2022年の3月末にオランダ・コロナ記事の最終話を書いてから4ヶ月が経ちました。
コロナの規制が無くなってからのオランダは、友人との世間話でも、TVニュースでもコロナが話題となることが無くなりつつあります。
今年の夏はヨーロッパに熱波が到来し、7月にはオランダでも40℃近くの気温となる酷暑にみまわれました。
世間が「暑い、暑い」と賑わっているものだから扇風機をひっぱりだしたものの、いかんせん暑さを感じませんでした。なんなら肌寒く感じていたほどです。
夏バテにしては体調が悪すぎたのでセルフテストキットで検査したところ陽性でした。
そんな訳で数日間ほど隔離生活をおくっていたのですが、オランダでコロナに感染したらどうすれば良いのか、実体験を元にまとめてみました。
コロナに感染したらすること
発熱で頭がボーッとするなか眠りにつく前にしなければいけないことがいくつかありました。
1、セルフ検査
現在のオランダではGGD(保健所)での検査が必須ではありません。医療従事者等を除きコロナの検査は市販キットで各々で検査します。
検査キットはドラッグストアで€2くらいで購入できます。
近所のドラッグストアでは店頭に商品は並んでおらず、お店の方に伺うとレジ裏から商品を取り出してくれました。買い占め防止策なのかもしれません。
購入後に早速セルフ検査しました。何度も使っているので既に手慣れています。
結果が出るまで数十分待つのですが、滴下した直後に陽性を示すTのところにライン線が現れました。
陽性判定の結果がでたので、これで感染者に確定となりました。心境的にはけっこうショックでした。
2、これからの行動を確認
「陽性」となってからどうすればいいのか正直わかりませんでした。
オランダ政府やRIVMなどのサイトで探していたら見つけたのがProtect yourself and others against the coronavirusという政府公式サイトです。直訳すると「コロナウイルスから自分や他の人を守る」になります。
サイト内に「セルフ検査結果が陽性だった場合」という項目があるので、こちらから進み、現在の症状を選択し、症状が現れた日付を入力します。
指示通りに入力すると何日間の隔離が必要かが表示されました。(上記スクリーンショットは自動翻訳しています。)
症状がなくなれば数日で日常に復帰できますが、症状が続く場合は隔離期間が延びるようです。
筆者は火曜日に症状がでたので、最短で日曜日まで自宅で隔離と指示されました。
3、友達に連絡
直近で会った友人に陽性の旨を連絡しました。直ぐにセルフ検査してくれて「陰性だったよ」と連絡があった時はホッとしました。
その他にも近所に住む友人に感染したことを伝えておきました。万が一の時に助けてもらうおうかと…。
4、仕事関係者への連絡
陽性だったこと、そして発熱もあるので今週は何もできないだろう旨を各方面に連絡しました。直近の数日間は仕事関係者に会ってないので(たぶん)感染拡大はしていなかったと思います。
先日に夏休みを取ったばかりですが、そんなことは関係なく心配とお見舞いのお言葉をいただけて、感謝と申し訳ない気持ちになりました。こればっかりは仕方がないので、とにかく早く治すを目標に、皆様のお言葉に甘えて隔離生活を過ごしました。
5、隔離準備
隔離生活に入るのに必要なのが、食料、飲料水、薬です。
運良く食べ物やインスタント食品は蓄えがありました。
飲み物はセルフ検査キットを買いに行った時に(既に熱があったので)ビタミン系ドリンクを大量に購入しておきました。
薬は手持ちの解熱剤が3日分ほど残っていました。たりるか不安でしたが3日たってから考えることにしました。(ギリたりました。)
解熱剤といえばオランダでお馴染みのパラセタモールです。オランダで体調不良になると呪文のように「パラセタモール」といわれます。ドラッグストアで格安で購入できるのでお家に常備しておきましょう。
その他にも知人からこれを飲めとメールがきました。ビタミンサプリとホットレモンです。
既に隔離中だったので買いに行けませんでしたが、風邪の時にも役立ちそうなアイテムを教えてもらえました。
6、ホームドクターの確認
念のために最悪の場合を想定しておきました。オランダはホームドクター制なので、救急の場合を除いて医療を受けるには登録しているホームドクター(掛かり付け医)へ受診することになります。
登録済みですが通院したことがないので、営業時間と予約方法などをホームページから確認しておきました。
土日が休み・電話予約必須だったので、金曜日の朝まで高熱が続いたら電話で相談しようと決めて、計測した体温を常にメモっておきました。
