かつては「オランダ最大規模」とも言われていた、ドルドレヒトのクリスマスマーケット。
コロナ禍以降は財政難の影響もあり、現在はかなりコンパクトな開催になっているようです。
実際に訪れてみた感想は、正直に言うと――
夜にこそ魅力が増す、街歩き型のクリスマス。
クリスマスマーケット自体は小さめ。でもその分、「街全体で12月を楽しむ」イベント型のクリスマス、という印象でした。
クリスマスマーケットは2日間だけの開催

ドルドレヒトでは12月を通して街中でさまざまなイベントが予定されていて、その中のひとつがクリスマスマーケット。
開催はたったの2日間。

規模はこぢんまりしているけど、デコレーションは華やかで、ちゃんとクリスマス感はあります。
夕方以降に訪れると、ライトアップも相まって雰囲気が一気に良くなりました。
土曜日の広場が想像以上に楽しかった

訪れたのは土曜日。ちょうど広場ではサタデーマーケットも開催されていて、ここが想像以上に活気ありました。
雰囲気はまさに、「年末のアメ横」みたいな江戸っ子感(笑)
地元の人でごった返していて、ワイワイした空気がすごく良かったです。
特にびっくりしたのが野菜の安さ。スーパーの特売価格よりも安くて、「これ本当にオランダ?」って思うくらいお手頃で、思わず立ち止まって見ちゃいました。

魚屋さんも出店していて、揚げたてのキベリングをその場で購入。これがもう、安定の激うま&大盛り。寒い中で食べる「揚げたて×ガーリックソース」は反則でした。
前日はサンタだらけ!?マラソンイベント
後から知ったんですが、前日の金曜日には「サンタコスチュームで走るマラソンイベント」が開催されていたみたい。
街中をサンタが走る光景、見たかったな〜。毎年あるっぽいので、また訪れたいです。
歴史ある建物×クリスマスの組み合わせ
歴史ある古都ドルドレヒト(Dordrecht)は、現在も美しい運河と歴史的建造物で知られる街です。
旧市街エリアには小さなお店が多く並んでいて、通りに面したショップはもちろん、住宅のクリスマスデコレーションまで気合の入り方がレベル高めでした。
ドルドレヒト大教会

街のシンボル的存在のドルドレヒト大教会では、ちょうどミサが行われていました。
外のにぎやかさとは対照的に、建物内は厳かで静かな空気でした。

水辺に建つドルドレヒト大教会は、夕景がとても綺麗でした。港に停まるボートがクリスマスデコされてて、橋から港越しに見る大教会はまさに映えでした。
ファン・ハイン邸(Huis Van Gijn)

個人的にとても良かったのがファン・ハイン邸ミュージアム(Huis Van Gijn)。
ここは19世紀のオランダのお金持ちの邸宅がのぞける美術館。貴族の豪華なお家がクリスマスデコレーション仕様になっていて、めちゃくちゃ素敵でした。

歴史あるお屋敷で過ごす「昔のオランダのクリスマス」を覗いている感覚で、落ち着いた大人のクリスマスって感じでした。
ライトアートで旧市街をぐるっと散歩

12月限定のイベントとして、ライトアート(Dwaalspoor)も開催されていました。
旧市街をぐるっと歩きながら、全部で8つのアート作品を巡る体験型イベント。
街中にルート案内がでてたので、表示に従って旧市街をぐるっと1周するルート。「次はどこかな?」と探しながら歩くのが楽しくて、自然と街全体を回れるのも良かったポイント。

噴水マッピングや、チョット高いところから港を見渡せるのも良かったです。
イベント以外のイルミネーションもとても綺麗で、夜のドルドレヒト散歩はかなり楽しかった!
正直な感想

正直、クリスマスマーケットを目当てに「ここに来るためだけに遠方から行く!」
というほど特出したものがあるわけではありません。
でも、
・夕方からふらっと訪れて
・グリューワインやホットチョコレートを飲みながら
・イルミネーションを眺めつつ街を散歩する
そんなゆるっとしたクリスマスの過ごし方にちょうどいい街でした。

大規模じゃないからこそ、地元感があって、気取らなくて、居心地がいい。
「派手さはいらないけど、ちゃんとクリスマス気分は味わいたい」
そんな人には、ドルドレヒトの12月、かなりおすすめです。
