毎年参加してしまうロッテルダムの屋上イベント

毎年初夏になると開催されるロッテルダム・ルーフトップデイズ(Rotterdam Rooftop Days)。
普段は立ち入ることのできない屋上や建物を開放し、都市を“上から”体験できる人気イベントです。
今年の特別ルートは、ロッテルダム中央駅前のビル群。
なんと12棟の建物を屋上でつなぎ、街の上を歩くことができました。
景色を楽しむイベントかと思いきや、実際に見えてきたのはロッテルダムという都市の未来。
今年も来て良かったなと思えるイベントでした。
ロッテルダム・ルーフトップデイズは毎年テーマが変わるのも魅力。
過去には美術館の屋上から巨大スライダーを滑ったり、全長2kmの高架鉄道跡地を活用した緑化プロジェクトを歩いたりと、都市の新しい可能性を体験してきました。


人気カフェの屋上からスタート

今年のスタート地点は、ロッテルダムで人気のカフェ「Teds Rotterdam Op ‘t Dak」。
屋上カフェとしても有名な場所ですが、この日ばかりはイベントの玄関口です。
受付を済ませて屋上へ。
そこから始まるのは、普段見ることのないロッテルダム。
まず最初に撮ったのは電車だった

建築好きにはビル群が面白い。
でも鉄道好きにはもっと面白い。
ロッテルダム中央駅を発着するインターシティーやスプリンターが見放題でした。
上から見る駅はまるで巨大な模型。
気が付けば最初に撮った写真は電車でした。
屋上を歩くと街の見え方が変わる

12棟のビルを渡り歩く今回のルート。
普段は見上げているビル群を、今度は同じ高さから眺めます。
屋上ごとに景色も雰囲気も違う。
オフィスビルの屋上。
住宅の屋上。
機械設備が並ぶ屋上。
普段は意識しない場所にも、それぞれの役割がありました。
ロッテルダムは屋上も実験中だった

ルーフトップデイズでは毎年、屋上活用に関する展示も行われています。
定番なのは屋上緑化や屋上菜園。
実際に見ると、ただ植物を植えればいいわけではないことも分かります。
建物の耐荷重。
排水設備。
そして風。
特にオランダは風が強い国。
どうやって土が飛ばないようにするのか。
どうやって植物を維持するのか。
景色を楽しみながらも、現実的な課題が見えてきました。
白い屋根が街を冷やす?

今年特に印象に残ったのが、屋根の色に関する展示。
通常は黒い防水シート(ルーフィング)を、白に変えるだけで夏場の温度を大きく下げられるという提案でした。
この日は25度を超える夏日。
風はあったものの、屋上は想像以上に暑い。
実際に歩いてみると、都市のヒートアイランド問題を体感できます。
屋上は景色を楽しむ場所であると同時に、これからの気候変動対策の最前線なのかもしれません。
MVRDVが描く未来の屋上

展示の中には、MVRDVが計画中の屋上緑化プロジェクトもありました。
まだ知らなかったプロジェクトだったので個人的には大収穫。
ロッテルダムを拠点とする建築設計事務所MVRDVは、Depot Boijmansやマーケットホールなど、街を代表する建築を数多く手がけています。
今回展示されていた計画も、複数の建物を緑でつなぎ、屋上空間を活用するというロッテルダムらしい発想。
ロッテルダムは常に新しい建築が生まれる街ですが、その未来を少しだけ先取りできた気分です。

実は階段室も面白い

今回のイベントで印象に残ったのは屋上だけではありません。
屋上から降りる時に通った階段室。
古い雑居ビルの壁には、大胆なグラフィティアートが描かれていました。
みんな立ち止まって写真を撮る人気スポットに。
こういう普段は入らない場所に入れるのも、このイベントの魅力だと思います。
ルーフトップデイズの本当の面白さ

ルーフトップデイズは、景色を楽しむイベントではあります。
でも個人的には、それ以上の魅力があります。
普段は見えない街の裏側。
建物の上に広がるもう一つの空間。
都市が抱える課題や未来のアイデア。
そんなものに出会えるイベントです。

毎年参加しているのは、この屋上を巡るメインイベント。
でも、ルーフトップデイズの魅力はそれだけではありません。
期間中は市内のさまざまな屋上が開放され、普段は入れない建物を訪れることができます。
毎年公開される場所も変わるので、何度来ても新しい発見があります。
事前予約が必要なガイドツアーもあれば、無料で自由に見学できる屋上もあります。
天気のいい日にふらっと立ち寄って、ロッテルダムの街を眺めるだけでも気持ちがいい。
観光ではなかなか出会えない、ロッテルダムの新しい一面を発見できるイベントです。
まとめ|毎年参加したくなる理由

屋上から見えたのは景色だけではありませんでした。
ロッテルダムという都市の未来。
建築の可能性。
そして普段は見えない街の一面。
だから毎年参加してしまう。
ロッテルダムを少し違った角度から見てみたい人には、とてもおすすめのイベントです。

