EU各国に続き、オランダでも始まっているコロナのワクチン接種は順調な様子で進んでいます。
早ければ今週から60歳代前半の方の接種が始まるようです。
60歳以下の方の接種は4〜5月頃からとされていますが、自分の番がくるまでには接種を受けるか受けないか決める必要があるので、接種するかしないかの判断材料として、いろいろ調べてまとめてみました、第2弾です。
第1弾(先週)のブログはこちら👇

コロナワクチンの種類や効果、副反応と副作用などの現在解っている内容を先週はまとめてみました。

今週は、オランダとヨーロッパの情勢や世論も交えて考察したいと思います。
オランダのワクチンスケジュールで自分が受けれる予定月を確認しよう
1月末日のオランダ政府発表のスケジュールになります。
スケジュール抜粋
1月6日~
・医療従事者1月18日~
・介護等の施設入居者(ファイザー)1月25日~
・小規模の施設入居者(モデルナ)
・90歳以上(ファイザー)2月1日~
・85~90歳(ファイザー)2月15日~
・在宅ケアの60歳以上と精神病患者(モデルナ)
・18~60歳の基礎疾患を有する人(アストラゼネカ)
・60歳以上(ファイザー)5月~
・18~60歳すべての人(アストラゼネカ)(1月末日しらべ)
*スケジュールはワクチンの入荷状況などにより既に変更しています。
60歳以下にあてはまる筆者は5月以降となりそうです。
オランダでワクチンを接種するにはどうすればいいの?
ワクチン接種受けれる人には自宅に手紙が届くことになっております。
手紙に電話番号が記載されており、そこへ連絡して予約をとる形式のようです。
電話番号は一般公開されておらず、手紙がくるまで内容は分からなくなっています。

持病などがある場合は事前にホームドクターへの相談を推奨しているよ。

ワクチン接種は任意なので受けないことも選択できます。
ワクチンの入荷数が予定より激減するニュースが報道されたよ!?今後のスケジュールは変わる??
オランダ政府はワクチン接種のスケジュールをHPで随時更新しています👇

まず、オランダ王国は勝手にワクチンを購入することができません。
オランダを含むEU加盟国はワクチンをEUで購入し、人口比率で均等に分けて各加盟国に配布(販売)されます。
オランダは最初にファイザー社とモデルナ社の約50万回分のワクチンをEUから分配され購入済みです。(その後も追加している?かもしれません)
予定ではアストラゼネカ社のワクチンを3月までに450万回分、6月までに520万回分ほど確保できる予定でした。
しかし生産遅延により3月までに確保できる分が70%減の130万回分との報告がありました。

450万回分 → 130万回分 は大誤算なのでは!?

EU全体での確保数が減少するので加盟国全部が四苦八苦していますね。
予定を変えないためにオランダで実施される案は、2回目の投与を遅らせてでも1回目の投与者数を増やそう計画です。
コロナワクチンは一人2回接種するので、130万回分を65万人に投与することになります。
しかし入荷量が激減したので、先に130万人に1回目接種を行い、その間に不足分を確保して、次の入荷分で2回目の投与を行う計画になっています。
ですのでスケジュールは変わらないようなのですが、2回目の投与が通常3週間後だったのが3〜6週間後に変更されるようです。

6週間まではワクチンの性能に影響されないとのことです。
この計画案は次の入荷時期と量が不確定なうちに実行できるのか懸念がありますが、EUとオランダ政府の采配を見守りたいと思います。
国ごとにルールが異なるワクチンの承認
ワクチンの承認とは?
新薬は使用開始前に各国の審査機関で安全性を審査し、承認されれば国での使用が許可されます。
日本の場合は、新薬審査機関と外部審査機関の審査結果と、薬事食品衛生審議会の審査結果の両方を確認・判断した厚生労働省が承認することになっているようです。
日本での審査視点項目は次の6点を生物学的製剤基準(品質)のうえで保証できるかで判断するようです。
- 有効性
- 安全性
- 品質恒常性の担保(人体機能へ与える影響の保証)
- 他のワクチン同時接種時の相互性
- 既存のワクチンとの比較
- 他メーカー製品との互換性
EU加盟国では承認が2回必要
オランダではアストラゼネカ社のワクチンの承認が1月末だったのに対し、イギリスではアストラゼネカ社のワクチン接種がすでに始まっています。
オランダを含むEU加盟国ではワクチンは欧州医薬品庁(EMA)によって承認されなければなりません。
その後、今度は各国の医療当局によって承認される必要があります。

二度手間なのでは?

