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認められなくても絵を描き続けたゴッホの画家人生

オランダの歴史
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Vincent Willem van Gogh(フィンセント・ウィレム・ファン・ゴッホ)は、1853年にオランダ南部の村で長男として生まれました。

高名な牧師だった祖父の名を継いで、フィンセントと名付けられています。

5人の弟妹の長男だったゴッホですが、変わった性格や奇行から家族からも疎まれていました。唯一4つ下の弟テオドルスとだけは生涯通して仲良しだったそうです。

ちなみにゴッホのお父さんも絵が上手かったそうです。

 

 

 

ダメ男ゴッホの生涯

 

学生・ゴッホ

ゴッホのダメ男ぶりは少年期から始まっていました。

7歳:小学校入学(すぐに不登校になる)
8歳:家庭教師をつけて自宅学習
11歳:寄宿学校に入学
13歳:国立高等学校入学
15歳:中退

しっかりとした教育を与えてくれたご両親でしたが、癇癪持ちだったゴッホは学校に馴染めなかったようです。国立高等学校の教師に絵を習ったそうです。

 

商社マン・ゴッホ

15歳で学校教育をやめ、働き始めます。

16歳:伯父のコネで美術商会社入社(ハーグ支店勤務)
20歳:ハーグ支店で伯父と大喧嘩し、ロンドン支店に左遷
21歳:ロンドンで初恋→失恋→キリスト教に入信
22歳:パリ店に栄転→リストラ

美術商の仕事を通して多くの絵画に触れ、絵の世界に興味を抱いたそうです。

 

 

 

伝道師ゴッホ

リストラ後、方向性を見失い宗教に没入してゆきます。

23歳:
・イギリスで教師になるが2ヶ月で退職
・牧師の手伝いをし聖職者を目指す
・実家に戻り、書店に就職

24歳:
・書店を退職し、聖職者を目指し大学の受験勉強に取組む
・受験勉強に挫折、精神崩壊し自虐行為を繰り返す

25歳:
・伝道師を目指し、ベルギーの伝道師養成学校に入学
・伝道師仮免許を取得

26歳:
・伝道師の威厳を損ない仮免許剥奪される
・貯金が尽き、仕送りに頼ったニート生活が始まる

過労で死者が出ている炭鉱の町で、苦しみの中に神の癒しを見出すことを説いたゴッホは誰からの理解も得られず、常軌を逸した自罰的行動と伝道師委員会にみなされ懲戒免職となっています。

 

 

 

無職・ゴッホ

フランス、オランダ、ベルギーを転々としながらのニート生活が始まります。

27歳:
・フランスへ放浪
・実家へ帰ると精神病院へ入院を嘆願されたのでベルギーへ逃亡する
・弟からの仕送りに頼ったニート生活を送り絵を描きはじめる
・ブリュッセル王立美術アカデミーに短期間在籍

28歳:
・実家へ戻り、絵に没頭する
・従姉妹に求婚し拒絶される

29歳:
・ハーグに移り住み、弟からの仕送りに頼ったニート生活が再開
・感染症にかかり入院
・退院後、子持ちの女性と同棲を始める

30歳:
・彼女と破局し、オランダを放浪し、実家へ戻る

31歳:
・弟に絵を売りつけて収入を得る生活を始める
・恋人ができたが双方の家族から大反対され破局

32歳:
・父が発作を起こして急死
・妹からダメ男長男と責められ実家を出る
・モデルに暴行疑惑が浮上し、賃貸を強制退去させられる
・ベルギーに引越し、王立芸術学院でデッサンを勉強する
・日本の浮世絵にハマる

弟テオドルスからの仕送りに頼ったニート生活では、弟の送金が少しでも遅れると自分の芸術を損なうものだと言って弟をなじったそうです。

この頃に叔父のコネで絵の注文を受けたが、作品に「商品価値がない」と言われ売れなかったそうです。

 

