ギリシャ最東端の島ロードス(Rhodes)は、ギリシャで4番目に大きい島ですが、レンタカーで4時間ほどで1周できてしまう小さな島です。
紀元前から文明が発達し、中世紀には要塞が築かれた歴史あるロードス島。今でも中世紀の街並みが残っており、旧市街地は世界遺産に登録されています。
歴史が深く、自然豊かなロードス島。
日本からはアテネやトルコでのトランジットが必要ですが、ヨーロッパからだと直行便で3〜4時間で訪れることができるので、夏のリゾート地として人気です。
ロードス島の見どころや魅力をまとめましたので、観光の参考にしてみてください。
ロードス島の観光スポット
紀元前から都市が形成され、中世紀には騎士団が要塞を築きロードス島を守っていました。15世紀には2度の攻撃を防ぎましたが、16世紀にオスマン帝国の大軍に陥落します。
ロードス島は、かつてはトルコやイタリアの領地でしたが、1947年にギリシャの島となりました。
歴史が長いロードス島には古代の伝説や中世紀の遺跡が多く残されています。
世界七不思議の巨像
ロードス島の北部にあるマンドラキ港。ここは紀元前から港だったそうです。紀元前300年頃には港に入口に34mの巨大な像が建設されたという伝説があります。(写真はイメージ図です)
太陽神ヘーリオスへをかたどった巨像は、15mの台座の上に34mの巨像が港の入り口を跨ぐように建てられたそうです。全長約50mの巨像の建設には12年の歳月がかけられました。
巨像が完成してから58年後に発生した大地震により、太陽神ヘーリオスへ像は倒壊してしまいますが、その後800年は像の残骸が残っていたとされています。
古代の技術で全長50mの巨像がどのように建造されたかは今だに解明できていません。また巨像が実在した形跡が残っていないにもかかわらず、本当に巨像があったという言い伝えは語り継がれています。今では世界の七不思議の1つとしてロードス島の巨像が伝承されています。
14世紀の風車
巨像があったとされるマンドラキ港には3基の風車が並んでいます。
14世紀に建てられた風車は13〜14基ほどあったそうですが、現在まで残っているのは3基だけです。
ギリシャ正教会の壁画
マンドラキ港には1920年頃に建てられた教会があります。教会の内部は一面にフレスコ画が描かれています。
扉が空いている日は見学できるようですが、訪れた日は残念ながら閉まっていました。
ロドスタウンの旧市街
ロードス島でもとっも栄えてる街のロドスタウンの旧市街は、中世紀に聖ヨハネ騎士団が築いた城塞都市が残っている世界遺産地区で、まるでゲームや映画の世界のような歴史ある街並みです。
宮殿や博物館などの観光名所や、お土産屋さんやレストランが集まっています。
騎士団長の宮殿
旧市街の丘の上にそびえ立つ、ロドスタウンで最も大きな建物は7世紀に建設された軍事施設です。
15世紀には聖ヨハネ騎士団の団長のお屋敷だったそうで、今では騎士団長の宮殿と呼ばれています。
オスマン帝国に侵略された16世紀には監獄となり、18世紀には火薬庫の爆発事故で崩壊してしまいました。
建物は20世紀に再建され、騎士団長が住んでいた時代の様相を再現しています。
騎士団長の宮殿は一般公開されている観光スポットで、美術品やビンテージ家具、床に施されたタイル画などを見ることができます。
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騎士団通り
マンドラキ港から騎士団長の宮殿まで続く全長600mの騎士団通り。一直線の通りの両側は高い壁が続き、壁面には聖ヨハネ騎士団の出身地である7つの国の言語や紋章などで装飾されています。
15世紀末ごろに建てられた壁と装飾は保存状態がよく、現在でも細かなデザインの彫刻などを見ることができます。
ロードス考古学博物館
聖ヨハネ騎士団の病院だった建物は、現在ではロードス考古学博物館になっています。
当時の病室や、騎士団が保有していた美術品、古代の発掘品などのコレクションを見ることができる博物館です。
旧市街のお土産屋さん
迷路のように入り組んでいる旧市街。通り沿いにたくさんのお土産屋さんが並んでいます。
騎士団グッズ、魔除けのお守りマティ、オリーブなど様々なお土産品がありました。なかでも人気なのが海面スポンジなんだとか。
エーゲ海の特産品の天然海面スポンジは、肌を傷つけることなく優しく洗うことができる天然成分のスポンジ。軽くて荷物にもならないのでお土産にピッタリです。
