毎年とっっっっても楽しみにしているGLOWに今年も行ってきました。
GLOWはアイントホーヘンで毎年11月に開催される光のインスタレーションです。たった8日間のイベントですが、2019年には来場者数が75万人とオランダで人気の高いイベントです。
今年は節電対策として例年よりも1時間ほど時間を短縮して開催しています。エネルギーの高騰により開催への反対意見もあるようですが、初日に訪れたところ多くの方が来場して楽しんでいらっしゃいました。Glowに訪れることで自宅は消灯できるので、これも節電になります。
GLOW 2022年の概要
世界トップ5にランクインした光の芸術フェスティバルのGLOW。イルミネーションとは異なり、光と影を体感する芸術(インスタレーション)イベントで、約30作品のアートワークからは様々なインスピレーションを受けます。
2022年は11月12日〜19日まで開催しました。
新しい取組み
毎回ことごとく迷子になるGLOWです。そのくらい作品の場所とルートが分かりづらいのがGLOWの特徴です。
たくさんの来場者がいるので、人の流れについて行けばルートを周ることはできるのですが、だいたい2〜3作品は見落とします。「どこにあった?」ってくらい見落とします。
今年はついに公式サイトにスマホの位置情報と連動するルートマップが設けられました。作品の場所もピン付けされているので分かりやすかったです。多少の使いづらい点はありましたが、現在位置と作品の場所が分かるのは土地勘がない観光者にはありがたかったです。
そして今年はオーディオガイドという新しい試みがありました。有料(€2)ですが各作品のガイドを聞くことができるようになています。公式ルートマップから作品をクリックするとオーディオガイドの再生ができるので、作品を巡りながらガイドツアーに参加しているような体験ができる、とのことだったので試してみました。
結論からいうとオーディオガイドはいらないです。そう感じた理由の1つは、オーディオガイド視聴中は他のアプリが使えない点です。ガイドを聞きながらスマホで写真を撮ることができないので、立ちどまって視聴し、その後に写真を撮る流れになります。大勢の人の流れの中で立ち止まることができない所もあるので、視聴しながら撮影できないのは不便です。
2つ目の理由は、賑やかな中でのオーディオガイドが聞こえない点です。ノイズキャンセリングにすれば聞こえますが、屋外のイベントで周りの音が聞こえないのは危険です。またほとんどの作品が光と音のアートワークなので、イヤホンを着けたり外したりが億劫でした。最初の3作品くらいだけ視聴して、その後はオーディオガイド無しでまわってしまいました。
逆に帰宅後に写真を見返しながらオーディオガイドを聞いています。この使い方が正しいように感じます。各作品のポイントを各1分前後で簡単に解説してくれます。(オーディオガイドはオランダ語と英語です。)
2022年の見どころと感想
今年は全部で30作品?くらいあったようです。その中からいくつかご紹介です。
ビーコン
ビーコン(Beacon)と題された大きなドーム形の作品は、GLOWの前にフィンランドのライトフェスで展示されていました。そしてGLOWが終わったあとはフランスのライトフェスへと移動する旅するアートワークです。
1回限りの展示で終わらず、解体してまた組み立てることができ、場所が変わっても同じように多くの人にインスピレーションを与えてくれる作品となっています。
モンスターズ
今回のGLOWの目玉作品の1つのミュージアム・モンスターズ(MUSEUM MONSTERS)はオランダ人アーティストのヒューゴ(Hugo Vrijdag)さんの作品です。
ヒューゴさんの作品はストーリー性があるのが特徴的で、飛び出す絵本をテクノロジーで表現したような印象を受けます。前作はヒマワリのアートワークでしたが、今回はモンスターです。まるで子供の夢の中のような世界観が作品になっています。
そして今回のモンスターズは参加型の作品となっており、子どもたちが描いたモンスターが投影されるイベントが日曜日に開催されました。
シャイライト
照明がまるで生物のように動くシャイライト(Shylight flowers)はオランダ人アーティスト2人組のスタジオ・ドリフト(Studio Drift)の作品です。
オランダ黄金時代に光の魔術師と呼ばれていたレンブラントは絵画での明暗の表現に長けていました。そして現代、テクノロジー時代の光の魔術師と言っても過言ではないのがスタジオ・ドリフトです。
光や照明を使った作品、そしてドローンのライトショーで今や世界中で活躍している注目のアーティストです。単体での展示よりも、こういうイベントでのインスタレーションの方が思考性にあった作品なので今後もGLOWに参戦してくれたら嬉しいアーティストです。
今年の感想
昨年は会場が複数あり大規模な作品が多かったのに比べると、今年はこじんまりとしているように感じてしまいました。今年は触れて体感するよりも、作品を遠くから眺めるようなタイプの作品が主だっていました。なので作品に浸かる感覚があまり味わえませんでしたが、ヒューゴさんやスタジオドリフトの作品が見られたのは面白かったです。
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初日の土曜日はものすごく賑わっていましたが、全体的にゆっくりと見てまわることができました。だいたい3時間ちょいくらいで周れたので、規模的にはちょうどよかったです。そして例年よりも暖かかったです。とは言え防寒具で訪れましたが今年は手がかじかむほどではありませんでした。
2022年のGLOWは19日まで。夜のお散歩に出かけてみてはいかがでしょうか。