私ごとですが、先日に大好きな祖母が急逝しました。
突然のできごとだったので、未だに気持ちの整理がついてないところもあります。
連絡を受けてから直ぐに帰国の準備をし、運良く翌日のチケットが取れたので葬儀に駆けつけることができました。
最期を看取ることはできませんでしたが、最後に見送ることができただけでも良かったなって思っています。
ちょっと暗い書き出しになってしまいましたが、今回の緊急一時帰国では今までの海外生活での経験が役立ち、速攻かつスムーズに祖母の待つ家まで帰ることができました。
もしこれがオランダに来て直ぐだったり、海外経験が浅かったり、一時帰国した事がなかったりしたら、ここまで迅速に帰る事ができなかったように感じます。
また次回 はあって欲しくないですが、もしまた急に帰国が必要になった時のために、今回の緊急一時帰国の手順をまとめておこうと思います。
1、帰国するか冷静に判断する事
まずは冷静になって帰国するべきかを判断する事が大切でした。
必ずしも帰国する必要が無い場合もあると思います。それは薄情とかではなく、それぞれの状況によって違ってくるからです。
物理的にお金もかかりますし、仕事や学校の予定もあると思います。病気などで帰国できない場合もあるかもしれません。今回の筆者の場合はビザの期限が迫っていたので(更新中)、オランダに戻ってきた時に無事に入国できるかの不安も無きにしも非ずでした。
まずは「自分がどうしたいか」を決めましょう。帰国する場合はそれが物理的に可能かを判断しましょう。冷静に考える事が難しい時は独りで考えずに、家族に相談して決めるのが良いと思います。
2、飛行機のチケット
帰国を決めたならば次は飛行機のチケット探しです。
オランダから日本行きの直行便があったのはKLM(オランダ航空)でした。アムステルダム発の成田行きが毎日運行していたので、チケットに空きがあればKLMが最速だと思います。
KLMの直行便は1日1便だったので、チケットに空きが無い場合もあります。直行便が手配できなかった時は乗り継ぎ便での検索です。
乗り継ぎ便で検索するなら航空券比較サイトのスカイスキャナーが便利で簡単です。当日または翌日発の便を、渡航時間や料金を比較しながら探す事ができます。
スカイスキャナーで検索したところ、旅行代理店GO TO GATEで販売しているチケットにスムーズに帰国できる便があったので、今回はGO TO GATEでチケットをとりました。
乗り継ぎ便で注意が必要なのは、乗り継ぎ時間です。直近の便で残っているチケットは乗り継ぎ時間が極端に長いか短いがほとんどでした。
筆者の場合は乗り換え時間が12時間以上か1時間強のどちらかしか選択種がありませんでした。到着時間はさほど変わらなかったので、乗り換え時間1時間を選びました。
1時間でトランジットができるのか正直不安でしたが、知らない空港で12時間以上待つのも落ち着かない気がして、乗り継ぎ時間の短い便を選択しました。
今思うと、最初のフライトが遅延したら終了系でした。そこまで頭が回らなかったので、冷静なつもりでも気が動転してたんだなと思います。
3、仕事の対応
飛行機のチケットを探すとともに、仕事や学校の都合をつけることも必要です。
筆者は割と自分でスケジュールを管理でき、タイミング的に閑散期だったこともあり、直近で1週間は時間を確保できました。急な予定変更などで色々と迷惑をかけてしまいましたが、ネチネチ言われる事のない職場でよかったなと。むしろ色々と気遣ってもらえて感謝でした。
一時帰国の予定がたったら、行くまでに終わらせる仕事、飛行機や日本でもできる事の準備、帰ってきてからやることに分けて用意しました。こういう時こそ仕事や日常的なことを考えている方が冷静に戻れた気がします。
4、荷物
今回の一時帰国ではLOT(ポーランド航空)を利用しました。渡航にかかる時間が最短だったものの、ワルシャワ空港での乗り継ぎ時間が1時間しかありませんでした。
初めて訪れるワルシャワ空港で1時間の乗り継ぎ。自分自身は最悪ダッシュする心積りでしたが、果たして預け入れ荷物は1時間で乗り継ぐものなのか?との不安がありました。
ロスバゲになってしまったら成田についてからの手続きが面倒だし、不測の事態をなるべく減らしたかったので、今回は手荷物だけで帰国しました。
荷物は3日分の着替えと葬儀できる服とパソコンと充電器のみ。週末旅行のような準備になりました。あとはスキポール空港で親戚用のお土産を買ったくらいです。
日本での入国の時に税関の方に「荷物それだけ?」っと驚かれましたが、成田に着いてから空港を出るまでの時間も短縮できたし、空港からの移動も身軽に動けたので、結果として手荷物だけで帰国したのは効率が良かったと思います。
準備している時間もほとんどなかったので、足りないものは現地調達と決めて、必要最低限なものだけバッグに詰め込みました。日本ならコンビニもあるし、手ぶらで帰国しても何とでもなると思って大丈夫でした。
