イタリア・シチリアの西海岸にある港町トラパニ。
今回は、そこで体験した塩田観光とサンセット鑑賞のガイド付きツアーを、リアルな旅の記録としてご紹介します。
自然と人の営みが織りなす絶景や意外な学びもたっぷり。
旅好きさんにぜひおすすめしたい半日ツアーです。
トラパニ塩田とは?歴史と景観の魅力
トラパニ近郊には、古代から続く伝統的な塩の採取場(塩田)があります。
海水を太陽と風でゆっくりと蒸発させて塩を作る方法は、なんとフェニキア時代から続く技術。
現在でも一部ではそのままの製法が残っており、白く輝く塩田と赤や青に染まる水面が、まるでアートのような風景をつくり出しています。
ウユニ塩湖を彷彿とさせる水面反射の絶景が見られるスポットとしても人気で、フォトジェニックな場所を巡りながら歴史や自然にも触れられるのが、この塩田ツアーの魅力です。
バンで出発!塩田観光ツアーの流れ
今回参加したのは、GetYourGuideで事前予約できる塩田ガイドツアー。予約後、前日にWhatsAppでピックアップ場所の連絡がきて、当日はバンで宿までお迎えに来てくれました。
参加者は8名程度と少人数。ツアーは英語&イタリア語のガイド付きで、車内ではオーディオを使ってトラパニの歴史や塩田の仕組みについて解説してくれます。
港町とフラミンゴ観察スポットに立ち寄り
まず訪れたのは港沿いの塩工場。車窓からのチラ見でしたが、塀越しに見えた塩の山はまるで雪山のような白さとスケール感。思わずテンションが上がります。
続いて立ち寄ったのは、フラミンゴが観察できる自然エリア。この日はフラミンゴが遠く、肉眼ではちょっと物足りない距離感…。ですが、ガイドさんが双眼鏡を貸してくれてチラっと観察できました!
運がよければ、もっと近くで見られるかも?
圧巻の景観!自然保護区の塩田をお散歩
次に訪れたのは、広大な自然保護区エリア。なんと約1000ヘクタールのうち約7割が塩田というスケールの大きさ!ラグーン状の景観が広がり、自然の中をのんびり歩くだけでも癒されます。
田植え前の田園風景に似ている感じがありました。
塩田博物館と風車の仕組みを知るガイドツアー
続いて訪れたのは塩田博物館(Museo del Sale)。風車が残る古い塩田エリアで、博物館のガイドさんが案内してくれました。
風車のパーツは強度の異なる木材を使い分けていたり、海水を汲み上げるだけでなく、塩を砕く動力としても利用していたそうです。
数ヶ月かけて海水から水を蒸発させて塩の塊を作る塩田。塩の収穫はかなりの重労働。今でこそ運搬にはベルトコンベアが使用されていますが、当時はバケツに入れて運んでいました。
そして実際に塩の収穫は、今でもスコップで手作業。土と混ざらないように塩だけをすくう職人技なため、昔ながらの作業方法が今でも残っています。
塩の結晶ができるまでの工程、各エリアの水の色の違い、風車の役割などをわかりやすく解説してくれて、とっても興味深かったです。
塩田の奥深さと美しさにすっかり引き込まれました。
自由散策タイム
ツアー後半には、塩田博物館周辺を自由に散策できる時間も。風車内にあるギフトショップで塩のお土産をチェックしたり、屋上に登って塩田を上から一望したり、のんびり過ごせます。
ちなみに、塩の山が一番見られるのは8月頃とのこと。今回は収穫期前でちょっと寂しめでしたが、それでも各地に塩の結晶や赤く染まった水面など、見どころは十分でした。
サンセット鑑賞ポイントとその美しさ
ツアーのラストは、塩田越しに沈む夕日を鑑賞する時間。日没まで少し余裕があったので、各自ベストポジションを探したり、カフェバーでのんびり過ごしながらサンセットを待つことができました。
夏至の近いこの日の日没は遅めで、ツアーは予定より1時間ほど延長の実質4時間コースにw。
でもその分、息をのむような美しい夕景に出会えました。赤く染まる空と塩田の静寂な水面のコントラストは、まさに絶景。
まとめ:塩田ツアーはちょっとした冒険と感動の連続!
全体を通して、思っていた以上にローカル感のあるツアーで、どこかバックパッカー気分を思い出すような体験でした。とはいえガイドさんは丁寧でわかりやすく、初めてでも安心。
- 絵になる風景が盛りだくさん
- 歴史や自然にも触れられる
- サンセットまでしっかり満喫できる
トラパニを訪れるなら、ぜひ旅の中日に組み込みたい印象深い半日ツアーでした!