アムステルダムでミュージアムカードが使える美術・博物館の全41ミュージアムの中からデザインや建築に特化したミュージアムをまとめました。
建築・デザイン系の美術館・博物館
デザインの国のオランダでミュージアムを巡ると、古くは16〜18世紀の住宅やインテリア、19〜20世紀のモダンアートや建築、そして21世紀の最新ファッションやデジタルアートなどのデザインを発見することができます。
アムステルダムのデザイン系と建築系の13のミュージアムのご紹介です。各ミュージアムの見所もまとめましたので参考にしてみてください。
デザイン系:ファッション・フォー・グッド
ファストファッションの時代はやがて終焉を迎え、これからはサスティナブルなファッションの時代がやってくる。
というテーマのミュージアムのファッション・フォー・グッド(Fashion for Good)では新進気鋭で斬新なデザイン、新時代のファッションを見ることができます。
映像系:アイ・フィルム
アイ・フィルムミュージアム(Eye Filmmuseum)は約5万本の映画を収集している映像ミュージアムで、古い映画から映画ポスターや映画音楽や映写機や製作者のアーカイブまでをコレクションしています。
常設展では古い映写機やハリウッドで撮影に使われたカメラなどの展示を見ることができます。企画展は常に複数の展示や映像がとりあげられており、いつ訪れても違ったビデオインスタレーションを楽しむことができます。
特徴的な建物はIj(アイ湾)の土手にとまるカモメとEye(目)をイメージしてオーストリアの建築事務所DMAAによってデザインされました。アイ湾が見渡せるカフェも併設されています。
写真系:マルセイユ写真美術館
アムステルダムの最初の写真美術館であるハイス・マルセイユ写真美術館(Huis Marseille)は、現代写真を中心とした展示が多いです。
ギャラリーのような雰囲気のマルセイユ美術館では17世紀のCanal House(運河沿いの家)2軒が展示スペースとなっています。
1階から小さな部屋をいくつか巡りながら屋根裏部屋まで進むと、そこから隣の家の屋根裏部屋へと繋がっていて、また小さな部屋をいくつか巡りながら地上階まで降りてきます。
2軒のスペースには1〜2人のアーティストの作品が展示されているので、まるで住宅で催されている個展を見にきたような展示を楽めるミュージアムです。
写真系:フォーム写真美術館
こちらも写真美術館のフォーム写真美術館(Foam Photography Museum)にはユニークな作品ばかり集まっています。
美しい絶景写真などはなくて、インスタグラムの最上級のような写真アートに特化した展示が多く、若者の来場者が多いミュージアムです。
良い意味でのクレイジーな写真アートから「世界の広さ」を感じインスピレーションが湧いてきます。
インテリア系:ファン・ローン邸
1672年に建てられた運河ハウスの美術館ファン・ローン邸(Museum Van Loon)には美しいインテリアが残されています。
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この美術館の創設者であるファン・ローンさんのご先祖さまは、16世紀のオランダ黄金期の有力者だったそうです。そしてご先祖さまのお孫さんがアムステルダム市長となり、ファン・ローン家は19世紀に貴族に昇華した高貴な一族です。
歴史ある建物と旧市街の中庭の風景を楽しめるステキな美術館にはオランダ王の即位式の時にお祝いに来た徳仁さまの写真も展示されてました。
インテリア系:ホルトハウゼン邸
ウィレット・ホルトハウゼン邸 (Huis Willet-Holthuysen)では歴史あるインテリアコレクションや装飾、そしてフランス式の庭園を見ることができます。
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19世紀末にこの建物に住んでいたヴィレットさんが趣味で集めたアートやオブジェクトによってデザインされたインテリアが保存されており、まるで小さな宮殿のようなミュージアムです。
ホルトハウゼン邸はアムステルダム美術館と提携しており、上階の展示室にはアムステルダム美術館のコレクションが展示されています。
インテリア系:ルーテル博物館
