オランダで歴史ある風車を観光するならキンデルダイク(Kinderdijk)に訪れてみてください。
キンデルダイクの風車はユネスコ世界遺産に登録されているオランダ国内最大規模の風車網です。
キンデルダイクまではロッテルダムからフェリーで訪れることができるので、ロッテルダム観光に組み込んで訪れるのがベストです。
キンデルダイクの歴史
海面より低い土地のオランダには、干拓によって土地を整備してきた歴史があります。
キンデルダイクも干拓地の1つで、13世紀に開拓が始まりました。
開拓と洪水
レク川とノールト川に挟まれた土地のキンデルダイクは13世紀より干拓が始まりました。初期の干拓は堤防と運河を建設し、土地に溜まった水を干潮時に川に排水する簡単なシステムでした。
しかし長い年月とともに地盤沈下が起こり、そして川の水位が上昇したことで排水システムが機能しなくなってしまいます。
1421年には嵐により川が氾濫し、多くの人が流されてしまう大災害が起こったそうです。
キンデルダイクの逸話
1421年の大洪水の翌日、まだ水浸しの村のあちこちに揺り籠がプカプカと浮いていました。揺り籠を覗いてみると、カゴの中の赤ん坊は元気に泣いていた、とうい逸話があります。
赤ん坊を守った揺り籠のように、子供達を守れる村を目指して、”子どもたちの堤防”という意味のKinderdijkという村名がつけられた云われています。
風車の建設
大洪水のあとも様々な方法で干拓地の排水を試みましたが地盤沈下は改善されませんでした。
この地の水位を安定させるために19基の風車が建てられたのは1740年代のことです。風車により過剰な水位は排水し、干ばつ時には逆に水を取り込むシステムが可能となったのです。
1868年には風車に蒸気ポンプが導入されたことにより風車の稼働が安定します。そして1924年にはディーゼルポンプに変わり、より便利な風車へと進化しました。
キンデルダイクを観光
古くからある堤防と、時代とともに発展してきた技術。そして風車の並ぶ美しい景観を保護するためにキンデルダイクは1997年に世界遺産に登録されました。
オランダの土地そのものの歴史、技術、文化、風景が見られるキンデルダイクにはロッテルダムからフェリーで訪れることがでします。
しかし近年は観光客が増加し近隣からの苦情が相次いでいるらしく閉鎖の噂もチラホラと耳にします。現在は完全事前予約制となっており、入場制限をすることで管理しているようです。
いつまでも観光できるキンデルダイクを維持するためにも、近隣住民の方への迷惑にならないように観光を楽しみましょう。
営業時間:夏季9〜17:30時、冬季10:30~16時
入場料:€18(事前予約必須)
チケット >>
MAP:Nederwaard 1, Kinderdijk
URL:Kinderdijk.com
キンデルダイクを観光
ロッテルダムからキンデルダイクまではバスかフェリーで訪れることができます。
バスはRotterdam Kralingse Zoomから489番バスで約35分です。1時間に2本程の運行があります。
フェリーはロッテルダム港から21番フェリーで約40分ほどです。運行数が1日に5〜6本と少ないので出航時間を確認が必要です。
自家用車で訪れる場合は入場券と一緒に駐車券も事前購入が必要なのでお忘れないようにお気をつけください。駐車場からキンデルダイクまでは距離があるので、シャトルバスか自転車、またはボートで移動することになります。