ユトレヒト郊外にあるネオゴシック様式のお城Kasteel De Haar(デ・ハール城)は、オランダ国内最大規模のお城となる歴史的建造物で、現在は博物館として城内と庭園を見学する事ができます。
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デ・ハール城の歴史
デ・ハール城はおそらく12世紀に建設されたと云われており、記録として最も古く残っているものでは1391年にデ・ハールさんが領地としてお城と周辺の土地を受け取ったとされています。
その後お城は増改築が繰り返されましたが、争いや自然災害などで崩壊してしまいました。
19世紀後半、お城の後継者エティエンヌさんが銀行家の娘さんと結婚し、奥さんのご実家からの資金援助でお城を再建することを決めました。
お城の再建にはオランダの有名建築家カイペルスさんが選出されました。(カイペルスさんはアムステルダム国立美術館やアムステルダム中央駅を設計したオランダの巨匠建築家です。)
建築家カイペルスはお城の再建に約20年も奮闘しました。
大人数のゲストを迎えるパーティーなどを想定して設けられた200の部屋と30の浴室、自家発電機での照明計画、蒸気によるセントラルヒーティングなどと最新技術の設備が搭載されました。
キッチンの仕様は当時としては画期的で、大きな鍋などを収納できるスペースや、6mの巨大ストーブが設けられました。
これらの最先端の機能を備えたお城のデザインは驚くべきものでした。
2000年にお城と庭園の所有権の一部がKasteel de Haar財団に渡ることとなり、そしてお城の後継者が亡くなった2012年にKasteel de Haar財団に全ての所有権を移しています。
お城の美術品などの総価値は数千万ユーロをも超える貴重なもので、様々な機関からの寄付や援助でコレクションを保存しているます。
54ヘクタールの庭園
デ・ハール城に入園してまず最初に驚愕するのは目の前に広がる庭園です。
お城を取り囲む公園や庭園は54ヘクタール以上(東京ドーム約12個分)の面積があり、季節ごとに多くのお花が咲いています。
ヴェルサイユ宮殿の影響を大きく受けた造園デザインには、バラ園、多数の池や運河、水辺にかかる橋、とロマンチックな演出を楽しみながら散策する事ができます。
場内見学ツアー
デ・ハール城内はガイドツアーに参加すると見学できます。
王族の住まいのような豪華絢爛なお部屋にアンティークの調度品などと全てが煌びやかな世界です。
なかでもホールの壁面に施された繊細な彫刻と、明かりとりに設けられたステンドグラスには圧巻です。
他にも建築家カイペルスがデザインした食器や、当時の日本や中国から取寄せた古美術品なども展示しています。
営業時間:11〜17時
料金:€19
ミュージアムカード:無料
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MAP:Kasteellaan 1, Utrecht
URL:Kasteel De Haar