 

 

画家・ゴッホ

父の死後、フランスを拠点に画家活動が本格的になってゆきます。

33歳:
・パリに住む弟の家へ突撃訪問し、居候をはじめる
・カフェの女店主に求婚して断られ、トラブルになる

34歳:画家仲間と展覧会を開催する

35歳:
・南フランスに引越し、友人画家ゴーギャンと共同生活をはじめる
・自らの耳たぶを切り落とし、娼婦にプレゼントする
・娼婦が警察に通報し、病院に収容される
・退院後、ゴーギャンが家を去っていたので精神崩壊を起こす
・近所の通報により病院に再収容される

36歳:
・精神病院に転院
・「ひまわり」などの絵画が評価され始める
・展覧会で「赤い葡萄畑」が売れる(生前に売れた唯一の作品)

37歳:
・5月に精神病院を退院し、フランスの田舎町を拠点とする
・7月29日、弟に見守られながら永眠。

耳たぶを切り落とし事件は有名ですが、ゴッホ自身はこの事件について記憶になく、何も語っておりません。

36歳頃から展示会に出品した作品にスポットがあたり、ゴーギャンやモネなど多くの画家から高い評価を受けています。

 

 

 

 

ゴッホの死因

ゴッホは拳銃を用いた自殺と言われていますが、自殺にしては入射角が不自然だったため、少年達が持っていた銃が暴発し、彼らをかばうために自殺に見せかけたとする説もあります。

が、目撃者がいないので真実は謎となっています。

 

7月27日の日曜日の夕方、滞在先の旅館に怪我を負ったゴッホが帰り着きます。

左胸に銃創があり、出血は少なかったものの当時の医療技術では何もできず、絶対安静で見守ることとなりました。

翌朝連絡を受けた弟テオドルスが駆けつけ、まだ意識があったゴッホと最後の会話をし、翌日未明に息をひきとったそうです。

 

弟テオドルスは妻宛の手紙に

「オーヴェルに着いた時、幸い兄は生きていて、事切れるまで私は兄のそばを離れなかった。兄と最期に交わした言葉の一つは、『このまま死んでゆけたらいいのだが』だった。」

と書いています。

 

弟テオドルスはゴッホの死後、兄を追うように病で倒れ他界しました。パリ近郊のゴッホのお墓の隣に弟テオドルスは埋葬されました。その後ゴッホの作品を世に広めたのは弟の奥さんでした。

 

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ゴッホ美術館

アムステルダムのファン・ゴッホ美術館(Van Gogh Museum)はゴッホの作品を中心とした国立美術館で、ゴッホ没83年後の1973年にオープンし、2016年には過去最高の210万人がアムステルダムのゴッホ美術館を訪れています。

 

 

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ゴッホの作品で有名な自画像ひまわりを含む200点以上の絵画、弟宛の手紙なども収蔵されています。

同時代のゴーギャンロートレックの作品や、ゴッホが酔狂していた日本浮世絵なども展示されており、またゴッホとは直接関係のない特別展も積極的に開催しています。

 

【アムステルダム】15の定番美術館をミュージアムカードで巡ろう
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盗まれた2作品

ゴッホ美術館は2002年に強盗が入り、ゴッホの絵画が2点盗まれています。

強盗犯は捕まったものの、絵画はすでにイタリアのマフィアに売られた後でした。

盗難から14年後の2016年に、ようやく盗品がナポリで見つかり、ゴッホ美術館へと帰ってきました。
2つの作品「スヘフェーニンゲンの海の眺め」と「ヌエネンの教会から出る人々」は、帰還を記念して2017年に一般公開されましたが、その後は修復作業のため展示はされていないようです。

Van Gogh Museum 概要(2017年9月現在)
9〜18時(金曜日のみ22時まで)
€17.00
ミュージアムカード可
Museumplein 6, 1071 DJ Amsterdam, オランダ
Van Gogh Museum