毎年4月27日は、オランダ最大のお祭り「キングスデー(Koningsdag)」。
この日は、ウィレム=アレクサンダー の誕生日を国民全員でお祝いする特別な日で、街はオレンジ一色に染まり、オランダ全土がパーティー会場のような雰囲気になります。
今では世界中から観光客が訪れるほどのビッグイベントとなり、オランダで最も盛り上がる1日と言っても過言ではありません。
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そんなキングスデーですが、ただ楽しむだけでももちろんOK。
でもせっかくなら「誰の誕生日を祝っているのか?」を少し知っておくと、イベントの見え方がちょっと変わります。
この記事では
- オランダ王室の歴史
- 歴代の国王
- 現在の国王の人物像
をわかりやすくまとめました。
キングスデーをより楽しむための“予習”として、気軽に読んでみてください。
オランダの始まり
現在のオランダ(正式名称:ネーデルラント王国)は、約200年前に誕生した比較的新しい国です。
もともとこの地域は「ネーデルラント連邦共和国」と呼ばれる国でしたが、1794年にフランスに侵攻されて一度崩壊してしまいます。
その後、ナポレオンの支配下に置かれる時代を経て、1813年にフランスの支配が終わると、亡命していたオラニエ家のウィレム王子が帰国。
そして1815年、ウィレム1世として即位し、現在のオランダ王国が誕生しました。
歴代オランダ国王

オランダ王国は1815年の建国以来、現在までに7人の君主が即位しています。
ざっくりと流れを見ると、こんな感じです。
王国のスタート(ウィレム家)
- ウィレム1世(初代国王)
- ウィレム2世
- ウィレム3世
建国からしばらくは「ウィレム家」が王位を継承(約75年間)。
女王の時代(約100年)
- ウィルヘルミナ
- ユリアナ
- ベアトリクス
約100年にわたり女性の君主が続いた時代。
現在(再び国王へ)
ウィレム=アレクサンダー(2013年〜)
約120年ぶりに男性の国王が即位
このようにオランダは
「王 → 女王 → 再び王」
という少し珍しい流れで王位が受け継がれてきました。
オランダの王位継承
オランダ王室の特徴のひとつが、「生前退位が一般的」なことです。
これまでの歴代君主のうち、多くが高齢や体調などを理由に、自ら王位を退いて次の世代へ引き継いできました。
生前退位が当たり前の国
例えば
• ウィルヘルミナ女王
• ユリアナ女王
• ベアトリクス女王
の3代は、いずれも自ら退位しています。
特に先代のベアトリクス女王は、2013年に「新しい世代に責任を委ねる時期」として退位し、現在の国王に王位を譲りました。
性別に関係なく継承される
オランダでは、王位継承は
男女関係なく“年長の子どもが優先”
というルールになっています。
そのため、女性でも国王(女王)として即位することができ、実際に長い間「女王の時代」が続いていました。
国民に近い王室
オランダでは王室がとても身近な存在とされており、
「無理に続けるより、次の世代へ託す」という考え方が尊重されています。
この柔軟なスタイルも、オランダらしい特徴のひとつです。
現オランダ国王はどんな人?

現在のオランダ国王は
ウィレム=アレクサンダー。
1967年4月27日、ユトレヒトで生まれました。
キングスデーが4月27日なのは、この誕生日に由来しています。
約120年ぶりの「男性国王」
2013年、46歳のときに即位。
それまで約120年続いた「女王の時代」から、久しぶりに男性の国王が誕生しました。
気さくで親しみやすい国王
国王というと堅いイメージがありますが、オランダの国王はかなりフレンドリーなことで知られています。
地方イベントに気軽に参加したり、一般の人と会話をしたりと、国民との距離がとても近い存在です。
王妃の マクシマ とともに人気が高く、王室はオランダ国民から広く親しまれています。
家族構成
- 妻:マクシマ王妃
- 子ども:3人の娘
その中でも長女のカタリナ=アマリア王女は、将来の国王(女王)として注目されています。
長い名前(正式名称: Willem-Alexander Claus George Ferdinand van Oranje-Nassau)はとても覚えきれないほどですが、その人柄はとても親しみやすく、「身近な国王」として愛されています。
国王の副業
実はオランダ国王、ただの国王ではありません。
なんと
現役のパイロット でもあります。
国王 × パイロットという異色すぎる肩書き
ウィレム=アレクサンダーは飛行機好きで、パイロット資格を取得。
さらに驚くことに、副操縦士として実際に旅客機に乗務していたことを2018年に公表しました。
しかもその期間は約21年間。
国王としての公務をこなしながら、定期的にフライトにも乗っていたという、かなり異色な経歴です。
なぜ副業をしていたのか?
理由はシンプルで、
「飛行機の操縦が好きだから」。
忙しい中でも月に数回ほど操縦していたそうで、
国王でありながら一人の趣味人としての一面も見せています。
オランダらしい価値観
国王が副業をしているという事実は、オランダらしい考え方の象徴とも言えます。
形式にとらわれすぎず、
「やりたいことを大事にする」という自由な価値観が感じられるエピソードです。
ちなみに国王は公務に対する報酬として、年間で約87万ユーロ(約1億円)を受け取っているとされています。
次期国王
現在の国王ウィレム=アレクサンダーの後を継ぐのは、長女のカタリナ=アマリア王女です。
カタリナ=アマリア は2021年に18歳となり、すでに公務への準備も少しずつ始めていると言われています。
オランダでは性別に関係なく、年長の子どもが王位を継承するため、将来的には「女王」として即位する予定です。
王室は世代交代を重ねながら続いてきました。
これからどのように受け継がれていくのか、今後の動きにも注目が集まります。
キングスデーをもっと楽しむなら
キングスデーは、ただのお祭りではなく「国王の誕生日を祝う日」。
今回紹介した背景を知っていると、イベントの見え方も少し変わってくるはずです。
アムステルダムでの過ごし方やイベント情報はこちらで詳しくまとめています。


