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【オランダコロナ2】ロックダウンから3週間(2020.04.05)

コロナ

【2020年のブログです】

 

オランダにもコロナウイルス(COVID-19)の影響が、経済的にも生活的にも煽りを受けています。

オランダでのコロナウイルスの初期対応状況は、前回のブログをご覧ください。

【オランダコロナ1】突然始まったロックダウンの不安と動揺(2020.03.22)
【2020年のブログです】オランダにも コロナウイルスの影響が、経済的にも生活的にも煽りを受けています。 オランダで初の感染者が見つかったのが、2月27日。 それから約4週間たった3月22日の時点でオランダのコロナ感染者は4204人、死亡は179人となっています。

 

 

オランダのロックダウンが始まった翌日の3月16日に、ルッテ首相は国民へ向けスピーチしました。
(首相がテレビで国民へ向けてスピーチするのは1973年以来の出来事でした。)

その中の大きな方針として見られたのは、

・オランダ国民の多くが感染するだろうが、ワクチンや薬ができるまでの間、ウイルスの拡大を抑え、コントロールされた集団免疫を得る。それまでに数ヶ月要するため、その間のリスクの高い人を極力保護する。
・ウイルスを最大限にコントロールし、感染者数のピークを低め長期間に引き延ばすことで大多数の人を軽症にし、医療機関のキャパシティを維持する。
・感染者が急増し、医療機関がパンク状態となるとリスクの高い患者を支援する事ができなくなる。
・最悪のシナリオではウイルス阻止のため、国を完全に封鎖するが、その期間は1年以上になる可能性もある。

この数週間〜数ヶ月の間にウイルスを最大限にコントロールできるかによって、国の方針は大きく変わるとし、現行の措置も常に見直し改定していくと述べました。

 

 

3月18日には日本政府側の対策として、21日以降にヨーロッパから日本へと渡航した場合、外国人は入国拒否となり、日本人及び日本居住者は入国から14日間の隔離措置及び国内線含む公共交通機関利用自粛の要求が課されました。
これにより、日本行きの航空機は大幅に減少・変更がなされ、連日オランダ大使館から大手航空会社の減便の案内メールが届きました。

ほぼ同時期にオランダ含め、ヨーロッパでもEU外からEU内への渡航制限が厳格化されました。

現在オランダから日本へと渡航する場合、
KLM(オランダの航空会社)がアムステルダムから成田または関空行きが各週2便となっており、直航便もしくは成田行きはパリで乗り継ぎ、関空行きは成田で乗り継ぎの案内となっています。
(ただし航空券が取れても、欠航・運休の案内が飛び交い、直前まで飛ぶのか分からない状況です。)

成田で乗り継ぐ場合は、”日本入国から14日間の隔離措置”が適用されるので、すぐに国内線に搭乗することができません。
また成田到着後も公共交通機関の利用自粛の要請があるため、自家用車またはレンタカーの利用を求められています。

その他にもJALやANAにてイギリス、ドイツ、ベルギーより成田または関空行きの便が各社週2〜3便で運行しているようです。
ただし現在、ベルギーが国境封鎖しており、オランダ側からベルギーへと陸路で入国する場合は、日本までの航空券や外交官のレターが必要となています。
(外交官レターは在オランダ日本大使館のHPよりダウンロードできるようになっています。)

航空機の運休等により短期滞在者としてオランダに入国した日本人が帰国できず、滞在許可期限が満了してしまうケースもあるそうです。
在オランダ日本大使館の案内では、現在は電話にて期限の延長申請ができるようですが、容易に帰国できない状況となっています。

 

 

<Reference:https://www.dutchnews.nl/>

3月23日にオランダ政府より新たな対策措置(インテリジェント・ロックダウン)が発表されました。

・買物と出勤は認められるが、混雑を避けることを求める。
・外出は可能だが、1.5mの距離を保つことを求める。
・買い物は同伴者を連れてはならず、一人で行うもののみ認められる。
・自宅に家族以外の者を呼ぶ際は、最大3名までに制限。
・あらゆる場所において、人が集まることを、本3月23日夜から5月31日まで禁止。
・各市長は、その権限をもって、海岸、公園等の人が集まることを禁止する場所を指定することが可能。
・外出する際、近所や道路の往来においても、3名以上が固まって行動することを禁じる。
・上記のルールに反した場合は、事業主に対しては最大4,000ユーロ、個人に対しては最大400ユーロの罰金が科される。
・家族に1名発熱症状を持つものが出た場合、陽性判定されていない場合であっても家族は全員自主隔離しなければならない。
・美容、セラピー等の身体接触を伴うサービス・店舗は閉鎖する。

外出禁止令ではないものの、外出に大きく制限が課されました。
それもそのはず、この発表がされる前週末は気候が良く、多くの人が公園やビーチへと繰り出してしまったのです。
(現在はほとんどの公園・ビーチが封鎖されています。)

新ルール以降からは人との距離を取るようになったようですが、罰金件数もそこそこあります。

 

 

