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【オランダコロナ37】終わったコロナ 始まった争い(2022.03.09)

コロナ

 

2月はオランダやヨーロッパで様々な出来事がありました。

オランダでは2月15日に今後のコロナ規制の緩和予定が発表され、2月18日から一部緩和、2月25日から大部分緩和となっていたのですが…、超超大型嵐が直撃したり、立篭り事件がアムステルダムの中心地で起こったり、ロシアがウクライナに侵攻したりして、正直コロナの規制がいつ緩和したのかとか、どのルールが変わったとか頭に入ってこない状態でした。

 

 

2年もの間、我々の生活を翻弄してきたとも言えるコロナの規制が全面的に緩和されるとなれば「大大大ニュース。みんなハッピー!」っとなるはずでしたが、2月末からニュースのトップはウクライナ侵攻の話題となりました。

今までは毎日のメインだったコロナの話題が打って変わって全体の1割程度となっています。筆者が毎日見ているオランダのニュースサイトNOS.nlではコロナのニュース速報がリアルタイムで閲覧できるようになっていましたが、数日前からはウクライナのニュース速報に変わりました。

 

 

政治や歴史に詳しくない勉強不足の筆者ではロシアのウクライナ侵攻について詳しく解説することはできないのですが、実際の生活での様子をお伝えする事はできるかもしれません。

コロナと、そしてロシアのウクライナ侵攻によっての筆者の生活の変化や影響を本日は書いてみました。これからオランダへの渡航や旅行を考えている方は参考にしてみてください。

 

 

コロナのルール

現在も残っているルールは3つとなっています。

  • 公共交通機関でのマスク着用
  • 大規模な屋内イベントでの陰性証明
  • 勤務時間の半分は在宅勤務

 

2月25日より緩和された、マスク着用の義務が大々的に解除されたこと、そしてコロナチェック(ワクチンパスポート)の提示が不要になった点、飲食店やナイトクラブの営業時間規制がなくなったこと。これらの緩和によりほとんどコロナ前の生活に戻りました。

引き続きマスクを着用している方もいらっしゃいますし、ブースターショットを打つ人もいれば接種しない人もいます。今後は自分で判断して選べるようになっています。

 

 

オランダの感染者数

前回コロナ記事を書いた時との比較です。

3月8日の集計(2月01日との比較)
新規感染者数:66257人(-50321)
入院患者数:1586人(+339)
ICU:157人(-55)
(NU.nlより)

 

1ヶ月前と比較すると新規感染者数は約半数まで減りましたが、ここ数日は上昇傾向となっています。2月末に規制が大きく緩和されたこと、そしてカーニバル休暇(春休み)シーズンだったことなどが影響されているとのことで、しばらくは上昇となる可能性はあるようです。

入院患者数も上昇傾向にありますがICU患者は多くなく、確実に重症化する人が減っていることが目に見えてわかります。

3月15日にコロナの規制についてのアナウンスがある予定ですが現段階では規制が厳しくなる事はなさそうです。

 

 

ワクチン接種はもう不要?

オランダのブースター接種率は約62%、現在は12歳以上の希望者は誰でもブースター接種が可能となっています。

 

年始の時点ではコロナのワクチンを接種しても9ヶ月で有効期限が切れてしまうとのことでブースターの推奨がありました。しかしここにきてオランダで生活する上ではコロナチェック(ワクチンパスポート)は不要の産物となったので必ずしもブースターを接種しなければならないって訳でも無くなりました。

「コロナチェックが無くなるならブースターを接種した意味がない」って仰る方もいらっしゃいますがブースターはコロナの感染を予防するものです。ブースターを打ったことで感染しなかった、または重症化しなかった可能性も高いので無駄にはなっておりません。

またヨーロッパ内ではまだワクチンパスポートが必要な国もあるので、今後にヨーロッパ旅行をされる場合は渡航先の規制を確認する必要があります。

 

オランダでは現在のところ75歳以上の高齢者の方には4回目のワクチン接種の推奨をしているようです。しかし必ずしも接種しなければならないこともありません。またワクチンは多く接種すれば良いという訳でもなく、その効力が下がってきた時に接種することで免疫を更に高めることができるとされています。ワクチンの接種間隔は3ヶ月以上(日本では6ヶ月以上)と推奨基準があるので、その頃に状況を見て追加接種の有無を判断すれば良いのかなっと今のところは思っています。新たな変異株が出てきたら4回目のワクチン接種も必要性がありそうですが、しばらくの間はブースターの効力に守られて過ごせそうです。

 

 

 

街の様子

緩和が始まった2月中旬〜末はほとんど外出しなかったため、規制緩和の実感がありませんでした。スーパーへと買い物に訪れたときに「あれマスクいるんだっけ?いらないんだっけ?」っと困惑した程度で、スーパーのお客さんもマスクを付けてる人と付けてない人が半々くらい。皆さん「あれ、今日から緩和だっけ?」みたいな雰囲気でした。

 

また大々的に規制が緩和された2月25日の前日からロシアのウクライナ侵攻が始まったことによりトップニュースがロシアとウクライナの話題一色となり、規制緩和とともにコロナの話題も注目度も消え去りました。

