世界遺産に登録されている町のポルトには1900年前後の美しい建築が今でも現存しています。
オランダではお目にかかることが少ないアールデコ調の豪華絢爛な、贅沢な装飾や彫刻が施された美しい建物を町中で普通に見ることもできます。
そんなポルトの歴史的建造物から近代建築までをまとめました。観光の参考にしてみてください。
ポルトの名建築:お店編
ポルトの観光名所でもあり、老舗でもあり、世界の美しい〇〇にもランクインしている人気店3つです。
人気No.1! レロ・イ・イルマオン書店
映画ハリーポッターの世界のモデルになっているレロ・イ・イルマオン書店(Livraria Lello)は、世界で最も美しい書店第3位にランクインしています。1881年創業の老舗書店で、2階建ての建物はネオゴシックとアールヌーボーの2つの要素が混在している建築様式になっており、インテリアは1920年代にアメリカやヨーロッパで流行ったアールデコ調の贅沢な造りになっています。
木彫りの装飾や天窓がとても綺麗です。
現在は超人気の観光スポットになっており、本屋さんなのに入場チケット制で入店します。当日券は売り切れな事もあるので事前にオンラインでチケットを購入しておきましょう。店内で本を購入する場合はチケット代をクーポンとして利用できるようになっています。
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マジェスティック・カフェ
1921年創業の老舗マジェスティック・カフェ(Majestic Café)は創業当時から変わらないアールヌーボー様式の美しいインテリアのカフェです。
かつては政治家や著名人が訪れていた老舗の人気カフェでしたが、近年は旅行雑誌などで世界の美しいカフェと紹介され、多くの観光客が訪れる観光名所となっています。常に行列ができている落ち着かない雰囲気になってしまったそうです。
コーヒー1杯が€5と周辺のカフェの4〜5倍の価格で、ちっとも地元の方は足を運ばなくなってしまったカフェですが、美しいインテリアは健在です。
マクドナルド
凛々しい鷲の像がロゴと一緒に並ぶマクドナルド・インペリアル店(McDonald’s Imperial)は、世界で最も美しいマクドナルドと呼ばれています。
旧帝国のシンボルであった巨大な鷲が飾られていることからインペリアル(帝国)店との命名されているようです。
店内は1930年代のアールデコ様式を現存しており、装飾天井に大きなシャンデリア照明、壁一面のステンドグラスと華やかなインテリアとなっています。
今年は新年早々にこの世界で最も美しいインペリアル店で昼マックしてきました。縁起が良い気がしましたw。地元民にも愛されているマクドナルド、お昼時には満席でした。
ポルトの名建築:歴史建造物編
ポルトはアズレージョと呼ばれる青色のタイルが施された建物が有名ですが、アズレージョが無いけれども美しい歴史建築もたくさんありました。
クレゴリス教会&タワー
18世紀に建設されたバロック様式の建物のクレゴリス教会(Igreja e Torre dos Clérigos)は、76mの鐘楼があるシンボリックな教会です。
多色の大理石をあしらわれた礼拝堂は教会らしからぬゴージャスな印象でした。
76mのタワーは登ることができ、上からはオレンジ屋根のポルトの街を一望することができます。
絶対行くべし! ボルサ宮殿
ボルサ宮殿(Palácio da Bolsa)は宮殿と呼ばれていますが、元々は証券取引所だった建物です。ガイドツアーでのみ館内を見学することができます。
お部屋ごとにインテリアが全く違っていました。最も豪華絢爛な「アラブの間」はアルハンブラ宮殿を模して18年の歳月をかけて造られたお部屋です。思わず「Wow」と誰もが呟いてしまう程に美しかったです。
ボルサ宮殿はポルトで最も美しい建物でした。これは訪れる価値の高い観光スポットです。
ガイドツアーの申し込みは当日にボルサ宮殿のチケット売場で申込みます。英語ツアーが2時間待ちだったので、15分後のポルトガル語ツアーで参加してみましたw。ガイドさんの解説はサッパリわかりませんでしたが満足な観光ができました。
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フランシスコ教会
教会と美術館が併設しているモヌメント・デ・サン・フランシスコ教会(Igreja Monumento de São Francisco)は、ビックリ仰天な黄金の礼拝堂でした。
教会内は撮影がNGで写真をとることができなかったのですが、バロック様式の教会内が全て金箔で装飾されておりキンキンピカピカでした。
