OMA(Office for Metropolitan Architecture)は、オランダ建築家レム・コールハースらによって1975年に設立された建築設計事務所です。

OMAの建築家、Reinier de Graafがデザインしたタワーホテル、Hotel nhow Amsterdam RAIが2019年末にオープンしました。OMAはアムステルダムではそれほど設計していないため、ちょっとレアな建物です。





Hotel nhow Amsterdam RAIは総客室数650室のベネルクス(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)最大のホテルとして誕生しました。

隣接するアムステルダムRAI(コンベンションセンター)で開催されるイベントのメインホテルとなり、アムステルダムの急速に発展するZuidas地区(ビジネス街)の新しいシンボルとして都市の存在感を高めています。
ホテル内のバーは深夜1時まで営業しているので、RAIでのイベント後にも利用可能です。





<photo credit: https://www.archdaily.com/>
建物は24階建てで、そのうち19階分がホテルで占められており、各階に24〜36室の客室があります。
ロビーは2フロアに分かれており、1階には個別にレンタル可能な小売スペース、2階にはラウンジとバーがあります。
建物の東側にはタクシーやバス用のロータリーがあり、地下には200台分もの駐車スペースが設けられています。
最上階には公共および半公共エリアがあり、アムステルダムの壮大なパノラマの景色を楽しめます。
”On Air”というエリアには、会議室、ラウンジ、TVスタジオがあり、TVスタジオでは番組収録が可能です。On Airは、宿泊客、訪問客の双方がアクセスできるようになっています。

 




3つの三角形のボリュームが積み重なった高さ91mのホテルの形状は、RAIの広場にある広告塔がアイディアの原点とされています。
現在も広告塔はありますが、近隣の建物に高さを追い越され、存在が希薄化してしまいました。
その広告塔の印象をHotel nhow Amsterdam RAIが引き継ぐことによって、新たなアイコンの役割を果たしています。
またユニークな造形は、ゲストや地元の人が近代建築の美徳を楽しむことができるようにすることも目的とされています。



ホテルのファサードはアルミフレームのカーテンウォールで構成されており、主な構造は建物の中央に集まっています。
建物の中央にある11機分のエレベーターシャフトと、シャフトを囲うように並んだ9本の柱でほぼ全体を支えています。
基礎と一番下の三角形部分までは高強度のコンクリートですが、上2つの三角形部分は普通のコンクリートを使っています。
外周部分はキャンチレバー(片持ち梁)となっていますが、スチール製の補強材が支柱から吊り下げられ、最大で20メートルの突き出た三角形の一番尖った部分のフロアを支えています。
それでも床が少し下がってしまうのを防ぐために、施工時には2cmほど上げて施行されています。
わずか2cmでも、床が厚くなれば重量も変わり、構造負荷も変わりと、現場合わせの床上げは難攻したそうです。そのためエレベーターシャフトのコンクリートは構造計算上よりも無駄に厚い壁となっているとか。

 


<photo credit: https://www.nh-hotels.nl/>
インテリアデザインにもこだわりがあり、ラウンジやバー、客室にも色鮮やかなアートスティックな壁紙や装飾が施されているのが特徴的です。
各客室の壁紙は建物の三角形の各頂点が差す方角(南、東、北、南西、南東、北西)にある国や地域から着想を得てデザインされています。
例えば、南東向きの部屋は砂色をメインとしたアラビアの雰囲気を、北西向きの部屋はイギリス風にあつらえてあり、何度宿泊しても楽しめるようになっています。
またかつてアムステルダムが最も栄えていた黄金時代(中世)の歴史もインテリアのテーマとして取り入れられています。

 

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Hotel nhow Amsterdam RAI
用途:ホテル
竣工:2019年
所在地:Europaboulevard 2b, 1078 RV Amsterdam




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