ロッテルダムのボイマンス美術館(Museum Boijmans Van Beuningen)は1849年に設立された歴史ある美術館で多種多様な西洋美術をコレクションしています。
1935年に完成した建物は老朽化が進み、大規模改修工事のため2019年から美術館は閉館しています。リニューアルオープンは2025年予定です。
一般的な美術館ではコレクションの全てが一度に展示されることはなく、90%以上は収蔵庫に保管されています。
ボイマンス美術館は15万点以上の美術品を所有しております。それらの膨大なコレクションを収蔵するために2021年に建てられたのがデポ・ボイマンス(Depot Boijmans)です。
ボイマンス美術館のお隣にあるデポは世界初の収蔵庫兼美術館として注目を集めています。
175周年記念イベント
ボイマンス美術館は2019年から改修工事のために閉館しているため、筆者は訪れたことがありませんでした。
2024年のRAM(ロッテルダム建築月間)の催しで、5週間限定でボイマンス美術館がオープンするイベントが開催しています。
ボイマンス設立から175周年を記念して改修工事中の美術館を見学できるツアーに申し込むことができます。
RAMには毎年訪れているので、さっそくチケットを取ってボイマンス美術館を見学してきました。
※事前にチケット購入が必須(ミュージアムカードは使えません)。
※工事中の現場なので荷物を預けれるロッカーはありません。リュックやショルダーバッグ等は背負ったまま入場OKでしたが、キャリーバッグなどは持ち込めないのでご注意ください。
ボイマンス見学ツアー概要
見学ツアーと言ってもセルフツアーでした。入口でルートマップをもらって自分のペースで見て周ることができました。
館内の一部しか入れませんが、ぐるっとまわって所要時間50分くらいかかりました。
工事中のためヘルメット着用が義務付けられています。ヘルメットは入口で借りれます。
館内は決められたルート以外は入ることができないようになっていました。
見学ルートは1階と2階で階段や段差がありますが、エレベーターやスロープはありません。足元がフラットではない所もあるのでスニーカーなどの歩きやすい靴での来場がおすすめです。
服装に規定はありませんでしたが、フリフリした感じの素材とかは壁の突起とかに引っかかる可能性があります。現場見学に適した服装がベターだと感じました。
改装工事の現場
まだまだ工事中のボイマンス美術館。ところどころ壁や天井が無かったです。
ヨーロッパ建築の壁の中が見れる貴重な体験でした。
日本には馴染みのないレンガ造りや、コンクリートの型枠に使われてたと思われる90年前の新聞が残ってました。
改装中の部屋には昔の様子が投影されていました。昔と工事中の現在を対比できるのも面白かったです。
天窓からの自然採光を取り入れてる部屋が多く、照明がほとんどなくても明るい印象を感じました。
曇りの日だったので採光も柔らかく、穏やかな館内の雰囲気がとても良かったです。
アート展示
この5週間のために幾つかのアート作品が展示されていました。運が良ければピアノ演奏を聴くことができるタイミングもあります。
展示ケースとかが無いので、貴重なコレクションはガラスドア越しに眺めます。こんな展示方法も類を見ないので魅力的でした。
中庭にはビビットカラーのウネウネが居ました。このウネウネを潜って出口なので、最後まで楽しみがあります。
見学できるのは限られた部屋のみでしたが、ゆっくり見て歩いて1時間くらいかかりました。
7作品ぐらいのアート作品があり、どれも奇抜なアートが多かったです。
離れたところから眺めるアート作品も多く、建物とアートが一体で1つの作品のような良さがありました。
最後にウネウネを突っ切って出口です。これが中々の迷路で童心にかえれました。
中庭のウネウネはチケットがなくても入れると思います。近くを通りかかったら遊んでみてください。
見学後はいつものラーメン屋さんでいつものつけ麺を頂いてきました。
改修工事中の美術館に入れる貴重な体験でした。
7月7日の七夕までの期間限定オープンなので、ぜひ訪れてみてください。
次は2025年のリニューアルオープンの時にボイマンス美術館に訪れたいなと思います。