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【オランダ】国王の戴冠式場 ダム広場の新教会ニューウェ・ケルク

オランダの芸術
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ダム広場にある新教会(Nieuwe Kerk:ニューウェ・ケルク)が建てられたのは今から600年前ととても古い建物ですが、現在でも新教会と呼ばれています。

新教会は歴代オランダ国王が戴冠式を行う王立教会ですが、普段は美術館となっていて季節ごとに様々な展示を見ることができます。

 

 

新教会の歴史

13世紀にアムステル川に沿うように集落が集まり、漁業を基盤に開拓された町がアムステルダムのベースとなっています。

14世紀には、船乗り・漁師たちの守護神聖ニコラスに奉献する教会が建てられました。

15世紀に市民が増加しはじめると、それまであった教会だけでは町民を補うことができなくなり、新たな教会が必要となり建設されたのが新教会でした。

 

新しい教会をNieuwe Kerk(新教会)、古い教会をOude Kerk(旧教会)と呼び分けされ、今でもそのままの呼び名がついています。

 

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新教会は当時のニュータウンだったダム広場に建てられました。町のリーダーだったウィレム・エッゲルト(Willem Eggert)さんが土地を提供してくれたそうです。

 

新教会は建設後すぐに2度にわたり都市火災に巻き込まれ損傷し、その後1645年に3度目の火災を受け、建物はほぼ完全に焼失してしまいました。

火事の後すぐに再建され、ゴシック様式の建物となっています。

その後、老朽化等により1959〜1980年に大規模な改装工事が行われました。大規模改修工事は想定以上の莫大な予算がかかり、教会が運営困難に陥り、所有権がプロテスタント教会から国家財団に移されています。

大規模改修によりゴシック様式の荘厳な建物となった新教会は、今ではオランダ王立教会となっています。

 

 

 

 

国王の戴冠の儀

1813年にウィレム1世が国王に即位しネーデルラント王国となったオランダ。

初代国王ウィレム1世の戴冠式と結婚式は新教会で催されており、以降歴代国王の戴冠の儀は新教会で開かれるようになりました。

現オランダ国王のアレクサンダーさんの戴冠式は2013年の4月30日に行われました。

 

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新教会のインテリア

公的行事がない日は新教会は解放されており見学ができます。建物の造りは旧教会と類似していて兄弟教会みたいな印象を受けます。

 

パイプオルガン

新教会に初めてパイプオルガンが設置された1650年頃は、プロテスタントでは音楽は思考を惑わす罪な存在と考えられていました。

それに対して政府は音楽の教育的価値を強調し、新教会で毎日コンサートを開き、音楽の素晴らしさを広めていたそうです。

その頃の名残もあり、新教会では現在でも定期的にコンサートが開催されています。

 

ステンドグラス

新教会のステンドグラスは製作された時代が異なるのが特徴です。

最も古いもので17世紀のステンドグラスです。国王の戴冠の儀を描いた18〜20世紀ステンドグラス。そして最も新しい2005年に製作ステンドグラスは女王ベアトリクスの誕生日プレゼントとして製作されています。

 

その他にも、17世紀に活躍した軍人Michiel de Ruyter(ミヒール・デ・ラウター:旧オランダ紙幣の肖像画となった)の棺や記念碑、Choir screen(合唱スクリーン)と呼ばれる金ピカのパーティション、大規模改装工事前のものと思われるフレスコ画などが見ることができます。

 

 

ニューウェ・ケルクではコンサートや展示会など様々なイベントが常に行われており、普段は美術館のような教会になっています。

Nieuwe Kerk 概要(2017年8月現在)
10〜17時(祝日やイベント等で休館することがあります。)
€10.00
ミュージアムカード可
Gravenstraat 17, 1012 NL Amsterdam, オランダ
Nieuwe Kerk

 

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