5、到着後の連絡手段
成田に着いてから家族とLINEしたり、都内の移動方法を検索したりするのに、日本到着後に直ぐに使えるネット環境が必要でした。
前回の一時帰国で使ったプリペイドSIMは、到着した空港でSIMを購入し直ぐに使えたのですが、電話番号登録で使っているアプリのWhatsAppが使えなくなるデメリットがありました。今回の帰国は急だったのでオランダの友人知人には一時帰国の事を伝えませんでした。なのでWhatsAppが使えなくなるのは困るので、プリペイドSIMは不向きだと判断しました。
スマホ、パソコン、タブレットを使いたいのでポケットwifiのレンタルが便利そうだなと思っていたのですが、前日で予約できるのか分からず、そして調べてる余裕もなかったので断念しました。(後で調べたら前日でも予約できるようでした。)
なので今回は直ぐに使えるeSIMを利用してみました。スマホだけのネット環境になってしまいますが、オンラインで購入しアクティベートするだけで利用開始できるので、緊急の場合には最適でした。
オランダを出国する直前にスキポール空港でeSIMをオンラインで購入し、そのままアクティベートも済ませておきました。成田に到着後、スマホの機内モードを解除したら直ぐにネットに繋げられたのでとても便利でした。
日本でインターネットを使うのに、どのような方法があるのかを事前に知っていて良かったと思います。スマホがあるから便利な時代ですが、ネットがないと日本での電車の乗り方も分からない浦島太郎状態になるところでした。
6、銀行とクレジットカード
オランダ生活が長いとデビットカード支払いが当たり前になってますが、日本では注意が必要です。
オランダで普及しているデビットカードのMaestro(マエストロ)は日本のATMでキャッシングはできますが、キャッシュレス決済はできません。
筆者の使っているING銀行は日本のATMでキャッシングを利用するには事前に海外で使うよ設定が必要です。
前回の一時帰国の時に海外利用の設定をしてなくて現金がおろせずに困った事があります。そんな失敗があったから今回は事前に設定を忘れずにできました。
日本からでもオンラインで海外利用登録が設定できますが、INGのアカウントにログインが必要なので、ユーザー名とパスワードのメモが必須です。
クレジットカードは基本的に海外利用が可能なはずですが、念のために確認しておくと安心です。また上限額や暗証番号、利用できなかった時の連絡先等を控えておくと安心です。
日本に到着後に直ぐに使える現金とクレジットカードの準備、また電車で移動する場合はSuica(ICカード)、車で移動する場合は免許証も、パスポートと一緒に準備しましょう。
7、帰ってきてから1週間を踏ん張る体力
急きょ取った航空券なので選べる時間枠も少なく、5泊8日の一時帰国になりました。一時帰国中も時差ボケで、オランダに戻ってきてからも時差ボケが続きました。
そしてオランダに戻ってきてから仕事やらなんやらと忙しく、1週間は生活習慣がおかしなことになってしまい、疲労と睡眠不足で蕁麻疹ができてしまいました。(15時間寝たら治りました。)
バケーションとは異なる一時帰国だったので、心身ともに気が張ったままだったんだと思います。飛行機移動がかつてないほど疲れました。またオランダに帰ってきて直ぐに日常生活に戻るのが、想定していたよりも体力的にきつかったです。
緊急時の気力体力の調整までは事前に準備できませんが、想像の3倍は疲れると覚悟し、生活リズムが戻るまでの踏ん張る根性が必要です。
帰りの便はトランジットに余裕もあったのでスーツケースを預け入れ荷物にして帰ってきました。日本でスーツケースを購入し、そのままスーパーで爆買いし、きっかり23kgの預け入れ荷物をこしらえました。オランダに帰ってきてからスーパーマーケットに買い物に行く余力もなかったので、日本で買ってきたインスタント食品がものすごく重宝しました。
最後に、
緊急で一時帰国をするなんて想定をした事がありませんでしたが、わりと冷静に準備できたと思います。
帰国までの準備は経験値が活きましたが、最後は気力と体力でした。健康第一がやっぱり最強だなっと感じました。
翌日発のチケットを取ったのも初めてでしたが、スカイスキャナーさまさまでした。一番早く到着できる便を簡単に探せるって、緊急時には本当に便利です。また料金も比較できるのも有能。急を要するといえども安いチケットが購入できるのに越したことはありません。
慣れたくはないけど、頭の片隅に覚えておきたいメモ書きとして、今回の一時帰国の準備過程をまとめました。
今回は連絡を受けてから到着するまでに丸2日、48時間かかりました。運良く祖母の顔を見てお別れをする事ができましたが、それでも物理的な距離をリアルに感じました。海外で生活しているってこういう事なんだと色々感じたし、改めて考えるできごとになりました。