イタリアのバーリから電車で約1時間40分ほどのところに、Aalberobello(アルベロベッロ)という小さな村があります。

おとぎ話に出てきそうな雰囲気の特徴的な三角屋根の建物が有名で、雑誌などで見たことある方も多いと思います。



アルベロベッロには、白壁に円錐形の石積み屋根を載せた「トゥルッリ」と呼ばれる伝統的な家屋が約1500軒あることで知られています。



アルベロベッロは、16世紀の半ばからの約100年間に開拓され、その当時の農民の手によってトゥルッリが建設されたそうです。
かつてはこの地域に多くのトゥルッリがあったそうですが、アルベロベッロには未だにトゥルッリが多く現存しており、かつ現在でも居住している貴重な建物です。
(1996年に世界遺産登録)

「トゥルッロ」(複数形が「トゥルッリ」)は、「部屋一つ屋根一つ」といった意味を持ち、その名の通り一つの部屋の上に一つの屋根があります。
内部に玄関や廊下はなく、ドアは開けると直接部屋と言う造りです。
屋根に描かれている絵は、神話や宗教的なシンボルだそうです。




建物の造りとしては、壁面は石灰岩の切石を積み上げているだけで、モルタルなどの接合剤を使っていません。
屋根も灰色の切石を積み上げたもので、解体が非常に容易な造りとなっています。

当時の農民たちが入手しやすい限られた材料で、気候風土に合った建物として発展したトゥルッリですが、
簡易的な建物となった背景には、領主によって命じられていたと言う説もあります。




当時、領主が支払う領地の 固定資産税は、『漆喰で塗装された屋根のある家』が課税対象であったため、徴税人が来る際に住民が屋根を取り壊して税金をごまかしていたと言う話もあるそうです。

ファンタジーの世界、おとぎの国、などと云われているアルベロベッロは、どちらかというと超現実主義的な背景がありそうです。

税金対策によって創られた町並みと思うと、哀しい現実感を感じますが、解体できる建物とは思えないほどの造形美なのはいうまでもありません。

Aalberobelloへのアクセス
アムステルダムからイタリア、バーリ空港へ(約2時間半)
バーリからマルティナフランカ行の電車(約1時間40分)




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