6月はロッテルダム建築月間・RA Maandが催されています。
先週ご紹介したルーフトップ・ウォークに加え、別の場所でも屋上に登れるイベントが開催しています。ロッテルダムに数多く存在する屋上の空きスペースを有効活用しようという提案です。
本日ご紹介するのはHNI(新研究センター)美術館の屋上に仮設されているピンク色のイベントスペースHet Podiumです。6月のRA Maand中は誰でも無料でアクセスする事ができます。
Het Podium
Het Nieuwe Instituut(HNI:新研究センター)の屋上にイベント会場が仮設されました。Het Podiumと名付けられたピンク色のスペースはRA Maand(ロッテルダム建築月間)のフェスティバルのメイン会場として使われます。
Het PodiumへはHNTのファサードに沿った143階の外部階段から上がる事ができます。
MVRDVによってデザインされた高さ29m印象的なビビットピンクのインスタレーションは、全く新しい視点から街の建築を眺めるユニークな機会を提供しています。
屋上からはロッテルダムの街並みや、目の前のDepot収蔵庫を望む事ができ、普段は見ることのできない俯瞰の景色を楽しむ事ができます。
(ちなみにHNTの前にある収蔵庫Depotも、また先週ご紹介したルーフトップ・ウォークもMVRDVのデザインです。)
一面まっピンクの屋上は600㎡と広いスペースがあり、RA Maandのメイン会場として使われますが、イベントがない日は一般公開しています。
7月からはジャズコンサートやヨガクラス、子供たちのサマーキャンプなどと様々なイベントがここで開催される予定で、Podiumは8月17日まで仮設されることになっています。
建設現場で使われる「足場」と呼ばれる仮設建造物とピンク色の床仕上げのみで構成されたPodiumは、解体された後はリサイクルできる仕様となっています。
この屋上には外部階段からのアクセス以外に、エレベーターでも登る事ができます。またHNIの6階の展示室からも繋がっており、6階で開催中のMVRDV展から直通で屋上に上がることもできます。
この投稿をInstagramで見る
(T)Huis (House/Home) 展
ロッテルダムのHet Nieuwe Instituut(HNI:新研究センター)は、建築・デザイン・デジタルメディアの美術館で、クリエイティブ産業のプラットフォームとなっています。
建物は1993年に完成していますが、デザインセンターとして機能し始めたのは2013年からと、わりと新しい施設です。
現在、HNI(新研究センター)の地上階ではロッテルダム建築月間の一環で(T)Huis展が開催中です。
建築家、建築メーカー、学生、イノベーターたちが提案する、これからの都市のあり方が展示されています。
建物は建設して終わりではありません。どのように隣人や自然、地域や環境と接していくか、どのように関わって暮らしていくことが人と自然との共存に繋がるのか、などと様々な意見が提案されています。
建築よりの展示ですがビジュアルとしても楽しめる作品もありました。
HNI(新研究センター)では、建築・デザイン・グラフィックに特化した展示がいつでも見る事ができます。そしてミュージアムカードが使える画期的なデザインセンターです。ロッテルダムに訪れた時は立ち寄ってみてください。
この投稿をInstagramで見る