隔離中の症状
火曜日に発熱し、水曜日にセルフテストで陽性が発覚しました。
幸いにも熱は数日で下がり、症状もすぐに緩和したので日曜日までの隔離で済みました。
実質6日間のコロナ生活でした。
0日目
前日に友人と遊んでいたり、また猛暑日だったりしていたので、夏バテだと思って体調の変化に気がつくのが遅かったです。
夕方に疲労感から仮眠をとったら汗をびっしょりかいて目が覚めたことで発熱に気がつきました。
1日目
陽性結果が出てから各所への連絡を済ませて、ずっと寝ていました。
熱は朝の時点で38度5分あり、「水分補給→睡眠→発汗→着替え」の繰り返しでした。
寝汗が尋常ではなくて2〜3時間ごとに発汗と喉の渇きで目が覚めてしまいました。
保冷剤で冷やし続けても熱が下がらず辛かったです。気力も食欲も全くありませんでした。
2日目
熱が37度代まで下がって動けるようになりましたが、喉が詰まったような違和感がありました。
気力がある時に冷蔵庫の残り物でスープを大量生産して、ちょこちょこと食べてました。プリンやアイスが食べたかったです。
3日目
平熱〜微熱を行ったり来たり。咳と頭痛、倦怠感がひどく、とにかく眠かったので寝て過ごしました。
この日までずっと寝てたので3日間の記憶がほとんどありません。
4日目
咳とくしゃみはでるものの、久しぶりに布団の外で生活が送れました。食欲もあり、調子にのって夜更かししちゃったくらい通常運行でした。
5日目
症状が24時間なければ翌日から脱隔離。冷蔵庫が既に空っぽなので何とか脱隔離したい気持ちでいっぱいでした。
6日目〜
体調も全快で、自己隔離期間が終了しました。
食料の買い出しなどで出かけはしたものの、しばらくの間は人に会わないようにしながら過ごしました。
体力が低下していたので数日間は疲れやすかったですが、味覚障害等の後遺症などはありませんでした。
オランダの感染者数
RIVM(衛生局)では週ごとの感染者数を発表していますが、感染の有無の多くがセルフテストで計測されているため正確な感染率は分かりません。(セルフテストの陽性結果の報告は不要とされています。)
RIVMの発表では7月19日~7月26日の1週間の感染者数は28019人、入院患者数631人(うちICU43人)、死亡者37人となっています。
前週より感染者数と入院患者数ともに減少していますが、下水検査でのウイルス量は都市部で17%以上の上昇がみられているので、無症状または軽症の感染者は多くいると想定されています。
また現在は夏休みシーズンということもあり国外へと出かけている方も多いです。夏休みが終わる頃に次のピークがくると推測されています。
次の予防接種
オランダでは12歳以上の希望者はブースターショット(3回)のワクチン接種をおこなうことができます。(高齢者は4回?)
そして9月より次のワクチン接種のスタートが発表されました。夏休み後の感染拡大を想定しての対応策のようです。
9月より高齢者と医療従事者を優先にワクチン接種が始まり、年齢に応じて順次案内がくるようです。
最も人混みに遭遇する確率の高い夏休みシーズン前に接種できないジレンマはありますが、追加のワクチン接種が受けれるのは朗報です。
とはいえ既に感染しているので手遅れ感は否めません。しかしこの2年間も感染しなかったのはワクチンの効力があると思うので、次のワクチン接種も受けようと思っています。
既に感染した方は3ヶ月ほど期間をあければワクチン接種ができるとのことです。筆者は7月末に感染したので10月末以降に次のワクチンを接種することができます。感染した時期が公的な記録に残らないので各自でメモが必要ですね。
感染して思ったこと
兎にも角にも友人に移さなかったこと、そして重症化しなかったことが一番ホッとしました。
3回のワクチン接種が重症化を防いでくれたこと、そしてワクチン接種の度に寝込んでいたので闘病生活に慣れていたことで、パニックになることなく療養することができたと思います。そういう意味でもワクチン接種には有効性を感じてしまいました。
タイミングよくインスタント食品などがあったので食べ物には困りませんでしたが、備蓄がなかったら食品配達サービスを利用する必要がありました。熱がある中で必要なものを効率よく購入できなかっただろうなって思いました。適度な蓄えって大切です。
そして毎朝誰かしら心配&生存確認をしてくださって感謝でした。普段よりも色んな方と連絡を取ってたようにも感じます。
やっぱり健康が一番です。皆様もお気をつけてお過ごしください。