かつてオランダには多くの陶器工房がありましたが、伝統的な工法で現在でも生産している窯元は唯一1つ、Koninklijke Porceleyne Fles(Royal Delft)のみとなっています。
360年以上の歴史があるRoyal Delftの工房には美術館が併設されており、そこではデルフト陶器の歴史や工法が学べ、様々な歴代の陶器や工房内を見学する事ができます。
ロイヤルデルフト工房見学
デルフトブルーが出来上がるまでの行程は、
型だし→形成→絵付け→焼き
といたってシンプルな4ステップです。
ロイヤルデルフトの工房ではその4つの工程を見学することができます。
型だしと形成
型に粘土を流し込み大まかな形を作ります。その後型を外して研磨して形を整えていきます。
1つ1つが手作業なのに、全ての製品がほぼ同じ完成形です。見ていると簡単そうに形成していますが、ものすごい技術です。
絵付け
プロの絵付け師が手作業で描いていきます。
ベースとなる下書きがありましたが、細かい絵柄をスラスラと描いていました。
デルフトブルーは焼く前は黒色の顔料ですが、焼成中の化学反応により鮮やかな青色へと変化します。
何世紀も伝承された独自の調合法で作られた顔料を、水で薄めて色味を調整して描いています。1色の色の濃淡だけで全てを描いています。
Royal Delftの製品には必ずロゴと絵付け師のサインが描かれています。背面にRoyal Delftのロゴと絵付け師のサインがついている製品が伝統工芸品となります。
ロイヤルデルフトの製品にはカラフルな陶器や、手書きではない転写された製品もあります。
ロイヤルデルフト博物館見学
工房併設のロイヤルデルフト博物館では様々な陶磁器を見ることができます。
オランダ画家レンブラントの夜警が480枚のタイルで模写されています。
オランダ国王ウィレム王の記念プレート。
チューリップ専用の花瓶。
陶器のドレス。
ミュージアムショップではデルフトブルーの販売も行っています。
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デルフトブルーは工芸品なのでお値段も高級品価格です。気軽にデルフトブルーを楽しんでみたい時は博物館に併設しているカフェへと訪れてみてください。
こちらのカフェでは飲み物やお料理をデルフトブルーの食器で提供してくれます。実際に手にとって使い心地も試せるし、なにより優雅な気分でのティータイムになります。
営業時間:9:30〜17時
料金:€15
ミュージアムカード無料
住所:Rotterdamseweg 196, 2628 AR Delft, オランダ
博物館URL:Museum.royaldelft.com
URL:Royal Delft