オランダ北部の港町デン・ヘルダー(Den Helder)は、北海に面した静かな終着駅。
アムステルダムから電車で約1時間20分、のんびりと景色を眺めているうちにたどり着ける、ちょっとした小旅行にぴったりの場所です。
デン・ヘルダーからは、ワッデン海に浮かぶ西フリースラント諸島・テッセル島へ渡るフェリーも出ていて、ちょっとした島旅の玄関口にもなっています。
海風が心地よい街デン・ヘルダーに訪れるなら、ぜったいに春!それもチューリップの季節でした。
デン・ヘルダーまで訪れる電車の最後の3駅間は、お花畑が広がる園芸が盛んなエリア。車窓からは広大なチューリップ畑を楽しむことができました。
電車に乗っているだけで、無料で楽しめる、春のアクティビティ的な日帰り旅行になりました。
車窓からの風景を楽しみながらデン・ヘルダー観光を楽しんでみてはいかがでしょうか。
チューリップ畑を車窓から眺めるポイント
アムステルダムからデン・ヘルダーまでは、電車で約1時間20分。道中には花畑や牧場が広がり、オランダらしい長閑な風景を楽しむことができます。
特に春は、Schagen駅からDen Helder Zuid駅までの約15分間、カラフルなチューリップ畑が一面に広がる絶景区間に突入します!
まるで花の絨毯を眺めているような美しい景色を楽しむことができます。
車窓からチューリップ畑を楽しむベストポジションは2階席の窓側です。光の差し込み方や左右の景色の違いも楽しめるので、行きと帰りで眺める方向を変えると両サイドの景色を楽しめます。
そして最も重要なのは窓が綺麗な席を見つけることですw。オランダ鉄道の窓は汚れがひどいので、少しでも綺麗な席を探しましょう。
窓側が取れなかったとしても、途中駅で空席が出ることも多いので焦らずに。スカーヘン手前のアルクマールで多くの乗客が下車するため、そこからがチャンスです。
スカーヘンでの下車も多かったですし、スカーヘン以降は電車も空いてました。
あとはチューリップがいつ開花するかを予想することが大切です。ショーガーデンとは違い、一般的な畑なので満開になる前に刈り取られることにも考慮が必要です。
こればかりは勘と運ですが、ホールンの蒸気機関車チューリップエクスプレスの運行が始まる頃がベストなタイミングかもって気がします。

事前予約も不要で、晴れた休日にふらっとチューリップ観光が楽しめる電車の旅だなって感じました。
オランダ鉄道のサブスクで週末フリーを活用すれば、実質無料で楽しめるのも嬉しいポイントです!
電車内では他の方の迷惑にならないように配慮しつつ、春のオランダの車窓からの風景を楽しんでみてください。

デン・ヘルダーを観光
チューリップ畑を堪能したら、そのままとんぼ返りするのはもったいない!
デン・ヘルダーには、のんびりと過ごせる海辺の風景や、個性あふれるスポット、美味しいローカルグルメがたくさんあります。
せっかくここまで来たなら、ぜひ立ち寄ってほしい観光スポットをご紹介します。
自然豊かなテッセル島にフェリーで行こう
電車の終点、デン・ヘルダー駅からバスで10分ほどの場所にあるフェリーターミナルからは、自然の宝庫テッセル島(Texel)へ渡ることができます。
広がる砂丘と風にそよぐ草原、可愛らしい羊たちがのんびりと歩く風景は、まさに絵画のよう。
時間に余裕があるなら、足を延ばして一泊してみるのもおすすめです。夏の訪問もとても人気です!

潜水艦に入れる海軍博物館ミュージアム
港のすぐ近くにあるマリネミュージアム(Marinemuseum)では、海軍の歴史を学べる展示はもちろん、なんと実際の潜水艦の中に入って見学できるのが最大の見どころです。
内部は意外と広くて、機械や居住スペースのリアルな展示にテンションが上がりました。大人も子どもも楽しめるミュージアムです。
敷地はとても広く、展示のある建物(いわゆる博物館)、海軍艦、船2隻、そして潜水艦と多くの施設を見学することができました。
潜水艦や船を操縦シュミレーションできるゲームセンターみたいなエリアもあったりし、サクッと周っても2時間くらい楽しめます。
お洒落なカフェが集まる赤レンガ倉庫ウィレムスオールト
港の近くにあるウィレムスオールト(Willemsoord)は、かつての海軍造船所跡地を再利用したエリア。
今ではカフェやレストラン、ギャラリーなどが並ぶ、お洒落な赤レンガ倉庫街になっています。
テラス席で海風を感じながらのんびりする時間は、観光の合間にぴったりでした。
海の街で食べたい魚屋さんのキベリング
海の町に来たなら、やっぱりシーフードは外せません。
まずは駅前の魚屋さん(De Vishal)で、揚げたての白身魚フライのキベリング(Kibbeling)を食べましょう!
外はカリッと、中はふんわり。タルタルソースやガーリックソースをたっぷりつけて食べると、これがもう絶品!
小サイズでお腹いっぱいになりましたが、山盛りの大サイズもありました。メニューは他にも色々あって、オランダ語がわかる範囲で、サバやイカやエビなどがありました。
注文してから店内で揚げてくれて、イートインスペースもありました。
観光のお供にぴったりの手軽なごちそうです。
帰る前に買い物してこ!
旅の締めくくりには、お土産探しや日用品チェックも楽しい時間。
駅周辺にはXenosやOP=OPなど、掘り出し物が見つかるローカルなチェーン店が並んでいました。
Xenosは最近は日本食の取り扱いが増えているので助かります。ポン酢やイリゴマ、そして麺類を買ってきました。
これで帰宅後の夕飯の心配も不要ですw。 あとはのんびりと車窓からの風景を楽しみながら帰るだけ。デン・ヘルダーからは30分おきに電車がでてるので、そこまで時間を気にせずとも帰路に着くことができます。
また行きたい、春の定番スポットに
春のオランダ、わずかな期間だけ咲き誇るチューリップ畑の美しさ。その絶景を電車の車窓からのんびり楽しめるなんて、本当に贅沢な時間だなと感じました。
電車一本でふらっと行けて、美味しい・楽しい・映えるがそろっているデン・ヘルダー。
ちょっとだけ足を延ばして体験できる、春限定の感動になりました。
毎年の春の定番コースになりそうです。