毎年11月最後の金曜日に開催される大バーゲンセールの事をブラックフライデーと呼ばれています。もともとはアメリカの文化でしたが近年はオランダでも11月末に多くのショップで大バーゲンセールが催されます。
VAT(消費税的なもの)が21%と日本の倍以上のオランダでは、電子機器や家電などのちょっと高額な製品を購入すると21%の税金が重くのしかかってきます。500ユーロの商品を購入したら100ユーロ以上のVATがかかってしまいます。
なので筆者的にはちょっと高い小型家電などはバーゲンセールの時に購入するようにしています。夏のアマゾンプライムセール、冬のブラックフライデーでが筆者が家電を購入するタイミングです。
物価高騰、そしてエネルギーコストの急騰により今年のブラックフライデーは注目商品のラインナップが通年と異なりそうです。節約しながらもより快適に過ごせる役立ちアイテムが人気を集めています。
※ご紹介する項目にセール対象外な製品も含まれている場合があります。
光熱費を節約!
今年最も注目を集めているのは節電・節ガス製品です。今年の冬は光熱費の高騰により節エネルギーが重要視されています。
毎日使うものから節電!LED電球
冬季ヨーロッパは日照時間が極端に短いため必然的に自宅の照明を点灯している時間が長くなります。ご自宅の照明をLEDに交換するだけで照明代を半額以下に節約できるかもしれません。
LED電球の消費電力は白熱電球の1/6、蛍光灯と比較しても35〜50%も消費電力が削減されます。
LED電球の価格は白熱電球や蛍光灯と比べると高額ですが、その寿命は白熱電球の40倍もあり、仮に1日8時間点灯したとして13〜17年くらい長持ちします。ヨーロッパの住宅は天井が高くて電球交換も一苦労なので10年以上も交換不要なのはありがたいです。
ぬくぬくあったか!電気毛布・湯たんぽ
今年は空調の温度設定を下げて節電されている方が多いのではないでしょうか。
今年の秋は比較的温暖な気候でしたが、オランダの冬は氷点下になったり、運河が凍るほどの寒波が訪れることもあります。日本のようなコタツや床暖房の文化がないので、セントラルヒーティングの温度を下げると足元からひんやりと感じてしまうことも。
家の温度は低いけど部分的に暖まれるように電気毛布の売り上げが延びているようです。電気毛布にくるまっておけば、ソファーでくつろいでテレビを見ている時や、在宅ワーク中、そして就寝中もぬくぬくあったかです。
ぬくぬくしすぎて朝に起きれないデメリットがありますが、ベッドに入った時にあったかいのは幸せです。
またオランダでは湯たんぽも一般的です。こちらはスーパーや雑貨屋さんなどでも購入でき、満タンにお湯を入れれば8〜12時間くらいは暖かいです。寝る時に足元に入れておけば朝までポカポカ、時々熱くて蹴っ飛ばしちゃうくらいです。(お湯の量で暖かさを調節できます。)
また腰痛持ちの方はパソコン作業中に背中と背もたれの間に湯たんぽを置くと、腰からポカポカしてきて腰痛を減少できます。
直に使うと熱すぎるのでカバー付きの製品がおすすめです。
日本の伝統文化!コタツ
やっぱり最強なのがコタツです。消費電力も300Wと低く、さらに部屋が乾燥することもない、日本が誇る最強の暖房器具ではないでしょうか。
そんなコタツもアマゾンを利用すればオランダにもお取り寄せが可能です。
ただしお値段が€400〜1000と最新スマホみたいな金額設定です。また配送までに2〜4週間となっているので本格的に寒くなる前にお取り寄せが必要です。
海外生活に快適お風呂文化を導入
慣れてしまえば快適な海外生活ですが、日本では当たり前だったものが海外ではスペシャルな事に気がつくのが海外生活あるあるです。
海外生活をより快適にするアイテムもバーゲンセールでゲットしましょう。
ヨーロッパの硬水打破!シャワーフィルター
オランダ生活で最も慣れることができなかったのが「硬水」です。飲用としては問題ないのですが、硬水でシャワーを浴びると髪も肌もパサパサと乾燥するのは今でも慣れません。敏感肌の筆者に必須のアミノ酸シャンプーが硬水では泡立ちにくいのも困ったさんです。
そこで役立つのがシャワーフィルターです。硬水の水道水に含まれている成分を濾過して軟水に近づけてくれます。ホースに繋げるタイプとシャワーヘッドタイプの2種類があり、どちらもお値段が25ユーロからあります。
同じ見た目でも高価な製品は80ユーロ以上する商品もあります。製品の違いがあまりよくわからないのですが、セール時には高額製品が半額以下の金額に値下げされてることもあるので要チェックです。
購入する時は本体の値段だけではなくカートリッジの値段と交換頻度(平均3〜6ヶ月程度)も確認しましょう。
我が家は備え付けのシャワーヘッドを交換したくなかったのでホースに繋げるタイプを購入して使っています。6ヶ月ほどもつ交換カートリッジ付きで半額セールで25ユーロくらいでした。思ってたよりもゴツい大きさですが、取り付けは簡単でしたし設置後の水圧は変わりませんでした。
