アムステルダムのミュージアムカードが使える美術・博物館の全41ミュージアムの中から、一風変わった博物館をまとめました。
お子さまと一緒に遊んで楽しめるミュージアムが多めです。
家族向け&風変わりな博物館
オランダの美術館へと訪れると、小さなお子さま連れの方や、祖父母とお孫さんなどと、ご家族で訪れてる方をしばしばお見かけします。
意識高い系のご家族が多いわけではなくて、週末に家族でミュージアムへ行こうというのが一般的に根付いている素敵な文化です。
アムステルダムでご家族でも楽しめる博物館や、ちょっと珍しい博物館、12のミュージアムのご紹介です。
生物:動物博物館
アムステルダムの動物園Artisに併設されているアーティス博物館(ARTIS – Groote Museum)は、微生物、植物、動物、人類と全生物の生態と相互関係を展示している博物館です。
1855年にオープンした当初は動植物の骨や標本をあつかうアムステルダムで初めての博物館でしたが1947年に一度閉館しています。
2022年に再オープンし、現在は動植物の生態をより科学的に見ることができます。文章にすると難しそうな内容に感じますが、博物館では体験型の展示が多く遊びながら展示を楽しむことができます。
生物:微生物博物館
アーティス・マイクロピア(ARTIS – Micropia)は顕微鏡でしか見ることができない微生物の博物館です。
空気中に漂っている微生物や体内にいる菌など、マイクロ(百万分の一)の世界を発見することができます。
世界で唯一の微生物の博物館なのですが、苦手分野な展示なために訪れたことがありません…。
人類:人類学博物館
人類学博物館(Wereldmuseum)は様々な国の文化を展示している博物館です。アジア圏の展示が多く、数年前には企画展で日本のアニメ文化が取り上げられていました。
冠婚葬祭やお祈りなどの儀式や思想が文化によって全く異なるけれども、紐解くと共通している部分が多い発見があります。儀式や作法が異なっていても、願っている事は同じだったりします。
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巨大なホールを中心に展示スペースが3フロアある、とても広い博物館です。
館内には子どもを対象とした人類学博物館ジュニア(Wereldmuseum Junior)が併設されており、学校の授業では深くは紹介されない植民地時代の奴隷制度などの歴史を学習することができます。
科学:サイエンス・センター
イタリア建築家レンゾ・ピアノがデザインしたユニークな建物のサイエンス・センター・ネモ(NEMO Science Museum)は科学とテクノロジーの博物館です。
各フロアごとに異なったテーマの体験型展示がメインとなっており、遊びながら科学と触れあうことができ、子どもたちに人気のネモ博物館は年間来場者数トップ10に入るミュージアムです。
筆者が子供の頃に初めて訪れたミュージアムは地元の科学博物館でした。エントランスにいた喋るロボットを今でも覚えているほど、子ども心に近未来を感じさせる施設でした。筆者の地元の科学博物館とは比べ物にならないほど大きな施設のネモ博物館は大人でも楽しんでしまう素敵なサイエンスがたくさんあります。
※NEMOは事前予約が必須のミュージアムです。ミュージアムカード保持者も事前に入場時間予約が必要です。
科学:NEMOスタジオ
ネモ・デ・スタジオ(NEMO De Studio)は大人向けの科学博物館です。
科学テクノロジーによってエネルギー問題や気候変動をどのように解決できるかなどと環境問題に重点をあてた「これからの世界」を発見できるミュージアムです。
筆者にはとても難しい内容の展示ばかりでした…。
※NEMOは事前予約が必須のミュージアムです。ミュージアムカード保持者も事前に入場時間予約が必要です。
船舶:海運博物館
1656年の海軍本部の倉庫だった建物の海運博物館(Het Scheepvaartmuseum)では、オランダ航海時代の海・船・地図の歴史をたどることができます。
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船の模型から、16世紀の世界地図、世界各国の骨董品などが展示されており、なかでも江戸時代の日本地図はとても興味深かったです。
館内はとても広く、さらに屋外には実物大の船舶が展示されており、船内を見てまわることができます。海賊な気分で楽しめますが、このタイプの船で世界中を航海していたと想像すると驚愕です。
古代史:考古学博物館
アムステルダム大学のコレクションを展示しているアラード・ピアソン 考古博物館(Allard Pierson)は、1万年前の古代エジプト文化や彫刻、棺などを展示しているミュージアムです。
繁華街のローキン通り沿いにあり、遊覧船乗り場前にエントランスがあるので、観光中でも訪れやすいミュージアムです。
宝石:ダイヤモンド博物館
ミュージアム広場のお隣にあるダイヤモンド博物館(Diamant Museum Amsterdam)では、たくさんの宝石を目にすることができます。
キラキラ輝いたお猿さんの頭蓋骨には1万7千個のダイヤがあしらわれています。
世界一硬い宝石のダイヤモンドの歴史や、鉱石から宝石になるまでの技法、そして歴代王冠のコレクションと煌びやかな展示を拝めるミュージアムです。
タバコ:パイプ博物館
ライツェ広場の近くにある運河ハウスの1つがパイプ博物館(Amsterdam Pipe Museum)となっています。ここでは様々なタイプのパイプコレクションを展示しています。
最も古いもので紀元前550年のものがあり、またアヘンが流通した時代に流行った喫煙道具や、美しい装飾がほどこされたデザインパイプに、アニメに出てきそうな超長いパイプなどを見ることができる珍しいミュージアムです。
スポーツ:乗馬博物館
フォンデルパークのご近所にある乗馬学校は、あまり知られてませんが厩舎を見学することができる乗馬博物館(Hollandsche Manege)です。
乗馬学校の歴史を学んだり、馬房を見学したり、騎手のコスプレコーナーなどもあります。2階のお洒落カフェからはコーヒーを飲みながら乗馬見学もできるようになっていますが、厩舎内は動物の匂いが篭ってるのでお茶タイムには適してなかったです。
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週末は乗馬スクールの様子を見学することができます。
オープンモニュメントの日には伝統的な騎手のコスチュームを着て乗馬するイベントがあったそうです。
思想:フリーマインド博物館
フリーマインド博物館(Embassy of the Free Mind)は錬金術、薔薇十字団、フリーメーソン、魔術、占星術などの俗離れした思想や団体に関するスケッチや本などを展示しているマニアックなミュージアムです。
世間離れした発想のように感じますが、もしかしたら現実なのかもしれない都市伝説的な思想がコレクションされています。
死:お墓の博物館
アムステルダムのオースト地区の墓地にはお墓の博物館(Museum Tot Zover)が併設しています。
ここでは死と向き合ったアートや、葬儀などの展示を見ることができます。
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棺桶をイケアでも購入できるって事には驚きました。お金をかけなくても故人を偲ぶことはできるというコンセプトです。
文化や作法は違えど、死の悲しみは万国共通。気落ちする博物館でしたが勉強になりました。
アムステルダムのミュージアムマップ
アムステルダムでミュージアムカードが使えるミュージアムの地図です。
本日ご紹介した定番の美術館と歴史の博物館は桃色で表示しています。