アムステルダムの観光地のレッドライト(飾り窓)エリアのシンボル的な建物の旧教会のOude Kerk(アウデ・ケルク)はアムステルダムで最も古い教会です。
旧教会の歴史
旧教会が建設された場所は、かつては墓地でした。13世紀に木造の礼拝堂が建設され、アムステルダムの船乗りたちの安全を願っていたと云われています。
14世紀には船乗り・漁師たちの守護神聖ニコラスに奉献され、礼拝堂は教会へアップグレードしました。聖ニコラス教会と名付けられ、建物は改装され石造りになりました。
15世紀にはアムステルダム市民の人口が増加したことで、もう一つ教会が建てられました。現在でもダム広場にある新教会(Nieuwe Kerk)です。
人々は新しい教会を新教会(Nieuwe Kerk)、昔からある教会を旧教会(Oude Kerk)と呼ぶようになり、その名のままとなっています。
15世紀頃から旧教会は巡礼地として人気の教会となりました。また公民館のような機能も果たし、漁師さんが網や帆を繕ったりと市民が集う活気のある教会だったようです。
多くの人々が集まる旧教会はアムステルダムのリビングルームという愛称で憩いの場となりました。
17世紀にはバロック絵画を代表する画家レンブラントが旧教会で婚姻しました。レンブラントの奥様サスキヤは死後この旧教会に埋葬されています。また彼女と共に多くのアムステルダム市民がこの教会に眠っています。
ミュージアム
旧教会は今でも集いの場としての教会でありながら、催し物のない日は美術館としてオープンしています。旧教会では頻繁に音楽会や展示会を催しており、古い建物と現代のアートによるインスタレーションの対比はとても面白く人気があります。
かつてはお墓だった旧教会は今でもお墓です。旧教会には2500のお墓があり、12000人の方が埋葬されてます。
その上を土足でドカドカ歩くのは如何なものかと感じますが、教会の床一面がお墓なので避けて歩くことは不可能でした。
旧教会は14世紀から16世紀にかけて50年ごと計6回の拡張工事が行われ、現在の規模の大きな教会になりました。
今でも修繕を繰り返しているため、アムステルダム最古の建築という感じは少ないかもしれませんが、13世紀にも21世紀にも多くの市民がこの教会で祈りを捧げています。
旧教会は800年以上に渡りアムステルダム市民の憩いの祈りの場所となっているパワースポットなのかもしれません。
営業時間:10〜17時
入場料:€13.50
ミュージアムカード:無料
住所:De Dam, 1012 NL Amsterdam
URL:Oude Kerk