イタリア南部、バーリから私鉄で約1時間50分。
小さな町マテーラ(Matera)に到着します。

本数は1時間に1〜2本ほど。
タイミングによってはかなり年季の入ったローカル列車wに揺られて向かうことになります。(たまに新しめの車両もあります)
でも、このちょっとした“行きづらさ”も含めて、
マテーラは「来た感」が強い場所。
そして駅から歩いて10分ほどで、
一気に世界が変わります。
洞窟都市サッシ地区|ゲームみたいな風景が広がる

マテーラ観光の中心となるのが
サッシ地区。
目の前に広がるのは、
- 岩肌にびっしり張り付いた建物
- 上にも下にも広がる立体的な街
- 一本道かと思えば階段、また路地
という、完全に“迷路”な構造

見た瞬間に思うのが、
「ゲームの世界みたい」。
でもこれ、全部リアルで、しかも何千年も前から続く居住地。
外は家、中は洞窟

一見すると普通の家に見える建物も、
中に入ると完全に洞窟。
- 岩を掘って作られた空間
- 窓はほぼなし
- 日中でもかなり暗い
という、かなり独特な住環境です。
現在は一部が博物館として公開されていて、
当時の生活の様子を知ることができます。
なぜ洞窟に住んでいたのか?
マテーラ周辺では旧石器時代の遺跡も見つかっていて、
この地はかなり古くから人が住んでいた場所。
洞窟住居の始まりは、
8世紀〜13世紀ごろ。
イスラム勢力から逃れてきた修道士たちが、
この岩を掘って住み始めたのがきっかけとされています。
そこから徐々に住民が増え、
13世紀までには130戸以上の洞窟住居が形成されました。
人気住宅地 → スラム化 → 廃墟

洞窟住居は、
- 夏は涼しい
- 冬は暖かい
という特徴から人気が広がり、
19世紀には多くの農民が移り住むようになります。
ただし問題があって、
- 無計画に増築
- 光も風も入らない構造
- 水・衛生環境の悪化
結果、20世紀には深刻な貧困地域へ。
なんと当時は
乳児死亡率が約50%という、かなり厳しい環境だったそうです。
強制移住と“無人の廃墟”
1950年代、イタリア政府はこの状況を改善するため、
郊外に新しい住宅を建設。
約15,000人の住民が強制的に移住させられ、
サッシ地区は無人の廃墟になります。
ここまで読むと、
ちょっと重い歴史もある場所なんだなって感じると思う。
廃墟から世界遺産へ
その後、
- 石窟教会(150以上)
- 約3,000戸の洞窟住居
- 地下水システム
といった独自の文化が再評価され、
1993年、
ユネスコの世界遺産に登録。
ここから一気に観光地として再生していきます。
現在では、
- 洞窟ホテル
- レストラン
- カフェ
- お土産屋
などが増え、約5分の1の建物が再利用されています。
実際に歩いてみると…完全に迷う

サッシ地区はとにかく構造が複雑。
- 一本道だと思ったら行き止まり
- 上に行ったつもりが下に出る
- Googleマップも若干混乱する
これはもう、迷う前提で歩くのが正解。
でもその迷いも含めて楽しいのがこの街。
夜のマテーラが最高

個人的に一番おすすめなのが夜。
日が落ちてライトアップされると、
- 岩肌に沿って灯る光
- 立体的に浮かび上がる街
昼とは全く違う表情になります。
正直、これを見るためだけでも
1泊する価値あり。
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アクセス|バーリからマテーラへ
マテーラには鉄道でアクセス可能。
• バーリ → マテーラ(FAL鉄道):約1時間40分
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まとめ|マテーラは“異質な魅力”のある街

マテーラは、
- 洞窟に住むという特殊な文化
- 廃墟からの復活ストーリー
- 迷路のような街構造
この全部が合わさった、かなり個性的な場所。
観光地としてはちょっとマイナーだけど、
その分「人と被らない旅」ができるのも魅力。
個人的にもかなり好きな町で、
イタリアの中でも印象に残ってる場所のひとつです。


