Setenil de las Bodegas(セテニル・デ・ラス・ボデガス)、通称セテニルと呼ばれているこの村は、渓谷に沿ってひっそりと佇む小さな村です。
10年ほど前に、旅行雑誌でセテニルの事を知り、その村の風景にに衝撃を覚えました。
渓谷に沿って連なる建物が、崖の間に位置する、岩と岩にサンドイッチされたような形態。
巌壁の中腹を掘って住処とした、半洞窟のような住居群の村です。
敵から隠れるように作られた村なのか、
スペインの暑い日差しを避けるために考えられた方法なのか、
歴史的な背景は未だ解明されていません。
サンドイッチ住居群は、村の中でも一部分のみで多くの家は普通に建設されています。
高台から村を眺めると、アンダルシア地方独特の白い家並みで構成されていて、サンドイッチ住居群は風景に馴染んでしまって違和感を覚えない感じになります。
村の中を散策すると、ところどころに洞窟のような日陰の路地があります。
両サイドが住居の人工的な壁面で、上が岩でできている、ナニこれ的な風景です。
外壁は綺麗に巌壁になぞって造られているので、岩が先なのか、家が先なのか…。
(もちろん岩が先ですが、)ものすごく一体化しています。
建物内部は、一部の壁と天井が岩でできており、洞窟のような雰囲気です。
夏は涼しく、冬は暖かいと思うので、合理的な感じがします。
ちょうど工事している物件がありました。やはり家を建てるのではなく、掘るといった方法のようです。
岩がせり出している部分が、大きな庇のようになっており、その下にはカフェやバーがあり、
地元のおじちゃんたちの集いの場にもなっています。
上下が岩に挟まれた異様な風景を観に、今では多くの観光客が訪れるそうです。
節度ある観光マナーで、村の静かな暮らしが変わらない事を願います。
アムステルダムからスペイン、マラガ空港へ(約3時間)
マラガからロンダ行の電車(約2時間)
ロンダからセテニル行のバス(約30分)