併設されている美術館は地下一面がお墓になっており、たくさんの骸骨が転がっていました…。色んな意味でバクバクが止まない教会&美術館でした。
ソアレス・ドス・レイス国立美術館
ソアレス・ドス・レイス国立美術館(Museu Nacional de Soares dos Reis)はもともと宮殿だった建物を1942年に拡張工事をして美術館となりました。
ソアレス・ドス・レイスとはポルトガルの有名な彫刻家の名前で、彼の作品を収蔵する美術館として設立されました。
今回は館内には入りませんでしたが、ゆっくりと見てまわりたい美術館です。
ドン・ルイス1世橋
ポルトに流れるドロウ川に架かっているドン・ルイス1世橋(Pte. Luiz I)は1886年に完成した2階建ての橋です。下層は車両と歩行者用、上層はメトロと歩行者用となっています。
この橋のデザインはエッフェル塔を設計した人のお弟子さんです。下層から見上げた骨組みは、どことなくエッフェル塔に似ているかもしれません。
上層からはポルトを一望でき、また美しい夕焼けも見れる絶景スポットです。ただメトロが頻繁に走行しているので轢かれないように注意が必要です。(安全柵がありません。)
セラ ド・ピラール修道院
ドン・ルイス1世橋のお隣に建っているのがセラ・ド・ピラール修道院(Mosteiro da Serra do Pilar)です。夜間のライトアップが綺麗でした。
日中は修道院にも入れるらしいですが、訪れた日は入口を見つけられませんでしたw。
修道院が建つ丘の上にからも街が一望できます。ドン・ルイス1世橋と夜景がとても綺麗な絶景スポットその2です。
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ポルトの名建築:近代建築編
ポルトガルの建築家といえばモダニズム建築を代表する建築家アルヴァロ・シザです。今回はシザ建築を巡る時間がありませんでしたが、近代建築もチョロチョロと点在しています。
WOW美術館
美術館とレストランとショップが集まった複合施設のWOW(WOW Porto)はポルトの新名所です。
館内は人気が少なく静かでしたが、オシャレ雑貨やポルトデザインの可愛い小物などがありました。お土産発掘にはお勧めのスポットです。
観光地から少し外れた坂の上にあるので訪れるのが一苦労ですが、そのぶん眺めがとても良かったです。
ツアーに参加するべし! カーザ・ダ・ムジカ
オランダ建築家レムコールハース設計の音楽ホールのカーザ・ダ・ムジカ(Casa da Música)は見た目が岩でした。
2005年にオープンしたポルトガル初の音楽のためだけに造られた音楽堂です。
ガイドツアーに参加すると館内を見学することができます。訪れた時はツアーがやってなかったので、次回に参加したいです。
セラルヴェス近代美術館
ポルトの外れにあるセラルヴェス近代美術館(Casa de Serralves)はポルトガル建築家アルヴァロ・シザ設計の美術館です。
現代アートをシザ建築で楽しめ、また隣接した広大な庭園も美しいとのこと。
今回は行けませんでしたが、天気のいい日にのんびりと訪れたい美術館です。
シザ建築
ポルトガル建築家アルヴァロ・シザはコルビジェやミースの影響を大きく受けたモダニズム建築を代表する建築家です。
シザの建築をめぐるのもポルトガル旅行。ポルト北西部にはシザが設計したプールとレストランがあります。
クリスタル宮庭園
ポルト出身マラソンランナーのロサ・モタさんの名前がつけられたロサ・モタ屋内競技場(Pavilhão Rosa Mota)は2000年に修復されていますが、元は1954年の建築です。
丸い天窓が並ぶ屋根は室内から見るとトルコ風呂のような美しさがあるようです。(写真でしか見たことありませんが。)
屋内競技場の周りにはクリスタル宮庭園(Jardins do Palácio de Cristal)が広がり、ドロウ川の綺麗な景色を眺めることができます。
ポルト観光マップ
ポルト観光で巡りたい建築は緑色で表記しています。
ポルトで滞在したホテル
ポルト旧市街、観光地の中心部にもお手頃価格なホテルが多くあります。今回はオポルトハウス(Oporto house)に滞在しました。
5階の屋根裏部屋は隠れ家のようなアティックルームで素敵でした。お部屋もバスルームも広々として快適でした。エレベーターが無くて階段は急傾斜でしたが、その辺はオランダの家に慣れていると気になりませんでしたw。
アクセス
オランダからポルトまではオランダのLCCであるトランサヴィア航空(Transavia)を利用しました。オランダ⇄ポルトガル間はパスポートコントロールが不要なのでセキュリティーチェックだけで乗車できるので、まるで国内線のようで楽々です。