EUでの承認基準と加盟国ごとの承認基準が違うからですかね。
イギリスは2020年でブレグジット(EUを離脱)したため、自国の承認のみでワクチンの使用ができるため接種開始が早くなりました。
日本の承認の遅さは安全性にこだわる国民性
多くの国は、ワクチンには副反応のリスクなど不明な点があるものの、感染拡大を収束させるメリットの方が大きいと判断して承認を早めています。

12月から接種がはじまった国もあるのに、日本は2月下旬予定と約3ヶ月遅れていますね。

日本では承認するには国内治験が必要なんです!
日本では海外で治験を行った場合でも、日本人に対する有効性や安全性を調べるため、国内治験が必要 とされています。
またファイザー社やモデルナ社のワクチンは、ウイルスの遺伝情報を加工する新しいタイプのワクチンであるのに加えて、治験の対象がほぼ白人でアジア系が少なかったことから、「海外に遅れていても、安全性を重視」という姿勢を貫いて、接種開始時期が大幅に遅くなっているようです。

生活習慣や民族差によって免疫反応が異なることもあるらしいですね。

やるからには、しっかり治験していただきたいですね。
日本国内治験と承認の状況
日本ではファイザー社製ワクチンはすでに国内治験を終え、承認されれば2月下旬の接種開始と予定されています。

国内治験は日本人160人(20~85歳)を対象に行われました。
モデルナ社製は治験が始まったばかりで、早くて承認は5月以降となっています。
アストラゼネカ社製に至っては8月から治験が始まる予定です…。

国内治験は時間がかかるんですか?

ファイザー製は10月から国内治験が始まって、2月下旬に接種が開始になってますね。

国内治験〜接種開始まで約5ヶ月かかるんですね。

それでも通常よりは超極短縮されてます。
オランダでは、大半を占める60歳以下へのワクチンはアストラゼネカ社(予定)となっており、5月〜ワクチン接種の順番がやってきます。
オランダで接種を受ける場合は、ファイザー社製でない限り、日本国内治験結果が出る前に順番が回ってくる可能性があります。
賛否両論のワクチン接種、世論調査結果は?
日本人が従来からワクチンの安全性や有効性について慎重な国民性であることは世論調査でも顕著に現れていました。
ワクチン接種希望 21%
しばらくは様子を見たい 70%
受けたくない 8%
(1月25日朝日新聞しらべ)
一方アメリカでは接種希望率が急増しています。
12月のワクチン接種希望 34%
↓
1月のワクチン接種希望 47%
(カイザー・ファミリー財団しらべ)
ヨーロッパの世論調査では国ごとの差が激しくなっています。
英国とデンマークの希望率が高いのに比べ、下記2国は受けたくない率が30%を超えています。
ワクチン接種希望(英国) 73%
ワクチン接種希望(デンマーク) 70%
受けたくない(ポーランド) 37%
受けたくない(フランス) 48%
(1月15日ロンドンロイターしらべ)

ポーランドとフランスの「受けたくない率」が日本より高いのが驚きです。
オランダの接種希望率
昨年度のオランダの接種希望率は、11月には60%、12月中旬には67%でした。
年明け、オランダでワクチン接種が開始された翌々日に25000人へ行われた大規模調査によると
ワクチン接種希望 76%
しばらくは様子を見たい 16%
受けたくない 8%
(1月8日 EenVandaagしらべ)
接種希望(76%)の方達は、投与できるなら今すぐにでもしてほしいと答えており、早々にロックダウンから解放されることを願っています。
様子を見たい、受けたくないとされてる16%+8%=24%のうちの8割の方はワクチンに疑問を持っており、考察するうえで政府から十分な情報を受け取っていないと言っているそうです。ワクチンがどのように機能するか、そしてそれらの違いについてもっと知りたいと思っているようです。
イスラエルの接種希望率
世界でも群を抜いてワクチン接種が早いイスラエルは既に人口の3分の1への接種が終了しています。
イスラエルの投与は、週20〜30万人のペースで駆け足に進んでいました。
ですが先週は10万人代と半減し、急激にペースが落ちているそうです。
数週間前より30歳以下への投与も始まったそうなのですが、接種希望者が激減しており、特に35〜75歳の多くがワクチンに否定的なようです。
また60歳以上の高齢者は80%は接種済みですが、こちらもこの割合が上昇していません。

接種希望者が見込みより超激減しているため、多くのワクチンが余ってしまって破棄されているそうです。

今までは余った分は近所の若者に接種して使っていたらしいけど、その希望者もいなくなってしまったようですね。
宗教的な要素もあるようなのですが、イスラエルでは人口の3分の1はワクチン否定派だと推察されました。
このまま接種のペースが落ちれば集団免疫を実現するのも遅くなることになり、政府も焦っている様子です。