気になる水質は、正直なところ変わったのかわかりませんw。個人的な体感としてはシャンプーの泡立ちが良くなったのと、シャワー後に感じてた肌のつっぱり感がなくなったような気がします。
やっぱりお風呂は最強!簡易バスタブ
ヨーロッパの住宅はバスタブが付いていない家も多いです。物件を探すときにバスタブ付きを選べれば良いのですが、家探しが難関のオランダでは難しい条件です。
我が家の浴室も小さなシャワースペースしかありません。冬が近づくと湯船が恋しくなります。
そこで便利なのがポータブル・バスタブです。狭いシャワースペースにもポンっと設置できる簡易バスタブは保温性能があるので長時間の入浴でも暖かいお湯のまま長風呂タイムを過ごすことができます。
簡易バスタブには場所を取らないビニールプールタイプと、安定感のあるプラスチックタイプ、ワンタッチの折りたたみタイプがあります。
ビニールタイプは狭い浴室でも使うことができます。価格が安くて、使わないときはコンパクトに折りたためるので場所をとりません。デメリットは強度が弱いところです。
プラスチックタイプは広い浴室に適しています。足を伸ばして入浴でき、強度と安定感があります。デメリットは折りたためないので使わない時の置き場所が必要です。
折りたたみタイプは設置と片づけがワンタッチでできるので簡単です。肘をかけたり物を置けるスペースがあるのも便利です。デメリットは製品が7〜10kgと重いのと、価格が高いところです。
我が家の浴室は幅が90cmと狭いので直径70cmのビニールプールタイプを使っています。見た目はファンシーであれですが満足度の高い優れものです。
まず気になるサイズ感。直径70cmでも円周は219.80cmです。210cm程度の紐を用意して円を描くように置いてみるとサイズを体感できると思います。
まったく狭くありません。身長172cmの平均体重の筆者でも余裕でスッポリ入ります。入浴体勢は緩めの体育座り、またはあぐら。足は伸ばせませんが、座った体勢での窮屈感はゼロです。なんなら5歳児くらいの子であれば一緒に入浴できそうな広さです。
ただし強度は弱いので寄りかかるのに不安を感じます。なので浴室の壁に面してる側に背持たれるようにして入浴しています。だいたい60回くらい入浴したと思いますが、まだ現役です。
製品が約50ユーロ、60回以上使ったので1回の入浴が約0.80ユーロ以下。個人的には満足なコスパです。
安価なビニールプールタイプでも保温性能は十分です。付属品の蓋(カバー)を使えば1時間以上の長風呂でも温度がほとんど下がりません。長風呂派の筆者でも満足する温度を保ってくれます。
排水後にひっくり返しておけば翌朝には乾いているので畳んで収納することができます。使わない時に場所を取らない点ではビニールプールタイプと折りたたみタイプは便利です。
乾燥対策!バスソルト
浴槽があると欲しくなるのが入浴剤です。バブやバスロマンは入手困難ですが、日本でも人気のドイツブランドのKneipp(クナイプ)のバスソルトが低価格で購入できます。
オランダでの定価が600gで約11ユーロですが、セール時には半額または1+1(1個買うと1個無料)になっています。600gで約10〜15回の入浴分もあるので、2日に1回入浴したとしても1ヶ月ほど持ちます。
100年以上の歴史があるハーバルブランドのクナイプは、植物の恵みを生かした入浴剤として有名です。ラベンダーやユーカリなどと香りの種類も豊富で、またリラックス効果や筋肉回復などと効能も多様となっています。
バスソルトの他にもバスオイルやバスミルクの種類も豊富で乾燥から肌を守ってくれる効果があります。
実際に使ってみて、入浴した日は肌がスベスベするのを感じます。Kersenbloesem(桜)のバスソルトは癒し効果の高い香りでした。Eucalyptus(ユーカリ)は鼻がスーッとするタイプだったので花粉症の時期に重宝してます。
海外生活の食文化革命
日本食材を扱っている小売店もありますが、一般的なスーパーマーケットで購入できる食材は日本とは異なります。
知らない食材に苦戦しながらも、毎日の食事の準備が簡単に楽しくなったら便利です。
節約とダイエットの両得!エアフライヤー
日本の食卓と比較すると、どうしてもカロリーが高くなってしまう海外の食生活。オランダではフリッツ(フライドポテト)を主食にする事もありますが、考えてみたら炭水化物と油の塊ですw。
最近は油の価格が上がったり、一時的に在庫が無くなる現象も起きるので、油を減らしてカロリーオフ、さらにコストダウンの一石二鳥。そんな食ライフを実現してくれる便利アイテムがエアフライヤー(Airfryer)です。
エアフライヤーは油を使わずに揚げ物ができる調理器具で、サラダ油などを使わずに食材に含まれる油分で調理する万能アイテムです。
今では多くのメーカーの製品がありますが、エアフライヤーの元祖はオランダを代表する家電メーカー・フィリップス(Philips)が発祥です。
