというデメリットがあります。
日本のシャンプーが輸入できれば一番良いのかと思ったけれども、そうでもなくて、むしろ日本のシャンプーは軟水に適した成分で作られている製品です。
硬水に適したシャンプー(石鹸)は、硬水の水が一般的な地域、つまり現地調達が一番になります。
硬水が肌に合わない時は、硬水を軟水に変えるシャワーヘッドがあるよ!
シャンプーの成分を知ろう!
シャンプーとはなんなのか調べてみました。
シャンプーの主成分は主に水と界面活性剤で、界面活性剤に洗浄効果が含まれています。
界面活性剤の種類によって洗浄力や肌への刺激が異なっています。
オランダで購入できるあらゆるメーカーのシャンプーの成分表示をチェックしてみると、主に5タイプの界面活性剤がありました。
- グルタミン酸系
- イセチオン酸系
- グルコシド系
- ラウレス硫酸系
- ラウリル硫酸Na
ほとんどのシャンプーが、この5タイプのどれかを主成分としています。
それぞれの成分を詳しく見ていきましょう。
グルタミン酸系
グルタミン酸を主成分とした界面活性剤はアミノ酸シャンプーと呼ばれ、弱酸性なので皮膚への刺激が弱く、頭皮が荒れやすい人や、乾燥してかゆくなりやすい人、敏感肌の人に最適です。
指通りよく仕上がるグルタミン酸はコンディショニング効果が高いので、髪のまとまりも得られます。
しかし泡立ちが弱く、洗浄力が低いのがデメリットです。
成分表示には
Disodium Cocoyl Glutamate(ココイルグルタミン酸2ナトリウム)
と記されています。
実際に使ってみての感想
オランダで購入できるグルタミン酸系シャンプーはWELEDAのシャンプーです。
イセチオン酸系
イセチオン酸は硬水でもクリーミィな泡立ちが得られ、しっとりとなめらかな感触の洗い上がりとなるのが特徴で、海外のナチュラル系コスメの主流になりつつある界面活性剤です。
グルタミン酸系よりも明らかに泡立ちが良く、肌にも優しい成分になっていますが、硬水向けの成分なので日本では見かけない界面活性剤です。
成分表示には
Sodium Lauroyl Methyl Isethionate(ラウロイルメチルイセチオン酸ナトリウム)
Sodium Cocoyl Isethionate(ココイルイセチオン酸ナトリウム)
と記されています。
実際に使ってみての感想
オランダで購入できるイセチオン酸系シャンプーはRITUALSのシャンプーと、
Dille & Kamilleのシャンプーです。
グルコシド系
グルコシドは人体への毒性が低く、他の界面活性剤の刺激を抑える効果があるので、他の界面活性剤の補助成分となっていることが多いです。
グルコシド系は肌への刺激は弱いのですが、脱脂力(皮脂を落とす洗浄力)が少しだけ高めなので、肌荒れ中や超乾燥の方は注意が必要です。
グルコシド系の中でも ヤシ油アルキルグルコシド は特別な成分で、十分な洗浄能力があり低刺激で毒性が低いことから、赤ちゃん用のシャンプーに使われています。
成分表示には
Coco-Glucoside(ヤシ油アルキルグルコシド)
Lauryl Glucoside(ラウリルグルコシド)
Decyl Glucoside(デシルグルコシド)
と記されています。
実際に使ってみての感想
グルコシド系のシャンプーはEKOPLAZAで購入することができます。
ラウレス硫酸系
硫酸系タイプのシャンプーで、洗浄性能が高く硬水でも泡立つことからオランダ(ヨーロッパ)の一般的なシャンプーに広く使われています。
オランダのスーパーやドラッグストアで販売されている一般的なシャンプーはこのタイプになります。
刺激が低いとはいえ、他の界面活性剤と比べると洗浄能力が強いため、必要以上に皮脂を洗い流してしまい肌トラブルの原因になる場合もあります。
*日本のシャンプーでも稀に使用されている成分なので、必ずしも肌に悪いわけではありません。人によってはとの事なので、使ってみて頭皮の乾燥などが気になったらシャンプーを変えてみてください。
成分表示には
Sodium Laureth Sulfate(ラウレス硫酸ナトリウム)
Coco Sulfate(ココアルキル硫酸ナトリウム)
と記されています。
実際に使ってみての感想
*オーガニックシャンプーや、PH5.5(弱酸性)の表記があるシャンプーにも使われている事が多いです。敏感肌の方や、乾燥が気になる場合は違う界面活性剤のシャンプーへと変えてみてください。
ラウリル硫酸Na
ラウリル硫酸Naの洗浄力は超強力で、頭皮への刺激も最強のシャンプーです。
非常に強力な界面活性剤なため、しっかりと洗い流さなければ皮膚に炎症を起こします。
日本のシャンプーではほぼ使用されていない成分ですが、ヨーロッパではオーガニックシャンプーに使われている事があります。
使用する場合はしっかりと洗い流すことを心がけてください。
肌にトラブルを感じたら使用を中止しましょう。
成分表示には
Sodium Lauryl Sulfate(ラウリル硫酸ナトリウム)
と記されています。
正直このタイプのシャンプーは全くお勧めできません。
BIO(オーガニック)表示のシャンプーに使われていることが多いので確認してみてください!
