しばらくオランダのコロナの状況を書いてなかったので、久しぶりにコロナネタです。
日常生活からマスクが撤廃され、レストランでも24時までは食事やお酒を楽しむことができるようになって数ヶ月が経ち、今の生活が日常化してきました。
イベントが無いこと、深夜12時以降に遊べる場所が無いことを除けば、規制が無いに等しいこの日常は、オランダ在住の方には「すでにコロナは終わった」っと勘違いさせるには十分な効力を発揮していると感じます。
筆者もその一人と言っても間違いではありません。ワクチン接種済み以降はコロナの事は忘れ気味になっていました。油断した頃に感染しそうなので、改めて状況を再確認して、気を引き締めたいと思います。
現在のオランダの感染者数
9月4日の集計(8月7日との比較)
新規感染者数:2793人(+345)
入院患者数:654人(-22)
ICU:212人(+11)
(NOS.nlより)
ここ1ヶ月間のオランダでの感染者数や入院患者数は横ばいで、2500人/日を行ったり来たりしています。
ここ最近は2500人を超えることが多く、3000人/日が目前なことが増えています。週末の数値は通常低くカウントされているので、週明けに3000人/日超えする可能性も高まっています。
入院患者数やICUの人数も1ヶ月間に大きな変化が見られません。8月中には減少すると見込まれてましたが、減少っと言われるほどの減り具合はありませんでした。
1ヶ月間に大きな変化が全く無いため、感染者数などのコロナ系のニュースが大々的に取り上げられることが少なかったです。そのためコロナの意識も薄れたようにも感じます。
ヨーロッパの感染状況
<コロナ・コードマップの8月>
<コロナ・コードマップの9月>
昨年は夏休みが終わって感染者数が爆増したヨーロッパですが、今年も徐々に増えているようです。
EUのコロナ・コードマップの8月のマップと9月のマップを比べてみるとレッドカラーの部分が増えています。
秋旅行を計画している方は、今後の各国の状況をしっかりと確認する必要が高くなりそうです。
ワクチン接種率と集団免疫
オランダのワクチン接種はとてもスムーズに進んでいるように見えます。
8月末時点でのRIVMの報告では、18歳以上の85.2%が1回目のワクチン接種が済んでおり、76.5%が完全なワクチン接種済みとのことです。
ヨーロッパ各国でもワクチン接種が加速し、9月に入りEUでのワクチン接種率の目標ライン70%を達成した!とのニュースが報道されました。
目標ライン70%を超える接種率は、集団免疫が獲得できる数値として目標でした。
EU居住者の70%がワクチンを接種したら安全!っと1年前の目標はここでしたが、残念ながらこの目標の効力は無くなってしまいました…。
現在でまわっている変異株は70%の接種率では集団免疫が獲得できない程の威力を持っています。
変異株に対抗できる集団免疫を得るには80〜85%の免疫レベルが必要と計測され、85%の免疫レベルを得るには接種率100%でも達成不可能に計算上は算出されました…。
閉ざされた集団免疫の早期獲得
ワクチン接種による早期集団免疫獲得の道は閉ざされたようですが、だからと言ってワクチンの効果が無くなった訳ではありません。
現在の感染者の多くはワクチン未接種の方との報告があります。またこれから3回目の接種、ブースターが始まれば、その効力も変わってくるかもしれませんし、時間をかけて集団免疫をつけてゆく方法が取られるのでしょう。
世界で最もワクチン接種が速かったイスラエルでは、9月に入り感染者数が爆増しているようです。イスラエルではブースター・ショットや、対象者を12歳まで引き下げることで対策を取るようです。
またワクチンパスポートへの有効期限も導入を検討しているようです。今の所のワクチンは5〜6ヶ月くらいの期間で効力が落ちるレポートがあるようで、半年後くらいに3回目の接種が必要との見解が強まっています。
オランダではまだ3回目の接種の話題はありませんが、EU内での調和を測りながら検討されるんじゃないかと思われます。
日本からヨーロッパへの渡航規制
Twitterで見つけてビックリしました。
2021年9月5日0時(中央ヨーロッパ時間)をもって、日本はハイリスク地域に指定されました。このことによりドイツへの渡航者は、入国の事前デジタル登録が必要となります。また、日本がハイリスク地域に指定されたことによって入国後の隔離措置が必要となります。
— ドイツ大使館🇩🇪 (@GermanyinJapan) September 4, 2021
これまで日本からの渡航者に緩かったヨーロッパですが、ドイツでは日本からの渡航者に入国制限が課されました。
現在の所、日本からオランダへの渡航は接種証明や健康申告書などの書類が必要ですが隔離措置は無いようです。今後に日本が高リスクな国とオランダでも指定されれば入国条件が大きく変わりそうです。
日本から海外への渡航条件の詳細は外務省のホームページで確認ください。

今日のあとがき
オランダ生活でマスクが必要なのは公共交通機関に乗るときです。
電車やバスなどを利用することが少ないので、日常でマスクをしなくなるとコロナの危機感がかなり薄れてしまいました。
今週から学校が始まり、19日からは飲食店の営業時間の規制が撤廃される予定です。
ちょっとずつパンデミック前に戻っていくのか、再びロックダウンもありうるのか、紙一重な秋になりそうな予感がします。