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ロドスタウンのレストラン
旧市街には雰囲気のいいレストランがたくさんあります。ほとんどのレストランがギリシャ料理屋さんなので、どこのお店でも目当てのギリシャ料理を食べることができると思います。
ただし旧市街はTHE観光地。レストランの料金は設定価格が高めでした。
ロドスタウンの旧市街で人気なギリシャ料理屋さんSissitio。1522年の建物を改装した宮殿のようなインテリアが素敵なレストランです。
老舗レストランでありながら、伝統的なギリシャ料理を現代風にアレンジしている、ここでしか味わうことができないユニークなレストランです。
旧市街のレストランは設定価格がちょっと高め。サクッとお昼をすませたい時は、旧市街の外れや、ビーチの近くなどにあるギュロス屋さんがお手頃です。
ロドスタウンのカジノのご近所にあるギュロス屋さんMr.Gs Gyroでは€3〜くらいからのメニューがありました。お持ち帰りもできます。
伝統的なインテリアのレストランが多い中で、一風変わった現代風のレストランもありました。
ロドスタウンのバスターミナルの近くにあるTis Màmmis Souは、内装や家具が2D風に描かれているインテリアのギリシャ料理レストランです。
ロドスタウンのビーチ
ロードス島の最北端の街ロードスタウン。街の北端から西側にかけて砂浜のビーチが広がっていました。
最北端のビーチ
島の最北端のビーチ・Windy Beachは空き地のように何も無いビーチです。自由に遊泳や日光浴を楽しむことができます。
風が強く、またフェリーの往来も多いので波が高めの海でした。
街の東側のビーチ
最北端のビーチの東側のビーチ・Elli Beachはホテル宿泊客用に整備されています。比較的波が穏やかな部分は宿泊客専用エリアっぽくなっていますが、一部は宿泊客以外でもパラソルやベンチをレンタルすることができます。
パラソルとベンチシートのレンタル価格は1人€15〜でした。(2023年の価格)
街の西側のビーチ
街の西側のビーチ・Akti Miaouli Beachは誰でも自由に遊泳できるエリアが多かったです。パラソルやベンチのレンタルも多く、時間帯によっては無料でもOKって場所もありました。
ただし西側のビーチは波がとても高かったです。(たまたまかもしれません。)
また夕方からは西日が強くて、長時間の滞在は厳しかったです。
港のビーチ
マンドラキ港のお隣にある港の一画がビーチになっています。Sachtouri Beachはとても狭いビーチですが、入江なので波は穏やかでした。お魚も見えるぐらい水質も良かったです。
ちょっと離れたところにはフェリーが停泊している珍しいビーチ。ただし人通り(観光客)が多いのでチョット恥ずかしいです。
夕日が見れる丘
西側のビーチAkti Kanari Beachの背面にある丘の上からは綺麗な夕焼けとロドスタウンが一望できます。ロドスタウンの夜景も見ることができそうですが、街灯がほぼほぼ無いので日没後に徒歩で訪れるのはお勧めできません。
夕焼けを眺めたあとは、あたりが暗くなる前に繁華街まで戻りましょう。
ロードス島でショートトリップ
ロドスタウン観光は1〜2日で見て周ることができると思います。
日程に余裕があったら日帰りショートトリップも楽しんでみましょう。
フォトジェニックなシミ島
丘に並ぶカラフルな建物と、透き通る海。シミ島は時間があったら寄りたい美しい島です。
ロードス島からシミ島(Symi)までは高速船で1時間ほど。シミ島観光の日帰りボートツアーは定番となっています。
マンドラキ港周辺にツアー案内所があり、空きがあれば前日でも申し込むことができます。夏休みシーズンはチケットが売り切れになるので事前にインターネットでのツアー申し込みを推奨します。
フェリーだと片道1時間30分、高速船だと1時間です。ツアー料金が5ユーロくらいしか変わらないので、高速船がお勧めです。
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シミ島の修道院
シミ島までのツアーに参加すると行き(または帰り)にシミ島の裏側に立ち寄ってくれます。びっくりするくらい綺麗な海の入江にポツンと修道院が建っており、1時間ほど散策することができます。
