ヨーロッパには古くはローマ帝国時代から温泉文化があり、今でも温泉地として有名な街があります。
ヨーロッパの温泉は水着着用で温度が低いのが特徴です。
日本とは異なる点が多いので最初は戸惑うこともありますが、慣れてしまえば「これはこれでありだな」って思えるようになりました。
水着着用なので家族や友人と一緒に過ごすことができますし、温度が低いので2〜3時間と長湯してものぼせません。
しっかりと温泉効果もあるので、お風呂上がりは体がポカポカするし、腰痛も緩和されます。
秋から冬にかけて寒い日が続くと湯船が恋しくなります。
日頃のお風呂は基本的にシャワーだけなので、年に1回くらいは温泉でのんびりと癒されたい筆者です。
今まで訪れたヨーロッパの温泉街をまとめたので、温泉旅行の参考にしてみて下さい。
ブダペスト(ハンガリー)
ヨーロッパで温泉旅行を満喫するなら温泉街のブダペストに訪れてみてください。
ハンガリーの首都であるブダペスト市内に4ヶ所の入浴場があります。どの施設も歴史ある建物なので、ヨーロッパの伝統的な雰囲気の中での入浴を楽しむことができます。
またブダペストは物価が安く、入浴料がたったの12〜25ユーロほど。ヨーロッパのSPAの中では低コストで入浴できる温泉です。
ブダペストには美しい世界遺産のお城や鎖橋、またドナウの真珠と呼ばれるドナウ川の夜景などと観光スポットも多く、2〜3泊するのがベストです。
ケルン(ドイツ)
アムステルダムから電車で3時間、頑張れば日帰りでも観光できるケルン。
駅前の大聖堂は本当に美しく、一度は拝みたい大聖堂の1つです。またクリスマスシーズンにはケルン大聖堂前の広場でクリスマスマーケットが開催され、毎年多くの観光客が押し寄せるXmasスポットとしてもお馴染みです。
そんな魅了の建築ケルン大聖堂から歩くこと約30分のところにあるのが天然ミネラルたっぷりの温泉クラウディウス温泉(Claudius Therme)です。
ここの温泉施設には寝転んで入浴できるスペースがあります。かつ水温も高めなので、まるで岩盤浴のような癒しを体感できました。この部分はヨーロッパで唯一なのではって思っています。
アーヘン(ドイツ)
アーヘンはケルンから西に70kmほどのところにあるドイツ最西端の都市で、オランダとベルギーに接する国境の街です。
アーヘンには2000年前から温泉で療養する文化があった地で、かつては市内にも昔ながらの温泉浴場があったそうです。
現在アーヘンの街にある温泉カロルス・テルメン(Carolus Thermen)は、2001年にオープンした新しい温泉施設です。歴史は浅い温泉施設ですが、新しいので館内はとても綺麗でした。
ヨーロッパの温泉は長時間過ごすプールのような施設なので水温設定が35度くらいの所が多いです。そんな中、カロルス温泉には38度のプールがありました。30分くらい入っていてものぼせないベストな温度です。
スパ(ベルギー)
温泉や療養施設、保養施設のことを意味するSPA(スパ)の語源となったベルギーの田舎町スパ。
ここでは古くは14世紀ごろから温泉水を病気や怪我の治癒に利用しており、16世紀には入浴施設が整備され、19世紀には富裕層がこぞって療養に訪れるリゾート地でした。
現在でも療養地として知られているスパは2021年にヨーロッパ温泉世界遺産に登録されています。
古い建物の温泉施設は閉館し、その後にスパ温泉(Thermes de Spa)が2003年にオープンしており、建物は新しく綺麗なのはもちろんなこと、更衣室やロッカーやシャワールーム、食事がとれるレストランなども完備されており、現代にフィットした施設に改良されています。
広くてのんびりと過ごせる温泉で、周辺に自然が多く、屋外プールは森の中にいるような雰囲気で視覚からの癒やされ効果も高かったです。
アルセン(オランダ)
フェンローとナインメーヘンの間にある町アルセンには、オランダでは数少ない天然温泉が湧いています。
アルセン村の天然温泉テルマールバッド(Thermaalbad Arcen)は、日常の喧騒から離れ、癒しのひと時を過ごすリラクゼーション施設をテーマにしており、そのため18歳以上の大人のみが利用できる年齢制限が設けられています。
ファルケンブルグ(オランダ)
オランダ南部の洞窟の町ファルケンブルグにあるテルマエ 2000(Thermae 2000)も天然温泉のSPAです。
宿泊施設と入浴施設が一体となったリゾートホテルですが、日帰りのデイパッケージプランもあるので宿泊なしの温泉利用のみも可能です。
ニューウェスカンス(オランダ)
オランダ北部の都市フローニンゲンから東に50kmのところにあるドイツとの国境の町バット・ニューウェスカンスにも天然温泉が湧いています。
テルマエ バット・ニューウェスカンス(Thermae bad nieuweschans)も宿泊施設と入浴施設が一体となったリゾートホテルですが、日帰りのデイパッケージプランもあるので宿泊なしの温泉利用のみも可能です。
ヨーロッパの温泉利用方法
ヨーロッパの温泉は受付で料金を支払うと、腕時計型の鍵を受け取ります。この鍵で入口のゲートが開錠できます。またロッカーの鍵にもなります。
更衣室は国によってシステムが違います。
ブダペストは男女が別々の更衣室があるか、またはロッカールームの横に試着室のような着替えスペースがあります。
ドイツ、ベルギー、オランダは入場するとすぐに着替えスペースになります。個室です。
着替え終わったら反対側のドアを開けるとロッカースペースです。ロッカースペースからは土足禁止なので、水着に着替えると共にビーチサンダルに履き替える必要があります。靴は荷物と一緒にロッカーにしまいます。
ロッカーは大きくないので荷物は最低限で訪れましょう。水着、ビーチサンダル、タオル、ヘアゴム、お水、ビニール袋があればOKです。ビニール袋は靴をロッカーに入れる時や、水着を入れて持って帰るのにあると便利です。
ロッカーの鍵は入浴中は腕に付けれるので安心。ただロッカーの番号は忘れないように覚えておきましょう。
水着になったらシャワー浴びて温泉タイムです。
慣れないシステムに戸惑うこともありますが、最初だけです。温泉に入ってしまえば、そこにあるのは癒しタイム。のんびりと癒されてみてください。