ルーテル博物館 (Luther Museum Amsterdam)の建物は、もともとはホームレスや孤児、高齢者の保護するシェルターとして建てられた施設でした。
現在はルーテル教会が保有する聖書や銀食器や家具などが展示されているミュージアムとなっています。
パイプオルガンがある教会ホールでは時折コンサートが開催されています。
インテリア系:ムルタトゥーリ邸
社会評論家ムルタトゥーリの生家であるムルタトゥーリ博物館 (Multatuli Museum)はムルタトゥーリが生前に書いた小説や私物などを展示しています。
ミュージアムカード認定の博物館ですが、ミュージアムカードが無効なので有料となっていますのでご注意ください。
アムステルダム・シティーカードは無料で入場できます。学生さんも無料です。
建築系:屋根裏の教会博物館
17世紀の運河ハウスの屋根裏の教会博物館(Museum Ons’ Lieve Heer op Solder)は、地下から屋根裏部屋までマルっと一軒のお家を見学できます。
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この運河ハウスの上階にはカトリック教会が隠されています。プロテスタントが権力を握った時代、禁じられたカトリックは隠れざるおえなくなり、お家の中に教会を作ったそうです。
とても素敵な教会だったのですが、途中の展示室でのショート動画の方が印象深かったです。これからは1800年以前のお家を見ると地下が気になってしまいます。
建築系:運河の家博物館
隠れた人気の運河の家博物館(Grachtenmuseum Amsterdam)は、地盤のゆるいオランダで住宅がどのように建設されているかが学べるミュージアムです。
日本語のオーディオガイドで分かりやすく解説を聞くことができ、「へぇ〜」と感心が止みません。
1665年に建てられた建物ですが、館内の一部は19世紀スタイル(ナポレオン時代)の豪華なインテリアが復元されていて、こちらも必見です。
アムステルダムの旧市街の「建物」と「インテリア」の両方を見て知れる、とても興味深くお勧めのミュージアムです。
建築系:アムステルダム建築博物館
ウェスター公園のご近所にあるアムステルダム建築博物館(Museum Het Schip)は、もともとは公営団地で現在は建物の一部分が建築博物館となっています。
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特徴的な見た目の建物から船が連想されてHet Schip(船)との愛称がついています。
アムステルダムではあまり見かけない、馴染みのないデザインの外観ですが、実は20世紀初頭にアムステルダムで流行ったデザインで、アムステルダムスクール(学派)と呼ばれるスタイルです。館内では20世紀初頭の建築スケッチや図面、模型などの展示を見ることができます。
建築系:ファン・エーステレン
オランダの都市計画の一任者であるコーネリアス・ファン・エーステレン(Cornelis van Eesteren)の作品が展示してあるファン・エーステレン博物館(Van Eesteren Museum)は、屋内展示、野外展示、ミュージアムハウスの3つのエリアを見学できます。
屋内展示ではアムステルダムの戦後の都市開発におけるコーネリアスさんの作品や資料が展示されています。
野外展示ではアムステルダム市が保存する区画に入場でき、ミュージアムハウスでは1950年代の住宅インテリアが復元されています。
野外展示とミュージアムハウスはミュージアムカード保持者でも有料となっていますのでご注意ください。(割引あり)
アートセンター:アップル
アーティストのコミュニケーションスペースのデ・アップル(de Appel)ではキュレータ育成プログラムを軸に、学芸員を育てるカリキュラムがおこなわれています。そのプログラムの一環として公開型のエキシビジョンが催されています。
地域内の施設や学校とコラボしたイベントを中心に活動しているアートセンターです。
時折り開催されている企画展では彫刻・グラフィック・テキスタイル・建築などのテーマが多いです。
アムステルダムのミュージアムマップ
アムステルダムでミュージアムカードが使えるミュージアムの地図です。
本日ご紹介したデザイン・建築系の博物館は緑色で表示しています。
アムステルダムの建築ツアー