 

先週末に久しぶりに繁華街へと出向いたのですが、観光客や買い物客でとても賑わっていました。天気が良かったこともあり、道(自転車道)も混雑していました。雰囲気は確実にコロナ終焉の様子です。代わりにNo Warのデモやウクライナ国旗カラーを見かけることが増えています。

 

先月までは1.5mのソーシャルディスタンスやら、マスク着用やらとされていたのに、それが一気に無くなると、人との距離が一気に近く感じます。

自由に買い物できる喜び、友達と遊べる楽しさ、デモンストレーションの必要性、ルールの無い生活には大賛成なので、このままコロナが収束してくれることを本当に願わずにはいられません。

 

 

ヨーロッパの状況

ロシアのウクライナ侵攻はとても緊張感が高く伝わってきます。

筆者が住んでいるアムステルダムからウクライナの首都キエフまでは約2000kmほどの距離がある陸続きの国です。日本で例えるとちょうど本州の青森から鹿児島までくらいの陸路距離になります。近いとは言えないけれども、遠いいとも言えない距離で、核ミサイルなら余裕で届いてしまう範囲です。

 

日本のニュースサイトとオランダのニュースサイトの両方をなるべく閲覧しながら状況を把握していますが、やはりオランダのニュースの方が細かい状況が速報で入ってきます。同じヨーロッパ大陸内での出来事なだけあり、ニュースから受ける緊張度はとても高いように感じます。

 

 

 

 

物価の高騰

現在のところは日常の生活には大きな変化や影響は感じておりません。しかしインフレは顕著に現れてきました。

まずはエネルギーです。ガスの高騰は昨年から言われていましたが、今後は更に上昇が見込まれます。その影響で、最近の賃貸住宅情報を見ると「光熱費込み」の物件が一気に減りました。家賃も毎年上昇しているし、そのうえ光熱費も上がり、更には難民の受け入れでますます空き物件が少なくなるため、家探しのハードルが更に上がりそうです。

 

石油もここ1週間で急上昇しており週末にガソリンスタンドに並ぶ列を見かけました。週明けから更に上がるとのニュースがあったので直前に満タンにした方が多かったようです。

 

食料品はまだ大きな影響は感じません。ただしロシアとウクライナは共に小麦の生産地であることから今後はパスタやパンなどの小麦製品が高騰するとニュースになったことで、一時的にスーパーのパスタ売り場から格安パスタが消えています。今後にどのくらいの値段になるのかは検討もつきません。そう思って買いだめしている家庭が多いようです。

 

 

輸入品は驚くくらいに値段が上がっています。先日に中国系スーパーでお米を購入したところ1kgあたり10セントほど高くなっていました。毎年ちょっとずつは値上がりしていたのですが、ここ半年くらいで2回目の10セントの値上げです。またインスタントヌードルやお醤油などのアジア系調味料も10セント以上の値上がみられました。

石油の高騰によって輸送費が上がっているので今後は更に輸入品は高くなると言われています。また現在はロシア上空を飛行できる航空機が無いので日本からヨーロッパへの航空貨物便が欠航・運休となっています。しばらくの間は日本からのお取寄せや個人輸入も困難となりそうです。日本のアマゾンや楽天で購入しても海外配送ができないので注意が必要です。

 

 

 

今日のあとがき

コロナが終わったら日本に一時帰国したい方や、春休みを利用してオランダやヨーロッパへの旅行を計画していた方などいらっしゃると思いますが、ロシアのウクライナ侵攻によりヨーロッパ-日本間のフライトがメチャメチャになっているようです。

ロシア上空を避けて飛行するルートの確保が安定せず、直行便はなく乗換えが必要となっているようです。小耳に挟んだ話ではオランダから日本行きのチケットが1ヶ月先まで満席って聞きました。既にチケットをお持ちの方でも欠航・振替便の繰り返しで、最終的なフライトの目処が立たないようです。(事実確認はしておりませんので詳細は航空会社へお問合わせください)

現在は緊急時でも直ぐに日本へと行くこともできなければ、日本から必要な荷物などを送ってもらうこともできない、便利に慣れすぎてることが露わになりました。日本の水際対策がようやく緩和され始めたのに、今度は日本までゆく飛行機がないって…まさかこんな世の中になるとは想像もしていませんでした。

 

 

先月までは知人友人との会話のネタはコロナの話だったのに、先週からはロシアや核爆弾の話題となっており、精神的に全く落ち着かない日が続きます。これぞ一難去ってまた一難な状況です。

こういうメンタル面で不安がある時はフェイクニュースや詐欺まがいな話に騙されやすい精神状態なので皆様もお気をつけください。正しいニュースと信頼できる情報を得るように心がけましょう。

 

 

やっとコロナが落ち着いたのに、また別の分からない不安に駆られてる方が多いように感じます。ニュースばかり追っていると気が滅入ってしまいそうになるので、友達や家族との会話を増やしたり、散歩に出かけたり、美味しいものをたくさん食べたり、コロナの規制が無くなった喜びを楽しんで気分転換してみてください。

せめてコロナはこのままフェードアウトして欲しいなと願っています。