<Reference:Albert Heijn>

”人との距離を取る”ソーシャルディスタンスが厳格化され、スーパーマーケットでも新たにルールができました。

・買物は一人で行う。
・買い物時は買い物カートを使う。
・なるべくカードで支払う。

現在、スーパーマーケットでは入場制限が課されており、買い物をする前にスーパーの前で並ぶことになっています(1.5m以上の間隔をあけて)。
レジに並ぶ時も距離をとるように、床にテープが1.5m間隔に貼られており、そこにならって並びます。
レジには透明のつい立が取り付けられて、店員は手袋をして、ことあることにウエットティッシュで手を拭いています。

今まで賑やかだったスーパーが一転して、静寂な教会にいるような、聖域のような雰囲気に様変わりしました。
また唯一多くの人を見かける場所がスーパーとなってしまっている日常の中で、活気がなさすぎて疎外感が否めません。

買い物に行く道中も、お互いがお互いを避けて歩くようになりました。
それが正しいのですが、どこか悲しさがつのります。

人との距離を気にして歩く方の多くは、高齢者や子ども連れの家族がほとんどで、20歳前後の若者はほとんど気にしていないようにも見ていて感じます。

 

 

<Reference:https://www.dutchnews.nl/>

3月31日の夜19時からに開かれた記者会見では、政府より4月からの対応策が発表され、多くの国民が関心を寄せていました。
ここでは今までの対策措置の延長が発表され、飲食業施設などの閉店は4月28日までとなりました。
また学校も5月の連休(オランダのスクールホリデー)あけまで休校と延長されています。
会見内で医療体制の強化なども細かく発表されました。

対策措置の3週間の延長は堪えるものがありますが、さらなる追加の規制や外出禁止令が無い事が唯一の吉報でした。

 

オランダで自粛要請がでてから丸々3週間がたちました。
ここ10日以上は日々の感染者数が1000人前後と横ばいになっています。
ただし検査件数が十分ではない現状なので、正確な値ではありません。

そもそもオランダは38度以上の発熱がある場合のみホームドクターに電話して対応を取ってもらい、重症な場合のみ入院するコロナ治療システムです。
(現在の入院患者数は6875人となっています。)
自覚がない場合、発熱などの症状がない場合は検査対象とはならないので、実際の感染者数はもっと多いとされています。

いずれにせよ、この感染者数が減少方向にならない限りは事態が好転しない事は容易に想像できます。

措置の延長により自粛の3週間が再び始まります。

 

 

 

RIVM(オランダ国立公衆衛生研究所)レポートより
(*検査件数が不足しているので、正確な数値ではないとされています。)

2月27日:感染者数1人
2月28日:感染者数2人、(+1)
2月29日:感染者数2人
3月01日:感染者数10人、(+8)
3月02日:感染者数18人、(+8)
3月03日:感染者数24人、(+6)
3月04日:3日の時点で感染者数38人と訂正、(+14)
3月05日:感染者数82人、(+44)
3月06日:感染者数128人、死者1人、(+46、+1)
3月07日:感染者数188人、死者1人、(+60)
3月08日:感染者数265人、死者3人、(+77、+2)
3月09日:感染者数321人、死者3人、(+77)
3月10日:感染者数382人、死者4人、(+61、+1)
3月11日:感染者数503人、死者5人、(+121、+1)
3月12日:感染者数614人、死者5人、(+111)
3月13日:感染者数804人、死者10人、(+190、+5)
3月14日:感染者数959人、死者12人、(+155、+2)
3月15日:感染者数1135人、死者20人、(+176、+8)

ーーーロックダウン要請ーーー

3月16日:感染者数1413人、死者24人、(+278、+4)
3月17日:感染者数1705人、死者43人、(+292、+19)
3月18日:感染者数2051人、死者58人、(+346、+15)
3月19日:感染者数2460人、死者76人、(+409、+18)
3月20日:感染者数2994人、死者106人、(+534、+30)
3月21日:感染者数3631人、死者136人、(+637、+30)
3月22日:感染者数4204人、死者179人、(+573、+43)
3月23日:感染者数4749人、死者213人、(+545、+34)

ーーーインテリジェント・ロックダウン開始ーーー

3月24日:感染者数5560人、死者276人、(+811、+63)
3月25日:感染者数6412人、死者356人、(+852、+80)
3月26日:感染者数7431人、死者434人、(+1019、+78)
3月27日:感染者数8603人、死者546人、(+1172、+112)
3月28日:感染者数9762人、死者639人、(+1159、+93)
3月29日:感染者数10866人、死者771人、(+1104、+132)
3月30日:感染者数11750人、死者864人、(+884、+93)
3月31日:感染者数12595人、死者1039人、(+845、+175)
4月01日:感染者数13614人、死者1173人、(+1019、+134)
4月02日:感染者数14697人、死者1339人、(+1083、+166)
4月03日:感染者数15723人、死者1487人、(+1026、+148)
4月04日:感染者数16627人、死者1651人、(+904、+164)
4月05日:感染者数17851人、死者1766人、(+1224、+116)