キングスデーに欠かせないのは、何と言ってもオレンジ色です。
オランダの衣料品店やお土産やさんでも、キングスデーが近づくと様々なオレンジ色の物が売り出されます。
またスーパーマーケットのお菓子コーナーも、この時期はオレンジ色のお菓子が多くなります。

そこで抱いた素朴な疑問。
なぜオレンジ? と思ったので、ちょこっと調べてみました。
ダッチオレンジの起源を探ろう!
オランダのオレンジ色の起源は、現在のオランダ王国(ネーデルラント国王)に称号が変わるよりさらに300年前、オランダが独立国家(ネーデルラント連邦共和国)として建国した16世紀まで遡ります。
ネーデルラント連邦共和国の(事実上の)初代君主オラニエ公・ウィレム1世の名前とその家系がダッチオレンジの起源となっています。
オラニエ公とは領地を現していたようで、ウィレム1世さんは伯父さんから南フランスの領地Oranje(オラニエ)を相続したことからオラニエ公・ウィレム1世と呼ばれるようになりました。
以後ウィレムの家系はOranje-Nassau(オラニエ=ナッサウ家)と呼ばれています。

現国王の名前にもオラニエ=ナッサウが引き継がれているね!
Willem-Alexander Claus George Ferdinand van Oranje-Nassauさん

ナッサウはウィレム1世のお父さんの名前らしいよ。
Oranje(オラニエ)はオランダ語でオレンジという意味になりますが、相続した南フランス領地はオレンジの産地なわけでもなく、なぜオレンジという街の名前なのかは不明となっています。
押しし続けて定着させたナショナルカラー
オランダ王家では、王位とともに継承されるオラニエ=ナッサウの名を象徴するかのように、王家や王国を表すものにオレンジ色を多く使うようになりました。
王家王国が関わる国旗
<photo credit: wikipedia>
長い年月をかけオレンジ・カラーを押し続けることで、自他共に認めるナショナルカラーと根付かせる戦略勝ちとなっています。
今ではダッチオレンジ、ダッチカラーと呼ばれるほどオランダ=オレンジは浸透しています。
キングスデーにオレンジ色を身にまとうことは、オレンジ色で王家を象徴し、国王の誕生日をお祝いする表現の一つなんだと解りました。
ワールドカップでオランダのサッカーチームは、オレンジ軍団という愛称でも呼ばれるように、オランダにとってオレンジ色は国を象徴するナショナルカラーです。
オランダではOranjegekte(オレンジ狂)やOranjekoorts(オレンジフィーバー)という言葉があるほど、オランダ人はオレンジ色が大好きです。

オレンジ狂とオレンジフィーバーとは、キングスデーやサッカー観戦でオレンジ色の衣装をまとって騒ぎまくる人や現象を意味するよ!
オランダを象徴するイベントやお祭りの時は、オレンジ色のTシャツや帽子、スカーフなどをみんなが身に纏います。
なのでキングスデーに参加する際は、ぜひオレンジ色の服を!
家を出るとき、ちょっと派手かな〜っと感じるかもしれませんが、
外に出た瞬間に、すっと周りと馴染みますのでご安心を!!