18世紀に建てられたパノルミティス修道院の礼拝堂は壁と天井一面にフレスコ画が描かれています。他では見たことのない迫力のある様相でした。
トルコのマルマリス観光
ロードス島は首都アテネからは400km以上も離れていますが、隣国トルコまでは数十キロと近く、ボートツアーに参加してトルコを日帰り観光することもできます。
セブンスプリングス
緑豊かなロードス島で自然公園に半日観光もお勧めです。
ロドスタウンからバスで40分ほどで訪れることができるセブンスプリングス自然公園。1〜2時間でぐるっと散策できるので、プチハイキングが楽しめます。
小さな滝や湖、長さ186mの真っ暗なトンネルを歩いたりと、街とはまた違った美しさがあります。
湖の近くにカフェがあるので、自然の中でお茶をするだけでも癒されます。
セブンスプリングスまではロドスタウンからKTELバスで訪れることができます。バスの本数が1日2〜3本なので、事前にチケット売り場でバスの時間を確認しておきましょう。
ツアーではセブンスプリングスとリンドスに訪れる1日ツアーがあります。
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ロードス島の役立ち情報
ロードス島観光で役立つプチ情報まとめ。
空港からのアクセス
島内の一般的な公共交通機関はバスです。空港からロドスタウンまでのバスは1時間に2〜3本でており、30〜40分でロドスタウンのバスターミナルに到着します。
空港から乗車する時は、チケットをバスの運転手さんから現金(ユーロ)で購入します。2023年は€3.50でした。
バスの路線は島内を網羅していたので、宿泊施設の近所に必ず最寄りのバス停があると思います。空港から滞在先までバスで移動する時は、滞在先にバス番号と最寄りのバス停の名前(またはバス停番号)を聞いておきましょう。
ロドスタウンのバスターミナル
ロドスタウンのAverof通りが街のバスターミナルです。
バスターミナルからはロドスタウン内を運行するバスと、ロードス島内の街間を走行するバスがあります。
ロドスタウン内や空港までのバスはD.E.S. RODAが運行する公共バスを利用します。Averof通りの北端にチケット売場とバス乗り場があります。窓口では乗車券を現金で購入できます。カードで支払う場合は券売機がありました。
ロードス島内の街から街へと移動するバスは民間バスのKTELが運行しています。チケット売り場はAverof通りの南端にあります。こちらは窓口でチケットを購入します。現金でもカードでも支払いができました。
7スプリングスなどに日帰りで訪れる場合は帰りのバスの時間を聞いておくと安心です。
KTELのホームページで時刻表を見ることができます。
どちらのバスもAverof通りからバスが発車しますがKTELのバスは乗車するバスが見つけにくいので注意が必要です。チケット売場の方に聞いた場所とは違うところから出発してて、乗り遅れてしまいました。
チケットを購入する時に何番のバスか要確認し、発車時刻の5分前くらいに停車しているバスをチェックして自分が乗車するバスを探しましょう。
D.E.S. RODAのバスはチケット売場前に電光掲示板があり、発車する時間が明確です。またバスが必ず電光掲示板前にくるので、チケット売場前で待っていれば問題ありません。
ホテル
旧市街に宿泊するのも、ビーチの近くに宿泊するのも魅力的なロードス島。テラス付きのお部屋や、眺めの良い共用テラス付きの所がオススメです。
アパートメントタイプの宿泊施設が多いので、別荘気分で滞在できます。
スーパーマーケット
ギリシャは水道水を飲むことができますが、旅行中にお腹を壊すのも困るので、お水は買って飲んでいました。ペットボトルのお水はスーパーで安く購入することができます。
スーパーマーケットやキオスクなどは街の至る所にありました。飲料水やスナックやフルーツなどを安く購入できます。
ただし旧市街のミニスーパーは価格が倍くらいしました。スーパーを利用する時は旧市街エリアの外がお勧めです。
ロードスの観光マップ
ロードス島の食べ物情報はオレンジ色、ロドスタウンの観光情報は青色です。
ロードス島までのアクセス
オランダからロードスまではオランダのLCCであるトランサヴィア航空(Transavia)を利用しました。オランダ⇄ギリシャ間はパスポートコントロールが不要。セキュリティーチェックだけなので、まるで国内線のようで楽々です。
ロードス島現地ツアー