古くよりチーズを生産してきたオランダ。最も有名なゴーダチーズの「ゴーダ」とはオランダの都市Goudaの地名から名付けられています。
オランダで生産されているチーズのほとんどは、その生産地域、または卸売り市場がある都市の名前が付けられています。
オランダで有名な3代チーズマーケットが開催される都市、「ゴーダ」、「アルクマール」、「エダム」は中世よりチーズの卸売りが行われていた伝統的なチーズの街です。
世界中に輸出されているオランダが誇るゴーダチーズ、そして赤いパッケージが特徴的でお土産人気の高いエダムチーズ。この2つの都市名のチーズがあるのに対し、アルクマールの名がついたチーズは存在していません。(※オールドチーズはありました。後半に記述してます。)
かつてアルクマールのチーズマーケットで取引されていたのはゴーダチーズだったそうです。
ゴーダチーズはGoudaで卸売りされたためにゴーダチーズという名称が付いたにも関わらず、アルクマールチーズという名前のチーズが世に出回ることはありませんでした。
アルクマールで新チーズの開発が始動
独自のチーズを持たないアルクマール。そこで2015年からアルクマール限定のチーズ開発が始まりました。
チーズの開発には長い月日がかかるため現在は目下研究・開発中です。開発費用はクラウドファンディングで公募しており、サポーターは開発中の試食会に参加できたり、チーズの保有者証明を受け取ることができる特典がついています。
六角形のアルクマールゴールド
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オランダのチーズ組合、チーズ協会、起業家、農業大学とチーズのプロが共同で開発中の新チーズはAlkmaarsGoud(アルクマールゴールド)と名付けられています。
アルクマールゴールドはアルクマール周辺の6つの地域で放牧されている牛、ホルスタイン種やブラーコップ種(Blaarkop)と呼ばれるオランダ品種の牛乳から製造され、なんと形成される形は六角形。
未だかつて見た事のない角ばった形のチーズですが、味は丸みをおびているとのことです。
アルクマールゴールドの保有者になる
アルクマールゴールドは2019年よりクラウドファンディングを募集しており、サポーターとなると特典がついてきます。
2022年現在だと€90のサポートで、3kgのチーズがもらえ、味の試食会に参加でき、さらにはアルクマールゴールド保有者証明書を受け取ることができます。
アルクマールゴールドをサポートして保有者になってみてはいかがでしょうか。
アルクマールゴールドを購入する
アルクマールゴールドは大量生産を行っておらず、少量販売となっています。現在はアルクマールの一部のチーズ屋さんで限定的に販売を行っていることもあるようですが取扱店などの情報は出まわっておりません。
2021年末から情報更新が停まっているので、もしかしたら開発や生産に遅れが生じているのかもしれません。
個人的な予想では来年くらいに市場に出まわるのかな?っと勝手に思って楽しみにしているのですが、アルクマールゴールドをいち早く食べるにはクラウドファンディングに参加するのが良さそうです。
オランダの新チーズ開発にお力添えを!
おまけのアルクマールチーズ雑学
ちなみにOld Alkmaarというkaptein社が生産しているチーズがあります。
kaptein社はアルクマール近郊にある乳製品生産会社です。Old Alkmaarはアルクマールの名前を使っていますが、このチーズはオランダの伝統的な製法で作られているオールドチーズのみで、ヤングチーズは取扱いがありません。
なので厳密にいうとアルクマールの名がついたチーズは既にあるのですが、アルクマールの名がついたヤングチーズはアルクマールゴールドが初代になるんじゃないかと思います。