晴れただけで外出したくなる春。しかし暖かくなると花粉が飛び交うのはオランダも同様です。
オランダでも花粉症対策の1手段として、花粉症の市販薬があります。
オランダのどこにでもあるドラッグストアや、どこにでもあるスーパーマーケットで€10くらいで市販薬を購入できるのですが、いくつかの種類があります。
花粉症用の市販薬の違いをまとめてみましたので、オランダで花粉症に悩まされた時の参考にしてみてください。
花粉症の薬で春のお出かをより楽しもう!
オランダの花粉の種類と季節
まずはどんな花粉が飛んでいて、どの時期に症状が出るのかを把握するために、オランダで飛び交う花粉の種類と時期をまとめたカレンダーを日本語訳してみました。
オランダ含めヨーロッパではスギ科やヒノキ科の花粉はありません。しかしイネ科やキク科、ブタクサ属などの、背が低い雑草系の花粉(草本花粉)が多く、また春から秋までと期間が長いのが特徴です。
日本で検査したのが遠い昔すぎてうろ覚えですが、筆者はスギ、シラカバ、ブタクサの花粉症だった気がします。なのでオランダでは3月からクシャミや鼻水の症状が現れます。4月〜5月は目が痒くなったり、クシャミがとまらなかったり、鼻をかみ過ぎて鼻が痛くなったりと最も重症化する季節です。夏にはほとんど症状が出ることがなくなりますが、8月〜9月にもクシャミや鼻水が出る日があります。
市販薬の販売店
オランダでは花粉症のことをHooikoorts(ホーイコーツ)といいます。
市販薬はドラッグストアのアレルギー系の薬コーナーで見つけることができます。薬と鼻シュッシュと目薬などが一緒に陳列されていることが多いです。
またスーパーマーケットでも市販薬が販売されています。ドラッグストアよりは種類は少ないですが販売価格はだいたい同じです。
Bol.comやオンライン・ドラッグストアなどでネットショッピングで購入する時はhooikoorts tablettenと検索すると花粉症市販薬を見つけることができます。
薬の成分
花粉症は細胞からヒスタミンが放出されることにより、くしゃみや鼻みず、目のかゆみなど不快な症状を引き起こします。そのヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬が一般的な花粉症の薬です。
オランダで市販されている花粉症用抗ヒスタミン薬の成分はロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジンの3つの種類があります。
効く効かないなどは個人差がありますので、一般的な効果と副作用などを調べてまとめてみました。
Loratadine:ロラタジン
ロラタジンは第2世代と呼ばれる比較的新しいタイプの抗ヒスタミン薬で日本でも市販されています。
ロラタジンは眠くなりにくい、集中力が低下しにくい、口が乾きにくいなどのメリットがあります。またロラタジンは服用後効き始めるまでの時間が短く、効き目の続く時間が14時間程度と長いのも特徴です。
市販薬にはloratadine 10mgと記載されています。1日1錠、食後に服用します。
ロラタジンの特徴
- 症状を抑える効果・弱
- 眠くなりにくい
- 集中力が低下しにくい
- 10錠で€5〜10
- 同等成分の日本の製品:ロラタジンEX
fexofenadine hydrochloride:フェキソフェナジン
フェキソフェナジンも第2世代と呼ばれる比較的新しいタイプの抗ヒスタミン薬です。
フェキソフェナジンは眠くなりにくい、集中力が低下しにくい、口が乾きにくい、空腹時でも服用できる薬です。
1日120mgが最大服用量なので、日本では60mgを1日2回の服用として販売されていますが、オランダでは120mgを1日1錠となって販売されています。
市販薬にはfexofenadine hydrochloride 120mgと記載されています。1日1錠服用します。
フェキソフェナジンの特徴
- 症状を抑える効果・中
- 眠くなりにくい
- 集中力が低下しにくい
- 空腹時でも服用できる
- 10錠で€8〜
- 同等成分の日本の製品:アレグラFX
Cetirizine dihydrochloride:セチリジン
セチリジンも第2世代と呼ばれる比較的新しいタイプの抗ヒスタミン薬で日本ではジルテックと呼ばれています。
セチリジンは速効性があり、持続時間が長く、くしゃみや鼻水に効果が高く、鼻づまりや目のかゆみも抑えられます。
ただし眠気や集中力・注意力が低下することがあるので、服用時には運転や危険をともなう作業は避ける必要があります。
市販薬にはCetirizine dihydrochloride 10mgと記載されています。1日1錠、就寝前に服用します。
セチリジンの特徴
- 症状を抑える効果・強
- 効果が高い
- 眠くなりやすい
- 20錠で€5〜15
- 同等成分の日本の製品:コンタックZ
花粉症市販薬の一覧
オランダのどこのお店でも見かけるメジャーな花粉症の市販薬は4種類です。パッケージの前面に成分名が記載されています。
また量販店のプライベートブランドでも同成分の市販薬があり、より低価格で購入できます。
(掲載価格は2023年しらべです。)
ロラタジン成分の市販薬
プライベートブランド
ドラッグストアのKruidvatやEtos、そしてスーパーマーケットのAlbert heijnではプライベートブランドのロラタジン成分の市販薬を販売しています。他のメーカーよりも低価格で購入できるのが特徴です。(10錠で€4.50)
Allerfre
ロラタジンの代表的な市販薬がAllerfreです。(20錠で€14)
フェキソフェナジン成分の市販薬
Allegra Fexotabs
唯一のフェキソフェナジン成分の市販薬がAllegra Fexotabsです。(10錠で€8.40)
セチリジン成分の市販薬
プライベートブランド
ドラッグストアのKruidvatでのみセチリジン成分の薬をプライベートブランドで販売しています。筆者はこれを服用しています。数ヶ月間と長期で服用するので低価格で購入できるのはありがたいです。(21錠で€4.50)
REACTINE
セチリジン成分の代表的な市販薬がREACTINEです。(21錠で€14)
Prevalin
こちらもセチリジン成分の代表的な市販薬のPrevalinです。(21錠で€14)
個人的な効果と副作用
ロラタジンは症状を抑える効果をあまり感じられませんでした。症状が軽い時期に服用したところ、クシャミは減った気がしますが、鼻水はでてきました。眠くなったり、頭がボーっとしたりはしませんでしたが、効いている感じもありませんでした。
フェキソフェナジンは服用したことがありません。
セチリジンは効果をしっかり感じますが、とても眠くなります。寝る前に服用すると翌日の午後には効果が薄れてきてしまうのがデメリットです。なので服用する時間を調節してます。日本でも同等の成分の製品(コンタック)を服用していたので、体感的には同じような効果と副作用だと感じます。
どの市販薬も日本に同等の成分の製品があるので、日本でも服用したことがある成分を選ぶと安心感がある気がします。
今回は錠剤のみの情報をまとめましたが、ドラッグストアでは鼻シュッシュやアレルギー用の目薬などもあるので、必要に応じて使用して花粉症をのりきりましょう!
花粉対策をしっかりすれば春のお出かけが100倍楽しい!