もし今使っているシャンプーに Sodium Lauryl Sulfate の表記があったら即買い替えをお薦めします。
界面活性剤の性質一覧表
皮膚刺激 | 泡立ち | 洗浄力 | 価格 | |
グルタミン酸系 | 超弱 | △ | △ | €€€€ |
イセチオン酸系 | 弱 | ◯ | ◯ | €€ |
グルコシド系 | 弱 | △ | △ | €€€ |
ラウレス硫酸系 | 中~強 | ◎ | ◎ | €~ |
ラウリル硫酸Na | 最強 | ◎ | ◎ | €€€ |
界面活性剤の性質をまとめてみました。参考にしてみてください。
シリコン配合 or ノンシリコン
シリコンは髪に良いのか?
配合ありなし、どちらが良いのかは髪質や状態によっても異なるようです。
シリコン配合
シリコーン入りのシャンプーは指通りとまとまりがいいのが特徴です。
髪がきしまないので擦れなどによるダメージが軽減され、ダメージヘアの人にも適しています。
デメリットは、シリコーンで髪をコーティングしてしまうので、カラーやパーマがかかりにくくなってしまう傾向があります。美容院に行く1週間前からは使用を控えるなど工夫が必要です。
成分表示に Dimethicone とあるシャンプーがシリコン配合になります。
ノンシリコン
ノンシリコン・シャンプーは毛髪にハリ・コシを与え、根元がふんわりとした印象に仕上がるのが特徴です。
ハリ・コシを重視するならノンシリコン・シャンプーが適しています。
デメリットは、髪がきしみやすくなってしまうので、コンディショナーやトリートメントでケアする必要があります。
オランダのオーガニック系のシャンプーはノンシリコンだと思います。(たぶん)
ケラチン配合ってなんだろ?
シャンプーにKeratineと大きく書いてある製品があります。
Keratine(ケラチン)とは髪の主成分で、ケラチン配合のシャンプーやトリートメントを使うと、潤いとツヤとハリのある滑らかで柔らかい髪になるそうです。
Actionで見つけたケラチン・ヘアマスク
Actionで€1.95という低コストで販売しているケラチン・ヘアマスクは、ヘアサロン用の製品?らしくクオリティーは良さそうなのに超安いので使ってみました。
シャンプー後に紙に塗布し2~3分置いてから洗い流すトリートメントです。シリコン配合の製品のようですが、ドライヤー後はフンワリと仕上がった気がします。
ケチランを作る成分が豊富な食品を摂取することで、食生活からも髪質を改善できるようです。
髪に良い食品: 牡蠣や牛肉、鶏肉、豚肉、卵、ごま、のり、ワカメ、昆布、カニ、スルメ、白米、納豆、ブロッコリー、レバーなど
食生活の改善が難しい時はケラチンのサプリメンもあるみたいなので試してみてください。
ケラチン配合シャンプー、ケラチン配合トリートメント、食生活改善とで、体の外と中から髪をケアすることもできたら最強ですね!
泡立ちの悪いシャンプーを上手に使うコツ
グルタミン酸系やグルコシド系のシャンプーはとても泡立ちが悪く、整髪料をベッタリ使用した日には3回くらい洗いたくなる感じです。
そこで良い方法はないものかと美容師さんブログを徘徊したところ、泡だつ方法を見つけました!
シャンプー前のすすぎ時間が重要
シャンプー前にお湯ですすぐ時間を1分(整髪料がベッタリの日は2分くらい)にしてみてください。
1分間お湯だけでしっかり洗い流し、シャンプーを手のひらで泡立ててから髪を洗うとモワモワ泡立ちます。泡立てネットを使用するとより効果的です。
シャンプーの量は、ショートヘアで100円玉くらい、ミディアムヘアで500円玉くらい(ロングは長さに合わせて)のようです。
それでも泡立ちが悪い時は、シャンプーを足すよりも一度洗い流してからもう一度洗った方が泡立ちが良くなります。
そしてよく洗い流すことが大切です!
ぜひ試してみてください。
まとめ
シャンプーは効果が現れるまで1~2ヶ月かかるので、自分にあった物を見つけるまでに4年近くかかりました。
こんなに苦労するとは思わなかったし、最初から徹底的に成分を調べればもっと早く見つかっただろうとの反省点もあります。
頭皮のトラブル、髪のダメージを感じたら界面活性剤にこだわってみてください。