ちなみにエアフライヤーという名称で広まっていますが、エアフライヤーはフィリップスの製品名なので、他メーカーの製品はノンフライヤーなどと呼ばれています。
フィリップス製のエアフライヤーは高温調理に優れており、サクッとした揚げ物が作れるのが特徴です。またグリルやロースト機能もあるので幅広い調理に使うことができます。
パンがないなら作ればいいじゃない!ホームベーカリー
オランダには日本の食パンのようなフワッとしたパンが売ってません。長方形の食パンもありますが、ダブルソフトのようなフンワリ食パンに出会えることは皆無です。
食べたいパンがないならば作りましょう。オランダでもパナソニックのホームベーカリーを購入することができます。
様々なメーカーのホームベーカリーが販売されていますが、日本でも販売している製品を購入できるってことは、日本語で使い方やレシピを検索できるメリットがあります。
「パナソニック ホームベーカリー ダブルソフト風」と検索すれば、明日の朝食にダブルソフトを用意することも不可能ではありません。
オランダ文化を導入!グルメットステル
オランダのクリスマスに欠かせないのがグルメットステル(Gourmetstel)と呼ばれるホットプレートです。
一家に一台あるグルメットステルはオランダでのホームパーティー必需品。スーパーマーケットでグルメットステル用の食材セット(Gourmetschotel)が販売しているのでパーティーの準備も簡単です。
一台で様々な料理を同時に調理することができるグルメットステルがあれば、焼肉、グラタン、アヒージョ、チーズフォンデュと好きなものを無限ループでつまむ事が可能です。
セールを期に購入・買い替え
毎日使う物をバーゲンセールで買い換えやグレードアップをするのも忘れないようにチェックしましょう。
より良いお家空間を!空気清浄機
昨年のブラックフライデーで購入して最も役立っているのが空気清浄機です。窓を開けることも少ない冬季、そして花粉の多い春と秋の必需品となっています。
夏季は窓を開けてる事が多いので使用してませんでしたが、それ以外はほぼ24時間つけっぱなしで活躍してくれているフィリップスの空気清浄機。小型なので場所もとらず、音も静かすぎてスイッチを切り忘れて出かけてしまうこともしばしばです。
通常モードと強力モードとおやすみモードの3つの設定があって、通常モードかおやすみモードで常時起動しています。
月1回くらいでフィルターの掃除をしてますが、フィルターの周りについた埃を掃除機で吸い取る程度なので所要時間1分の簡単お手入れです。
ほぼ一年使っていますがフィルター交換マークはまだ出ておらず長持ちしています。昨年のブラックフライデーでは定価の45%オフで購入できたので、とてもお買い得でした。
オランダブランド!フィリップス製品
せっかくオランダにいるのでオランダメーカーのフィリップス製品(Philips)を試してみるのも良い機会です。
日本でフィリップスといえば電動歯ブラシや電気シェーバーが人気です。
我が家は最近ドライヤーが壊れたのでフィリップス製に買い替えてみました。使った後はいつも洗面所に置きっぱなしになるのでデザイン重視で選びました。フィリップスはシンプルでスタイリッシュな見た目の製品が多いのでチョイオシャレ感を演出できます。
パソコン・wifi環境のグレードアップ!電子機器
バーゲンセールのタイミングで買い替えやグレードアップをお薦めするのがインターネット関連製品やパソコン周辺機器です。自宅のwifi環境や、お仕事で使うパソコン関連の機器などは定価だと値が張るのでセールの時に新調しています。
電子機器などは約5年くらいで買い換えが推奨される製品が多いです。機種のバージョンも五年経つとグレードアップしているので作業効率も爆上がりします。
夏のプライムセールでルーターを5年ぶりに買い換えたら自宅のwifi環境がより快適になりました。電子機器やパソコンアクセサリーもセール対象商品が多いブラックフライデーでまとめ買いです。
どこで買うのがお得?
筆者はアマゾンプライム会員なのでAmazon.NLで購入することが多いですが、購入前にオランダ最大ネットショッピングモールのBol.comと、オランダ大手家電量販店のMediamarktとで料金の比較をしています。
Amazon.nl、Bol.com、Mediamarktのそれぞれで得意(安い)ジャンルが異なったり、また配送までにかかる日数と送料も異なっています。
ブラックフライデーは正確には11月最後の金曜日(2022年は11月25日)ですが、バーゲンセールは前後1週間くらいの長期間なことが多いです。日によってセール対象商品が違ったりもするので他の販売店との比較も難しいのですが、個人的には欲しい商品が21%以上の割引をしていたらVAT分が浮いてラッキーだと思っています。
ブラックフライデーから年末年始までは配送業者がてんてこ舞いで配送遅延は当たり前なので、お届けには余裕を持ったお買い物でバーゲンセールを楽しみましょう。