ワクチンは集団接種が行われることで効果がより発揮されるので、各国も推進していますね。
パンデミック早期終焉を望む or 安全性重視
パンデミック終焉派
日本以外の国で接種希望率が高い背景には、ロックダウンによる規制下での生活が長期間強いられてきたことが大きな理由となっています。
「自宅軟禁は10ヶ月で十分だ!!」と言うニュース・トピックを目にしましたが、共感する方が多いのではないでしょうか。
心身ともに受ける打撃は非常に大きくなっており、日本のニュースで報じられるほどの攻撃的なデモがオランダで増加していてとても物騒に感じます。
解明されていないワクチンの副作用よりも、この状況(生活)から脱せるのであれば、ワクチン接種を望む人が増加してもおかしくないと理解できます。
もしも「ワクチン接種したら来月から自由だよ」っとでも言われたら気持ちは揺らぎます。
安全重視派
多くの国で ワクチンを今すぐには受けない(しばらくは様子を見たい) との回答は「少数派」になってきていると言われてますが、国によって大きく割合が異なるので一概にはわかりません。
例え少数派だとしても、世界人口の77億人の10%でも7.7億人となるので、少数派だからと言っても少人数ではありません。
安全重視派の一番の不安原因は政府の情報提供の少なさです。
今回このブログを書くにあたっても、一般データを調べることがとても大変でした。
ワクチンの種類や違い、既に判明している副作用など、明確な公表があまりなく、調べて調べてやっと見つけた感じです。
それでも通常のワクチン開発より何故短期間で開発できたのかまでは、たどり着けませんでした。
接種開始のニュースよりも先に、ワクチンのメリット・デメリット、政府の見解の発表のニュースを先にするべきだったのでは?と感じてしまいます。
その時間も皆無なほど接種人数増加を争っている姿勢に、最近は疑念を抱いてしまいます。
速さを競う、「我先に」の富裕国
衛生環境や医療設備が乏しい途上国の方が危機的状況ですが、富裕国がワクチンを買い占めているのが現状です。
最近のニュースをみていると、富裕国ではいかに早く自国のワクチン接種者を増やすかを競っているように映ります。
富裕国では2022年初めまでに多くの人がワクチン接種を受けられるのに対し、アフリカやアジアの比較的貧困な国々では、2023年末になるのではと推測されています。

ワクチンを開発できる技術があるのに、それを上手に分配できないことが悲しいですね。

ワクチンが、人体への害がないまま効果が発揮されれば、接種率の高い富裕国から経済回復が一気に進み、さらに経済格差が開きそうですね。
小耳に挟んだワクチンパスポート…
ギリシャではワクチンを接種した人が、旅行したり、イベントに参加したり、レストランを訪れたりできるようにする「ワクチンパスポート」の導入を検討しているようです。
海外旅行をするのにワクチン接種証明が必要になる可能性がでてきてしまいました。
倫理的な問題がありますが、観光産業が軸になっている国では賛成派が増えそうで怖ろしいです。特にヨーロッパは観光業大国なので、ありえなくもないのでは!? と感じてしまいます。

これでは職種によっては接種が強制になってしまいますよ。

まだ噂なので、信憑性は欠ける話題ですが…。
コロナワクチン打つ?打たない?どうしよう…
各国が競って我先にとワクチンの確保に奮闘している昨今です。
医療の圧迫、経済・財政難、長期ロックダウンによる国民の不満、
これらを全て解決へと導いてくれると超期待されているワクチンです。
変異株にも有効と発表され期待値がさらに上がっています。
パンデミックを収束させるためには、人口の60~70%が免疫を持つ必要があり、いち早く集団免疫を実現するには大規模なワクチン接種しか、もはや方法がないそうです。
そうでなければ、自然に免疫がつくまでの長期の間に多くの死者が出る とされています。
人口の60~70%が免疫を持つとなると、少なくとも70%くらい?かそれ以上の割合でワクチンを接種しないとならないはずです。
大規模な集団免疫が実現できなかったら、今の状態がズルズル延びることになると思うと、そのうち半強制的に接種しろ的な圧力がかかるのではないかと不安になります。
接種してないことが悪者になるような…、そんな世が訪れないことを切に願います。
ワクチンの集団接種は「今の最悪な現状から脱するための唯一の希望」と言われておりますが、
人体への影響が解からない「この先の最悪な状況になりうる不安要素」なのも忘れてはいけません。
2週に渡って考察してきましたが、結局は自己判断になります。
(むしろ自己判断で選べるようであって欲しいのですが)自分の年齢や基礎疾患などからメリットとデメリットを考えて判断するしかありません。
筆者は比較的元気な方なので、今の段階では接種したくない派です。
現状ではコロナに感染する不安と、ワクチンに対する不安は同じくらいの見解です。
なおかつ注射がものすっっごく痛いらしいので、その分だけ拒否派です。
しかし 旅行ができない となったら予約センターに電話してしまうかもしれません。
世の中の動きや流れで意見が変わったり、変えざるおえない局面もあるかもしれません。
そうなる前には、今よりもワクチンの実証データや情報を開示されていて欲しいです。
接種が必要な方もいらっしゃると思うので、接種するしないは口出しすべきことではありません。
当ブログが考えるきっかけにでもなっていただけたらと思います。
接種の順番が周ってくるまでに状況も変わっていると思われるので、その時まで考察し続けたいと思います。